鈴木宗男の発言 (内閣委員会)
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○鈴木国務大臣 北海道開発行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。
北海道は、豊かな自然環境と風光明媚な四季、そしてゆとりある広大な国土空間に恵まれた開発可能性にあふれた地域であります。また、日本の食糧基地として、そして日本のオアシスとして、さらには、サハリンの石油、ガス開発などを見据えれば日本のエネルギー基地として、我が国の中長期的な発展に寄与することが期待されている地域であります。
しかし、北海道は、広域分散型社会であることなどの特有の条件ゆえに、本州等に比べて高速交通基盤や生活関連整備などの基幹的な基盤がいまだ十分とは言えません。
また、大手金融機関の破綻に伴う社会経済への影響が強く懸念されているとともに、農山漁村地域の活力の低下や産業構造の転換の立ちおくれなどの多くの課題があります。
これらの課題に的確に対処し、北海道の持つ開発可能性を発現させ、明日の日本をつくる北海道を実現するために、平成十年度から新しい北海道総合開発計画をスタートさせ、北海道の総合開発を推進します。
この新しい計画の初年度に当たる平成十年度においては、九千二百六十六億円の北海道開発予算を計上しております。これらの施策の展開により北海道の経済状況の改善にも寄与するものと期待しております。
以下、平成十年度予算の各事業の主要施策について申し上げますが、事業の実施に当たっては地域のニーズや事業効果の早期発現などを踏まえ、重点化、効率化を図ることとしております。
まず、安全な国土を形成するため、石狩川、十勝川等重要水系に係る骨格的治水施設の整備や火山砂防事業、海岸保全事業等を重点的に実施します。加えて、水需要の増大にも対処するため、多目的ダム等の建設を促進します。また、潤いのある水辺空間の創出とともに、流域の視点から見た総合的な治水対策にも力を入れて進めます。
道内各地域の均衡ある発展と物流の効率化等の向上のため不可欠な道路整備については、特に基軸となる高規格幹線道路や地域高規格道路の整備を推進し、道路網の体系的かつ総合的な整備を図ります。また、豊浜トンネル、第二日糸トンネル崩落事故を踏まえた防災事業、雪対策、光ファイバー等の整備及び交通安全施設等の整備を重点的に進めます。さらに、都市機能の向上、中心市街地の活性化及び都市環境の改善を図るための各事業を推進します。
また、域外との物流のほとんどを海上輸送に依存する北海道の産業競争力の強化と物流の効率化を図るため、国際貿易及び国内流通の拠点としての物流ターミナルの整備や離島の港湾など地域の生活基盤としての港湾の整備、地震の発生に備えた岸壁の整備等を重点的に進めます。空港整備では、新千歳空港の整備や関連プロジェクトを推進するほか、地方空港の滑走路延長等の整備を計画的に進めます。
生活環境の向上を図るため、広域分散など北海道の地域特性等に対応した上下水道、廃棄物処理施設、都市公園、公営住宅等の整備を推進します。
我が国の食糧供給力の維持向上に資する北海道農業、水産業の振興を図るため、農業農村整備では、担い手の育成確保を図りつつ、より一層の低コスト高品質化を目指し、各種事業を計画的に進めます。また、資源管理型漁業やつくり育てる漁業の推進、漁港、漁村の整備を計画的に進めます。
林業につきましては、森林の持つ多面的な機能を震度に発揮させるため 治山、森林保全整備、森林環境整備事業を推進します。
また、北海道の冬の生活環境を快適にするふゆトピア事業や個性的で活力に満ちた農山漁村の形成を進めるニューカントリー事業を推進します。
なお、公共事業等を初めとする各種事業間の連携を一層推進し、事業効果を高めます。北海道開発予算の概算要求に当たっては各種公共事業の評価を行い、北海道総合開発計画をより一層効果的に推進します。
これらの基盤整備の推進とあわせて、北海道における産業の振興開発を促進するため、地場産業の育成創出、都市機能の整備などに幅広く民間投資が図られるよう、また、厳しい金融環境下にあって資金調達に困難を来している企業への円滑な資金供給が図られるよう、北海道東北開発公庫の出融資機能の積極的活用に努めます。問題となっている苫小牧東部開発についても今国会中に方向づけをいたします。
次に、北方領土問題についてであります。
この問題を解決して日ロ平和条約を締結し、両国関係を完全に正常化することは、我が国にとって重要な課題でありますが、昨年十一月のクラスノヤルスク首脳会談において、二〇〇〇年までに東京宣言に基づいて平和条約の締結に向けて全力を尽くすという合意がなされ、また本年二月には小渕外務大臣が訪ロされ、エリツィン大統領、チェルノムイルジン首相と会談され、クラスノヤルスク合意が確認され、ネムツォフ第一副首相との間では、北方四島周辺水域での漁業操業協定に調印され、日ロ関係はこれまでにはない進展を見ております。四月にはエリツィン大統領の訪日が予定されているなど、さらに両国関係が大いに前進するものと期待されております。
一方、北方領土問題が未解決のため、その望ましい発展を阻害されてきた根室市など北方領土隣接地域の安定、振興を図ることが必要でありますが、北方四島周辺水域における操業枠組み交渉の締結など新しい展開も見られます。現行の第三期隣接地域振興計画が平成九年度で終了することから、新たな動きを踏まえ策定される新計画に沿って所要の施策を総合的、計画的に推進します。
また、昨年七月に施行されたアイヌ新法に基づき、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現等を図るため、アイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発等の施策を推進します。
中央省庁再編につきましては、北海道開発庁の任務及び行政機能は国土交通省に引き継がれ、関係予算も従前のとおり国土交通省に一括して計上されることとなっているところであります。また、内閣府に北方対策担当大臣が置かれることになりました。昨年十一月のクラスノヤルスク合意が現実のものとなれば、将来的に北海道開発局が新たな役割を帯びることとなり、意義深いものと考えます。
二〇〇一年一月には一府十二省庁体制への移行を開始することを目指し、必要な準備を進めます。
以上、北海道開発行政に関し、所信の一端を申し述べましたが、今後とも北海道総合開発の推進に全力を傾注して取り組んでまいる所存であります。
谷津委員長を初め、理事、委員各位の一層の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。