東中光雄の発言 (本会議)

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○東中光雄君 私は、日本共産党を代表して、いわゆる緊急経済対策特別委員会の設置に反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、特別委員会設置という院の構成にかかわる重要な案件は、本来、全会一致で行うのが議会制民主主義からいって当然のことであります。(拍手)
 しかるに、今回の特別委員会の設置は、野党第一党を初め、所属議員百五十人を超える野党三会派が反対意見を表明しているにもかかわらず、一部野党の賛成があるからといって、こうした状況で国会運営の基本にかかわる重要問題を強行するのは、まさに前代未聞であります。断じて容認することはできません。
 第二の理由は、提案されている特別委員会の名称は緊急経済対策としておりますが、その内容は、財政構造改革法の一部改正案と所得税の特別減税法案などの補正予算関連法案の審議をするためのものであり、五月中に法案を成立させるための審議促進を図っていることは明白であります。
 緊急経済対策というのであれば、今日の深刻な不況は、政府が、昨年、消費税率引き上げ、医療費の負担増など、九兆円もの国民負担をふやし、一方では、大銀行、ゼネコン、大企業には惜しまぬ支援をするなどの逆立ち政治を進めてきた結果であり、その責任を明らかにし、改めることこそ求められているのであります。今回、政府が提出した補正予算や関連法案は、浪費型公共事業の推進、社会保障連続改悪はそのままであり、国民が求める緊急経済対策の名に全く値しないものであります。
 また、重大なのは、財政構造改革法改正案も一括して審議しようとしていることです。
 財政構造改革法は、憲法で定められた財政民主主義の原則を踏みにじり、国会の予算審議権、予算修正権まで事実上制限するものとして、昨年十二月に、我が党を初め、野党の強い反対を押し切って強行成立させたものであります。昨年の臨時国会では、全省庁を拘束する財政構造改革は重要案件として、五十人規模の財政構造改革特別委員会を設置し、審議してきたものであります。
 法律を制定してわずか五カ月を経て同法律の改正案を提出するということは、政府の財政構造改革路線が破綻したことをみずから証明しているものです。
 我が党は、この間、国民に将来への展望を失わせ、犠牲と負担を強いる財政構造改革法は廃止すべきことを強く一貫して主張してきました。あえて政府が財政構造改革法の改正案を提出するのであれば、我が党初め野党三会派は、昨年の臨時国会と同様に財政構造改革特別委員会を設置し、十分審議を行うべきであること、所得減税法案などは所管の常任委員会で審議すべきであることを要求してきました。これらの性格の違う重要法案を一括して審議するというのは、まさに言語道断であります。断固反対するものであります。
 第三の理由は、特別委員会設置について定めた国会法第四十五条に照らしても問題があります。
 すなわち、国会法は、「その院において特に必要があると認めた案件又は常任委員会の所管に属しない特定の案件を審査するため」特別委員会を設置するとなっています。性質の異なる法案を特別委員会に一括付託をして審議促進を図るということは、国会法の定めた委員会制度と反するものであり、議員の審議権をじゅうりんするものであります。国会にあしき先例を残すものでありますから、断じて許すわけにはまいりません。
 以上、反対討論を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 東中光雄

speaker_id: 13883

日付: 1998-05-12

院: 衆議院

会議名: 本会議