伊藤英成の発言 (予算委員会)
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○伊藤(英)委員 私は、最後に言われた、本当に額に汗して働く人のために、まじめに働いていくその人たちの生活のために、あるいはそうして成り立つ社会のためにと思って言っているつもりです。だから、もうこれ以上あれしませんが、しかし僕は、労働大臣のさっきいろいろ言われた、賃金引き上げという問題について組合が取り組んでいることについて、いわば赤字でつぶれそうな会社のことについても触れられました。そういうようなことについての、今の賃金引き上げの仕方の認識の問題について言えば、現実をひょっとして御認識ではないのではないか、私はこういうふうに思います。
どうか、ぜひ真実のところを酌んでやっていただきたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
予算等々の問題に入りたいと思うのですが、先ほど同僚議員の方からもちょっと話が出たことについて、若干私からも申し上げたいと思うのです。現在の世界はどんなふうに動いているのだろうかということについて、もちろん総理は十分にお考えだと思うのですが、私はこんなふうに思っております。
これは、私の友人の本を見ながらといいましょうか文章を見ながら、まさにそうだという思いで申し上げるわけですが、ざっと一九八〇年代を見たときに、私たちは本当に、日本経済の成長についての確信を持っていたり、あるいは安心をできた国という感じがかなりあったと思うのですね。しかし、現在はどうもおかしいじゃないか、我が日本の経済もほころびつつあるのかな、あるいは、言い方をかえれば、日本という国全体が漂流をしつつあるかもしれないというような思いを持っている方はたくさんいると私は思うのですね。
最近の状況を見ても、例えば九〇年代に入ってからも、景気対策等々で公共事業投資云々といって七十兆円も使ったりもいたしました。しかし、それは一時は景気をぽっと上げたかもしれない、だけれどもすぐにまた戻ってしまうというような感じだったと思うのです。消費者の心理にしても、先行き明るくないというイメージが非常に強い。だからなかなかよくならない。時々言われることですが、モルヒネを打って一たんは気分はよくなるかもしれない、しかしすぐその後はもとのもくあみだ、こんな感じになっているんだと思うのですね。
では、なぜそんなふうになっているんだろうかということでもあるわけですが、現在の世界の経済の動きというのはどんなふうになっているんだろうか。その特徴は、私は大きく分けると二つだと思うのです。一つは、体制とかあるいは制度における壁がなくなった、その壁が崩れてしまったということが第一点。第二点は、いわばスピードだ、変化のスピードということだと思うのです。
最初の、体制とか制度における壁が崩れたという話を申し上げましたけれども、これはもう言うまでもなく、いわばベルリンの壁が云々という話に端を発しまして、世界の市場経済も、それ以前は人口で言えば約十億の市場経済でしたね、ところが社会主義圏等々がずっと動きまして市場経済を採用するようになったのです、人口で言えば約四十億の人になりました。だから、そこに大競争時代と言われるベースがあるわけですね。そのまた一方で、いわば規制緩和等のいろいろな規制の撤廃、そういう壁をどんどんなくしているという状況が起こっているということです。
そしてまた、先ほど変化のスピードと言いましたけれども、これは技術的な問題が非常に大きいわけですね。こういうテクノロジーの進歩による変化というのが非常に多い。だから、いわゆるデジタル技術等々によるわけでありますが、そうしたことで、先ほど申し上げたように壁がなくなる、一気に世界はその中で猛烈に動く、そしてそのスピードが非常に速い状況で動いていくという意味で、私は先ほど二つの特徴を申し上げました。
総理、どう思われますか。今の時代の認識あるいは特徴ということについて、私は今その二つを申し上げましたけれども、総理はどんなふうに思われますか。