伊吹文明の発言 (労働委員会)
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○伊吹国務大臣 玉置先生よく御存じの上で御議論をなすっていると思いますが、私は、少し議論を整理した方がいいと思うのです。
というのは、先ほど、連合の要望をおっしゃって、上限が法律に書いていないということをおっしゃいました。しかし、先生の御議論の中では、私も先生の御議論に非常に近いのですが、また私自身も中小企業の経営者のうちに生まれておりますのでそういう感じを持っていると思いますが、やはり企業の形態によって勤務時間、給与等まちまちだろうと思います。
先ほどの御指摘も、結局、週四十時間、今やっと約八〇%達成されました。しかし、なお達成できないところが中小零細企業にやはりあるのだと私は思います。そこが四十二時間、四十四時間という労働をとっていれば、それだけでもう二時間、四時間の超勤が出てしまうという現象はございます。
そして、一律に決めてやっていくということが果たして、長い目で見て、中小企業に働く、額に汗する労働者一人一人の雇用を維持して、しかも上限を決めてしまうということが、実質的な可処分所得を保障してあげることができるだろうかということを考えると、我々はやはり、労働基準法にしろ憲法にしろ、労働者という書き方ですべて御承知のように始まっております、国民はという、一人一人の個人でございます、したがって、労働省がお預かりしているのは、その労働者一人一人をお預かりしているわけでございますから、この方々の長期的な雇用と実質的な可処分所得を落とさないような形で、経済成長をできるだけ労働者の方へ回していくという仕事をしなければならない。
そうすると、例えば今三百六十時間というお話がございましたが、これは一律に労働省が指導をしておっただけのもので、法律的な根拠も何も率直に言ってございません。今回やっと指導の根拠を法律上に定めるということをしたわけでありまして、景気が回復して一先ほど来御指摘になっているような中小との格差が是正されていけば一番望ましいわけでございますけれども、まず、やはり中間段階としてある程度の実態に合ったことを労働大臣がやりませんと、一律的な、連合が、今先生が例示されたようなやり方をやるということは、本当に五千五百万人労働者のためになるかどうかということを常に実は私は心の中で煩悶をしながらこの問題に取り組んでいるわけでございます。
先生から中小企業の実態等をるるお挙げいただいたということは、私は、私の考えと非常に近いという思いを持ちながらただいまの御議論を聞いていたということでございます。