林康夫の発言 (経済活性化及び中小企業対策に関する特別委員会)
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○政府委員(林康夫君) お答え申し上げます。
確かに、八〇年代の米国の経済が沈滞したときに、ベンチャー振興策は私どもが想像した以上に積極的に講じられているという状況でございます。確かに、リミテッドパートナーシップという制度もその時期にできておりまして、これは既に参議院先議で参議院では可決、成立いただいている投資事業組合の有限責任法も、またそのアメリカの制度を何がしか日本の風土に合わせて調整した制度で、これが成立することによって若干の前進ができると私どもは思っております。御指摘のように、経済発展の担い手としてベンチャー企業が極めて重要だという点は私どもも全く共通の認識をしておりまして、言ってみれば、日本の経済の将来はベンチャー企業がいかに力強く創業されていくかという点にかかっているという認識をしております。
中小企業政策におきましても、これまで中小ベンチャー企業支援策を大変重要な柱として位置づけておりまして、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法、中小創造法を成立させていただいて、それを初めとしてさまざまな施策を講じているわけでございますが、この中小創造法に基づく認定件数というのは、私ども考えた以上に活発でございまして、既に三千四百五十七社の認定が行われております。この制度に基づいて、補助金、債務保証、減税措置、ベンチャー財団からの直接金融の活用等が既に動いておりまして、積極的な研究開発等に関する支援が行われております。また、先ほどの投資事業組合制度が最終的に成立させていただければ、かなり民間の年金基金等からの資金もこの分野に流れてくるのではないかと考えておるわけでございます。
直接金融への流れというのは、私ども基本的にこういう貸し渋りの状況のもとでかなり大きな流れだと思っておりまして、これは大企業、中堅企業のみならず、中小企業にとっても、今後金融構造が変質していく過程で、資金調達の大宗をこれまで間接金融に依存してきたわけですけれども、中小企業も私募債の発行とか直接金融による資金調達手段を検討していくことがぜひとも必要だと考えております。
ただ、なかなか中小企業にとっての直接金融は難しい要素もございますが、いろいろベンチャー企業に関しましては、現在、中小創造法に基づいて、中小ベンチャー企業が発行する社債をベンチャーキャピタルが引き受ける際、指定支援機関、いわゆるベンチャー財団がこの社債に係る債務保証を行う場合に、当該債務保証の一部、五〇%でございますけれども、これが中小企業信用保険公庫による再保険の対象になっておりまして、これも若干のそういう直接金融の道を広げているという実態になっていると思います。
それから、いろいろ議論の中で、中小企業が発行する社債に一般的に信用保証協会が保証したらどうかという議論もあるわけでございますけれども、確かに先般の総合経済対策におきましても、中小企業の発行する社債に信用保証を付す等中小企業の社債発行を促進するための方策について、早期に結論を得るべく検討するとされているわけでございます。
この問題は、実はかなり基本的な問題も含んでいるわけでございまして、直接金融について政府がどの程度支援をしたらいいのかという基本的な議論、あるいは具体的なニーズはどうなのかというような実態把握、あるいはもしそういうふうにする場合にはどういった制度にしたらいいのかというような制度設計あるいは法的枠組みについて、これはぜひ基本的な議論をしていかないといけないなという認識をしておりまして、有識者、関係者等からの意見も聞きながら検討していきたいと思っております。大きな流れは、中小企業特にベンチャー企業に対して直接金融をスムーズに流していくという枠組みをいかにつくるかという点については全く御指摘のとおりで、我々も真剣に検討していきたいと思っております。