中尾則幸の発言 (交通・情報通信委員会)

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○中尾則幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の中尾でございます。
 今回の海防法の法律改正は、言うまでもなく昨年一月のロシアのタンカー、ナホトカ号の事故、さらには七月のダイヤモンドグレース号の事故等々、日本近海における油防除体制をいかに迅速にするかという目的で改正がなされたと思っております。
 さて、昨年私は当委員会でナホトカ号に関して油防除体制のあり方、政府の危機管理のあり方等々質問をさせていただきました。今回の海洋汚染防止法の改正にも大変かかわる問題でございますので、昨年のナホトカ号の政府の対応策がいかにおくれていたか等々について若干振り返ってみたいと思います。
 ナホトカ号の事故は、御存じのように昨年の一月二日発生いたしました。それで一月五日になって、海防法に業務等が明記されている海上災害防止センターが当法律第四十二条の三十六第一項第二号に基づいて船主からの委託業務を発動しております。これは原因者からの委託ということで、二号業務と言うそうでございます。さらには、事故発生から十二日たってようやく海上保安庁長官が海上災害防止センターに対して当法律第四十二条の三十七に基づいて緊急的措置を指示してございます。
 この四十二条の三十七というのは一号業務に当たるそうでございますが、ちょっと読んでみます。「海上保安庁長官は、緊急に排出特定油の防除のための措置を講ずる必要がある場合において、」この緊急措置を「指示することができる。」というふうになっております。
 しかし、当時のことを振り返ってみますと、もう既に事故発生から五日目の一月七日、私も現場に行ってまいりましたが、福井県の三国町に油が漂着しております。その後、加賀海岸等々で油汚染が大変深刻な状態にございました。こんな状態の中で、なぜ事故後十二日もたった一月十四日にいわゆる一号業務が発動されたのか。私は、これは重大な事故を目の当たりにしながら海上災害防止センターの役割である海上災害の発生及び拡大の防止という認識に欠けていたのではないかというふうに思っております。
 このほか、私は、二月二十日の委員会でございますが、なぜ災害対策本部の設置がおくれたのかということも指摘させていただきました。つまり、ナホトカ号事故関係省庁連絡会議、これは十八省庁から成っておりますが、開催したのが一月六日月曜日、それから一月十日金曜日になってようやく運輸大臣を本部長とする災害対策本部を設けたということでございます。
 さて、こうした指摘の中で、私なりに当時の海防法をじっくり読ませていただきました。これは法律に欠陥があるのではないかという指摘をさせていただきました。こうした指摘に対して、当時の海上保安庁長官はこのように答えております。一月五日に船主とセンターとの間に正式契約ができた、これが委託業務である。つまり、原因者下ある船主が防除するというのはこれはもう当たり前のことですが、ようやく一月五日になって船主との間に正式契約ができたということでございます。
 じゃ、なぜ一月十四日になったのかということについて、当時の海上保安庁長官は私の質問に対して、法律の不備ということを明確にはお答えいただけませんでした。しかし、この海上災害防止センターというのは、言うまでもなく海防法に明記されている任務、役割を負っているわけでございますが、こういうふうに緊急出動ができないような法律の欠陥がどこにあるか、海防法の見直しも必要でないかと私は指摘いたしました。
 この指摘に対して、当時の古賀運輸大臣はこう答弁してございます。「今御指摘いただいておりますこの海防法、確かに原因者による防除措置を基本といたしておりますが、今回のような事故を考えた場合に、」「相手国によってはなかなか我々が期待するどおりのことをやっていただけない。こういうことを踏まえますと、やはりこうした見直しという観点からも検討する必要はある」とお答えいただきました。恐らくこうした質疑を通してこの海防法の改正に至ったということは、去年の委員会で大臣が約束していただきました見直しに早速着手されたということについては私は大変敬意を表するものでございます。
 それでは、今回の法改正でこうした問題点は具体的にどう改善されるのか、まず簡潔に運輸大臣からお答えいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 中尾則幸

speaker_id: 27853

日付: 1998-04-23

院: 参議院

会議名: 交通・情報通信委員会