松永光の発言 (行財政改革・税制等に関する特別委員会)
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○国務大臣(松永光君) ただいま議題となりました財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案及び平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
まず、財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
人口構造の高齢化等、財政を取り巻く環境は大きく変容しており、財政構造改革を推進する必要性は変わるものではありません。
しかしながら、昨年末に大型金融機関の破綻が相次ぎ、また、アジアの幾つかの国で金融、経済の混乱が生じたことに伴い家計や企業の景況感が厳しさを増すなど、内外の悪条件が一斉に重なり、我が国経済は極めて深刻な状況にあります。こうした状況にかんがみますと、バブル崩壊後の資産価格の下落等による企業や金融機関の財務面の悪化への対応が長引くなど、我が国経済はいまだバブルの後遺症から抜け切れていないと言えます。
こうした我が国経済の状況を踏まえれば、財政構造改革を進めつつも、その時々の状況に応じ適切な財政措置を講じ得るような枠組みを整備する必要があります。
本法律案は、こうした考え方を踏まえ、所要の規定の整備を行うものであります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、特例公債発行額の各年度縮減の規定について、著しく異常かつ激甚な非常災害の発生あるいは経済活動の著しい停滞という状況に応じ特例公債の発行枠の弾力化が可能となるよう所要の改正を行うこととしております。
第二に、財政構造改革の当面の目標の年度を平成十七年度とすることとしております。
第三に、平成十一年度の当初予算における社会保障関係費の増加額は、できる限り抑制した額とすることとしております。
次に、平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
政府は、当面の景気に配慮して、平成十年分の所得税について特別減税を追加実施するとともに、中小企業投資促進税制の創設等を行うほか、住宅取得促進税制の拡充等を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、今回の特別減税は、既に実施している特別減税に加え、定額による特別減税を追加実施するものであります。この追加分の特別減税の額は、本人について二万円、控除対象配偶者または扶養親族一人について一万円としております。したがって、当初分と追加分を合わせた特別減税の額は、本人について三万八千円、控除対象配偶者または扶養親族一人について一万九千円の合計額となります。ただし、その合計額がその者の特別減税前の所得税額を超える場合には、その所得税額を限度としております。
この特別減税の具体的な実施方法に関しましては、給与所得者については、平成十年八月一日以後最初に支払われる主たる給与等に対する源泉徴収税額から追加分の特別減税額を控除し、控除し切れない部分の金額は、以後に支払われる主たる給与等に対する源泉徴収税額から順次控除することにより実施することとしております。最終的には、平成十年分の年末調整の際に、年税額から当初分と追加分を合わせた特別減税額を控除することにより精算することとしております。
次に、公的年金等の受給者については、給与等の特別減税に準じた方法により実施することとし、最終的には、来年の確定申告の際に、当初分と追加分を合わせた特別減税の額を精算することとしております。
また、事業所得者等については、平成十年分の所得税に係る第一期の予定納税額の納期を七月から八月に一カ月おくらせる等の特例措置を講じた上で、原則として、その第一期の予定納税額から当初分と追加分を合わせた特別減税額を控除し、控除し切れない部分の金額は、第二期の予定納税額から控除することにより実施することとしております。なお、予定納税の必要のない者を含め、最終的には、来年の確定申告の際に、当初分と追加分を合わせた特別減税の額を精算することとしております。
第二に、民間投資及び研究開発の促進のための一年限りの措置として、中小企業者等が取得する機械等について税額控除と特別償却の選択適用等を認める中小企業投資促進税制の創設等を行うとともに、ベンチャー企業を含む中小企業者等の試験研究費の税額控除の特例の拡充を行うこととしております。
第三に、住宅取得促進税制について、住宅借入金等の年末残高千万円以下の部分に適用される控除率を拡充し、平成十年居住分について六年間の控除限度額の総額を百七十万円から百八十万円に引き上げる等の措置を講じることとしております。
以上が財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案及び平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。