上杉光弘の発言 (行財政改革・税制等に関する特別委員会)
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○国務大臣(上杉光弘君) お答えいたします。
先ほど申し上げましたように、現在の地方財政は極めて厳しい状況にあるわけでございます。地方税や地方交付税の原資となります国税正税の伸び悩み、公債費の累増等によりまして大幅な財源不足が生じておるわけでございます。
交付税特別会計による借入金といいますか、地方債の残高が大幅に膨れ上がってきた。言うなれば、地方債の増発で財源不足を補っておるわけでございます。さらに、地方財政は地方税収等の低迷や減税によりまして、減収の補てん、景気対策等のためにさらにまた今回地方債の増発をやらなければならない。したがいまして、借入金の残高が急増いたしまして、十年度末には百六十兆円という多額になるわけでございます。
個別の地方団体の財政事情につきましても、公債費負担比率一五%以上の団体が、平成八年度の決算でございますが、全体の半分を超える五〇・三%でございますが、このような状況のほか、御指摘のような従来財政力があると言われた団体も厳しい財政状況に陥っている、財政の硬直化が大変心配をされる状況にございます。今後も、過去に発行した地方債の元利償還が、地方の場合には国と違って借入の年限が短いので、このこともしわ寄せになっておるわけでございますが、元利償還が増嵩を来しておるわけでございます。
このような状況のもとで地方分権は進めていかなければならない。地方分権を進めていきますと、地方団体に対しましては、住民に身近な政策というものは地方行政で取り組んでいかなければならない。そういう総合的に幅広に地域の行財政を担う地方団体は、大変厳しい状況がまた見通しができるわけです。加えて、高齢化社会、少子社会というものがまた大きくこれへ覆いかぶさっておる。
このように考えますと、総合的な地域福祉施策や生活関連資本の整備等の重要政策課題に係る財政需要が今後ますます増大をする、このように見通せるわけでございまして、このような判断に立てば立つほど地方財政は厳しい、このように認識をいたしておるところでございます。
それから、地方単独事業でございますが、私は今回の景気対策に際しまして、私の方から求めて地方六団体の代表の皆さんとお会いいたしました。そして、そこで大変厳しい御意見や地方の財政実態の厳しさというものを直接お聞きいたしたところでございます。そのような意見交換の場を通じ、また種々の機会を通じまして、事務的にも地方の財政状況の把握に努めてきたところでございます。
今回の一兆五千億の景気対策としての社会資本整備のための地方単独事業の問題でございますが、今回のものは、特に財政措置といたしまして四千億の地方交付税の増額を図ったところでございます。また、所要の地方債措置等も講じることといたしておるわけでございまして、できる限り自治省としてできることは対応し、また国庫当局とも、国の財政も厳しい折でございますが、このような措置を話し合ってまいりました。
おおむねこれまでの話し合いの経過の中で、若干時間をかけて申しわけありませんが、報告いたしますと、地方単独事業の追加要請に対しましては、これまで補正予算におきましては相当する額以上が計上されておるところでございまして、きのうも私申し上げたところでございましたが、例えば平成四年度は要請額一兆八千億に対しまして一兆九千二百億、平成五年度は三兆一千億、これは一次から三次にわたりましたので、三兆一千億の要請額に対しまして三兆二千四百億、平成七年度は一兆円に対しまして一兆五百億円と、この要請額を上回っておるところでございます。
地方団体におきましては、六月の補正議会、さらには九月の補正議会が定例化いたしておるわけでございますが、景気対策という趣旨にかんがみまして、臨時的な議会等も開催の用意のある地方団体もあると伺っておるところでございます。
今回の追加要請につきまして、地方団体の財政運営に支障がないようにあらゆる対応をしてまいったわけでございまして、今後も地方経済あるいは地域の財政状況、こういうものを十分見きわめながら、さりとて景気が悪ければ税収が増に転換するという期待は今のままですと持てませんので、何としても今回のこの総合経済対策を成功させていただきまして、景気をよくし税収増というものが図られますように、我々はあらん限りの努力をしていかなければならない。また、そのためには地方団体の御理解、御協力がなければなりませんので、できる限り御協力をいただきますように最大限の努力をしてまいりたいと考えております。