金本良嗣の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)

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○参考人(金本良嗣君) 余りきちんと考えていないテーマできちんとしたことを申し上げられないかもしれませんですが、やはりそれぞれの機関はそれぞれの特色を生かす必要があるんだろうということでありまして、議会でどういう形でどういうふうに評価、監視をやっていくかということは、今それぞれいろんなところで評価、監視が行われておりますし、これからも行い得る。その中で議会がどういう相対的な長所を持っているのかということを考える必要があるんだろうと思います。
 それで、多分一番重要なのは、議会は国権の最高機関であって、そういう意味で非常に大きな力を持っているということであります。それをいかに有効に機能させていくかということであろうかと思いますが、評価、監視になりますと、弱点としてはこの評価、監視をする実行部隊というのはある種専門家集団ということになりますが、そういう専門家集団をうまくマネージしていくことができるか、どういう形にすればうまくマネージできるかというふうなことであろうかと思います。
 今、山本参考人の方が五十人とか百人とかというふうなお話をされましたけれども、日本の仕組みの中でその程度、五十人、百人の専門家スタッフをだれがどうやって管理していくのか、うまく働いていただくことができるのかということは若干危惧をするところであります。
 アメリカの議会を見ておりますと、当然、議会のスタッフというのも、コングレショナル・バジェット・オフィスとかGAOとかという形でございますが、その使われ方というのはそれなりの使われ方をしているというわけでありまして、例えば、GAOというのは日本では非常にすごい機関だというふうに思われておりますが、私はある意味で過大評価をすべきでないというふうに思っております。いい仕事をしている機関ではあるのですが、それなりの癖を持った機関である。基本的にGAOがおやりになっているのは、かなりパーマネントなスタッフを抱えている、アメリカの政府機関としては珍しく流動性が余りない、一たん入りますと余り出ていかないというふうな組織でありまして、それだけいい職場であって優秀な人を抱えているということではあるのですが、そういう人たちをうまく使っていくために彼らは基本的にやる仕事をある程度限定しておるということであります。
 どういう仕事に限定しておるかというと、基本的にプロフェッショナルなスタッフが一人から数人のチームを組んで一年以上、二年、三年ぐらいまでというふうな期間、きっちり調べてきっちりした報告書を書く。その報告書の中身は正しい、間違ったことを書かない、一文一文すべて裏づけがある、そういうことに特化しているという組織であります。それはそれで非常に重要な役割を果たしておるのですが、それを今から日本で新しくつくって運営していくというのはかなり難しいのかなという気がしております。
 もう一つ、アメリカの議会で見ておりますと、当然GAOはそういった形の使われ方として有効な機能を果たしているのですが、もっと一番重要なのは議員自体の個人スタッフ、そこのところに非常に優秀な方々が集まっていて、これが実際の政策の企画立案のプロセスで実は一番大きな権限を持っているということであります。こういう議員の個人スタッフとそれから議会にくっついている組織というものをどういうバランスでどういうふうに持っていくかというところが非常に難しい、考えるべき課題であろうというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 114214277X00219980311_023

発言者: 金本良嗣

speaker_id: 17292

日付: 1998-03-11

院: 参議院

会議名: 行財政機構及び行政監察に関する調査会