江本孟紀の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

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○江本孟紀君 民友連の江本と申します。
 私は、こういうことに関して学問的なことは全く素人ですので、感覚的なことできょうはちょっとお聞きしたいと思います。
 私は先生と反対で、最初は移転はいいんじゃないかなと思っていたんですね。むしろ千歳あたりに移しておいた方がアメリカも近いしいいんじゃないかなと簡単に思っていたんですが、この委員会をやっているうちにいろいろお聞きしたり、保坂先生の影響を受けたわけじゃないんですけれども、やっぱりちょっと疑問が残るんですね。きょうの防災という面の中で、特に地震ということで移転の方がいいんじゃないかというふうに単純に私は思ったんですけれども、これはむしろちょっと説得力が逆に一般的に、個々の議論は別として、いろんな方に聞いてみるとぴんとこないところがあるんですね。
 というのは、私も疑問に思うんですけれども、例えば東京とか関東は確かに地震が非常に多い。これはいずれ大きなものが来るぞ来るぞと言っていつもおどかされているんですけれども、まだ来たためしがないんですね。だから、歴史を見ても、確かに関東大震災とか、あれは江戸時代の何年でしたか、そういった大きな地震があったと言われていますけれども、むしろこの関東の方が安全じゃないかなと。ここら辺にいるのが何か安心するなというふうな空気があって、人というのは、やっぱり直感的に安全なところへ安全なところへ集まりたがるという習性があるのではないかという気もします。
 そこで、先生にちょっとお聞きしたいのは、何回ぐらいこの東京と言われる地域に地震の割合といいますか、こういったものが起きたかということと、それから私は、地震予知ということで言えば、来るぞ来るぞと言われでなかなか来ないんですけれども、地震予知連もこれをあきらめたわけですね、はっきり言って。国土庁の方はまだあきらめていないかもしれませんけれども、二千何億も使って文部省管轄じゃもうこれはできませんと言ってバンザイしたんですよ。だから、東京で来るぞ来るぞと言われても、確かに南関東で四〇%の確率で来るぞと言われていますが、これを思いながら場所を移すというようなことを何か考えるのもどうかなと。
 そういうことで、私は、学問的にこの地域を地震が来るから移すということであれば、予知もできているんだという実証があって初めて学問的な移転ができるわけでして、それがないのにどうもその辺がちょっと納得がいかないなというのが一点です。
 それから、私はここへ六年前に参加したんですが、最初、災害対策特別委員でして、釧路沖、帯広、奥尻、それから最後に神戸の大地震と思い切りでかいのが来て、ほとんど視察しまして、神戸の方も四日目にたしか衆参で一緒に視察しました。私、あの辺に十年住んでいましたので、どうも気になってヘリからそのまま四日ほど現地にいたんです。
 そういうことで、いろんな人からいろいろ話を聞いたり、私が住んでいたときからの感覚からいいますと、十年ほど関西にいて東京へちょっとある事情があって追い出されまして行ったときに、時々関西へ帰ってくると、おまえはよくあんな関東みたいな恐ろしいところにいるなと、関西は地震一つない、こんな安全なところはないというようなことを冗談でよく言われておりました。地震が起きたときに、私は甲子園やらあの辺の近所を回って、おまえら覚えているかこの言葉を、おれにあんなことをよく言ったなと。これは関東でもないようなえげつない地震じゃないかと。
 ということは、そのときいろいろ聞いたんですが、やはり防災、地震とかいうことに全く無関心なんですね。きょう芦尾先生がいるから余り言えませんけれども、そういう意識がないというところ、防災訓練もろくにしていない。これはいろいろ政治的なこともあるでしょうけれども、あの地域は特にそういうことをやっていないところです、神戸市も含めて。だから地震の被害が、それはもう東京の今のおどかされている人たちと比べたら全然比較にならないんじゃないかなという疑問があります。
 それでもう一つは、私は、移転費用をいろいろかけるよりも、むしろ東京に防災のための費用をつぎ込んだ方がいいんじゃないか。例えばFEMAという組織がアメリカにありましたが、あれは神戸の大地震が起きる一年半ぐらい前に災害対策特別委員会で私は提起したんですよ。こういう組織を早くつくらないと、どかんと来たらもうがたがたになるぞと。警察、消防、自衛隊、無線も何もみんなばらばらで、市役所や県庁の防災課も全く連絡がとれない。むしろ、そういったことをしっかりやることの方が今は先じゃないかなと。
 これはなぜこういうことを言うかといいますと、きょうの場合は、先生が一応防災、地震ということで移転をした方がいいということであるから、私はこの点についてお聞きしているんですが、この二点をひとつお願いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 江本孟紀

speaker_id: 29552

日付: 1998-03-12

院: 参議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会