尾身幸次の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(尾身幸次君) 現在の景気動向でございますが、純輸出は、輸出が強含みに推移していること、輸入がおおむね横ばいで推移していることを背景に増加傾向にはあるわけでございますが、設備投資は全体として伸びが鈍化をしております。
GDPの六〇%を占めている個人消費でございますが、年度当初の消費税引き上げに伴う反動減がございまして、予想以上に大きくありまして、その後一時回復をいたしましたが、秋口からアジアの経済状況あるいは相次ぐ金融機関の破綻等によりまして、経済の先行きに対する信頼感が失われたことによりまして大幅に下がっている状況でございます。九月の消費性向、七一・九%でございましたが、十月、十一月、十二月、一月と連続で下がってきておりまして、一月には六八・六%と四カ月間で三・三ポイント下がっているわけでございます。これをGDPに換算いたしますと約十兆円以上消費だけで低下というような状況になっております。
住宅投資も相変わらず百三十万戸程度の状況でございますが、横ばいで推移しているという状況でございまして、その水準は低い状況でございます。
そういう状況の中で、私どもは、株価等に見られますように、金融システムに対する不安感というものは、金融システム安定化法案が通り、その施行が行われることによってかなり改善をされてきているというふうに考えておりますけれども、しかし実体経済の面ではなお停滞が続き、厳しい状況であるというふうに認識をしております。
そこで、政策面では、御存じのとおり、一月—三月の間に特別減税、補正予算あるいは金融システムの法の施行等がございまして、さらに引き続きまして現在お願いしております十年度予算がぜひ四月の初めから使い得るように、そしてまた法人税の減税あるいは土地関係の減税等も含みます税制改正も含めまして四月から実施できるように願っているところでございます。さらに、いわゆる四月一日の早期是正措置を控えての貸し渋り現象も三月いっぱいで解消するのではないか、四月からはそういう意味での貸し渋りが改善をされてくるというふうに見ているわけでございます。さらに、一連の情報通信あるいは土地利用等に関する規制の緩和も法律が通りますれば施行される。そういうことでございますから、三月いっぱいは厳しい状況が続くと思いますが、四月からは、ある意味で言いますといろんな政策の効果があらわれ始めてくるというふうに期待をしているところでございます。
なお、九七年度につきましては、昨年の十月—十二月のGDPが〇・二%マイナスという状況になりました。そういう状況を踏まえますと、修正見通しの九年度プラス〇・一%というものを達成することにつきましてはかなり厳しい状況にあるというふうに認識をしている次第でございます。