山口哲夫の発言 (予算委員会)

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○山口哲夫君 新社会党の山口哲夫です。
 まず、総理にお伺いいたします。
 日本列島は今まさに春であります。しかし、残念ながら庶民の生活はまだまだ冬の季節が続くのではないかと思います。それはもう申すまでもなく、消費税が大幅に上げられ、医療費が上げられ、九兆円の国民負担を強いられたからであります。
 しかも、さらにこれから医療制度の大改革が行われようとしております。その一つは、今度は大病院にかかれば本人負担が五割になるという話であります。そしてもう一つは、高齢者専門の健康保険組合までつくろうという動きもあります。いずれをとってもこれは国民負担の増加になります。したがって、庶民の生活は先行きますます不安になってくるのではないでしょうか。だから、私は所得税を減税いたしましても貯金に回っていくんじゃないかと思うのです。
 今手元に、貯蓄広報中央委員会、日銀に事務局がある組織ですけれども、日本人はなぜ貯蓄をするんでしょうかというアンケートの結果があります。まず第一は、病気や不時の災害へ備えてというのが六九・一%で第一位です。第二位は老後の生活資金というのが五三・二%。第三位が子供の教育資金で三一・八%です。
 しかし、考えてみたら、これはいずれも政府が社会保障政策をしっかりやっていればこんな数字にはならないのでないか、私はそんなふうに思っております。
 そこで、減税が貯蓄に回るのではなくして消費に回るようにするためにはどうするかといえば、やはり消費税率をまず三%に下げる、そして食料品については非課税にする、これが私は必要だと思います。それを中心とした十兆円の大幅減税をやるというのが新社会党の政策でもあります。アメリカ側からまで消費税を減税するべきだという声がありました。私はこれはそれなりに理論的な根拠があってのことだと思います。
 この私たちの十兆円減税に対する考えを総理にまず第一問としてお聞きします。
 第二問は、これは大蔵大臣になるんでしょうか、先ほどもありましたように、政府は銀行などに三十兆円の公費支援を行いました。三月には一部地銀を含めて大手銀行二十一行へ一兆八千億円を銀行の貸し渋り解消、そして自己資本の強化策で投入いたしました。しかし、貸し渋りは一向に減っていないのが実態であります。
 日本銀行が十五日に発表したところによりますと、総貸出残高は五百二十六兆円、銀行全体でも一・六%減と過去最大の減少となって、銀行の貸し渋り傾向が一段と鮮明になっていると言われております。そして、もう一つの新聞によりますと、四月以降も貸し渋りは好転の兆しが全く見えていない、こうも言われております。
 その結果、一体どうなってきたかといえば、一九九七年度の倒産件数は前年度より一七%増の一万七千四百三十九件、十二年ぶりの高水準になったわけであります。銀行の貸し渋りの影響が広がったと見られている、こう言っております。失業者は三・六%、二百四十六万人、これは統計が始まってから最悪の数字であります。これほど公費を投入いたしましても、貸し渋りが減らないどころか、まだ期限が来ていないのに早く返してもらいたいという銀行まであらわれている始末であります。
 一体、大蔵省は何を指導していたんでしょうか。これはもう銀行と大蔵官僚が酒ばかり飲んでいるからこんなことになるのではないかという声が出てくるのではないかと思います。もっとしっかりした指導をしてもらわなければ庶民はたまったものではない、私はそう思いますけれども、これは大蔵大臣にお答えをいただきます。
 最後に、日銀に質問をいたします。
 超低金利政策で庶民がどれほど泣いているか、私は日銀の皆さんは御存じないんじゃないかと思います。特に年金生活者に至ってはもう大変なことでございます。
 一方、銀行はどうかといえば、何と大手六行だけで九五年度で二兆六千億円の業務純益であります。九六年度も二兆二千億円の業務純益を上げているわけであります。これは預金者の預金利率が大変低いものですから、その利子が減った分だけそっくり銀行の利益に移ってしまったと言っても決して過言ではない、私はこう言わざるを得ません。
 年金生活者にしてみたら、せっかく退職金を積んでおいて、その利子で一年に一回くらい旅行でもしたいなと思っていても、それさえ全然できないという希望のない生活になっております。ましてや生活費にそれを充てることさえできなくなってきた。それが実態であります。
 そこで、もし仮に一%公定歩合を上げますと、個人の預貯金総額は六百兆と言われておりますから、それだけで六兆円の新しい利子が生まれるということになるわけであります。先ほど日銀の副総裁は、しかし一方では設備投資とか住宅ローンに影響が出てくるとおっしゃっておりました。しかし、そういうものは個別の政策で救済しようと思えばできるわけでありまして、それとこの低金利政策をごっちゃにされては困ると思います。
 この際、やはり公定歩合を上げて、我が国の景気対策をしっかりやることを今考えるべき時期に来ているのではないかと思いますけれども、以上三つの質問に対してお答えをいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 山口哲夫

speaker_id: 29461

日付: 1998-04-17

院: 参議院

会議名: 予算委員会