予算委員会

1998-04-17 参議院 全224発言

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会議録情報#0
平成十年四月十七日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月九日
    辞任         補欠選任
     常田 享詳君     石井 道子君
     平田 健二君     直嶋 正行君
     福本 潤一君     高野 博師君
     梶原 敬義君     照屋 寛徳君
     緒方 靖夫君     上田耕一郎君
 四月十日
    辞任         補欠選任
     角田 義一君     伊藤 基隆君
     及川 一夫君     梶原 敬義君
     島袋 宗康君     佐藤 道夫君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     梶原 敬義君     及川 一夫君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     佐藤 道夫君     西川きよし君
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     大野つや子君     久世 公堯君
     真鍋 賢二君     野沢 太三君
     直嶋 正行君     石田 美栄君
     牛嶋  正君     続  訓弘君
     照屋 寛徳君     山本 正和君
     上田耕一郎君     吉川 春子君
     田村 秀昭君     都築  譲君
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     吉川 春子君     山下 芳生君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩崎 純三君
    理 事
                岡部 三郎君
                小山 孝雄君
                佐藤 泰三君
                永田 良雄君
                成瀬 守重君
                伊藤 基隆君
                小山 峰男君
                風間  昶君
                及川 一夫君
    委 員
                阿部 正俊君
                石井 道子君
                板垣  正君
               大河原太一郎君
                金田 勝年君
                北岡 秀二君
                久世 公堯君
                沓掛 哲男君
                田沢 智治君
                武見 敬三君
                谷川 秀善君
                野沢 太三君
                南野知惠子君
                長谷川道郎君
                平田 耕一君
                依田 智治君
                石田 美栄君
                久保  亘君
                小林  元君
                広中和歌子君
                和田 洋子君
                魚住裕一郎君
                加藤 修一君
                高野 博師君
                続  訓弘君
               日下部禧代子君
                田  英夫君
                山本 正和君
                笠井  亮君
                須藤美也子君
                山下 芳生君
                吉川 春子君
                都築  譲君
                星野 朋市君
                西川きよし君
                山口 哲夫君
   国務大臣
       内閣総理大臣   橋本龍太郎君
       大蔵大臣     松永  光君
       文部大臣     町村 信孝君
       厚生大臣     小泉純一郎君
       通商産業大臣   堀内 光雄君
       郵政大臣     自見庄三郎君
       建設大臣     瓦   力君
       自治大臣     上杉 光弘君
       国務大臣
       (総務庁長官)  小里 貞利君
       国務大臣
       (経済企画庁長
       官)       尾身 幸次君
   政府委員
       内閣審議官    坂野 泰治君
       総務庁長官官房
       審議官      西村 正紀君
       経済企画庁調整
       局審議官     小林 勇造君
       経済企画庁総合
       計画局長     中名生 隆君
       経済企画庁調査
       局長       新保 生二君
       国土庁防災局長  山本 正堯君
       外務省経済局長  大島正太郎君
       外務省経済協力
       局長       大島 賢三君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     溝口善兵衛君
       大蔵省主計局長  涌井 洋治君
       大蔵省主税局長  尾原 榮夫君
       大蔵省銀行局長  山口 公生君
       大蔵省国際金融
       局長       黒田 東彦君
       文部大臣官房長  小野 元之君
       文部省初等中等
       教育局長     辻村 哲夫君
       文部省教育助成
       局長       御手洗 康君
       厚生大臣官房総
       務審議官     田中 泰弘君
       厚生省社会・援
       護局長      炭谷  茂君
       厚生省老人保健
       福祉局長     羽毛田信吾君
       厚生省年金局長  矢野 朝水君
       通商産業省産業
       政策局長     江崎  格君
       資源エネルギー
       庁長官      稲川 泰弘君
       中小企業庁長官  林  康夫君
       運輸省鉄道局長  小幡 政人君
       郵政省貯金局長  安岡 裕幸君
       郵政省簡易保険
       局長       金澤  薫君
       労働省職業安定
       局長       征矢 紀臣君
       建設大臣官房長  小野 邦久君
       建設大臣官房総
       務審議官     小鷲  茂君
       建設省住宅局長  小川 忠男君
       自治省財政局長  二橋 正弘君
       自治省税務局長  成瀬 宣孝君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮本 武夫君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   深田 烝治君
   参考人
       日本銀行副総裁  山口  泰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○予算の執行状況に関する調査
 (経済問題に関する件)
    ─────────────
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岩崎純三#1
○委員長(岩崎純三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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岩崎純三#2
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に伊藤基隆君、及川一夫君を指名いたします。
    ─────────────
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岩崎純三#3
○委員長(岩崎純三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁山口泰君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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岩崎純三#4
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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岩崎純三#5
○委員長(岩崎純三君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、経済問題に関する集中審議を行います。
 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 それでは、これより質疑を行います。野沢太三君。
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野沢太三#6
○野沢太三君 自由民主党の野沢でございます。
 平成十年度予算の審議につきましては、この一月以来、総理を初め各閣僚の皆々様には大変御苦労をいただきましたが、ようやく四月八日、打ち上げということに相なったわけでございます。しかし、この間に経済情勢は大変大きく動いておりまして、これに対する適切な政策が何よりも今緊要でございます。
 本日は、まず最初に、総理の経済政策に関する今回の決断につきまして確認をいたしたいと思います。
 政府は、昨今の金融システムの不安あるいは景気低迷に対しまして、三十兆円の公的資金注入を柱とする金融システム安定化措置や二兆円の特別減税等の景気対策を実行に移してまいりました。
 自由民主党といたしましても、四次にわたる景気対策を編成いたしまして、その中で、政府系金融機関の中小企業向け融資の拡大に加え、民間資金を生かしましたPFI方式の導入であるとか、あるいは土地評価法の制定、さらには資本準備金による自社株買いの促進等、政策面での新機軸を多数打ち出してきたわけでございます。さらに四月の半ばといたしまして、与党として事業規模十六兆円に及ぶ総合経済対策を目下取りまとめる予定で作業をいたしておるわけでございます。
 経済企画庁の月例経済報告を拝見いたしますと、昨年の十一月ころから景気は足踏み状態という判断が示されていたわけでございますが、民間の経営者レベルでのお話等を伺いますと、既に下り坂だという厳しい見方がございました。そして、先般発表になりました四月の経済報告では、景気が停滞して一層厳しさを増しているという民間の見方を後追いする形で、政府の景気に対する見解が深刻に推移をしたわけでございます。
 三月の日銀短観で見ましても、業況判断の指数が大幅に下がるなど、企業の景況感の急速な悪化が確認をされました。さらに外国から、IMFの世界経済見通しが出されておりますが、九八年の日本経済はゼロ成長予想と、他の先進諸国がいずれも二%前後の成長予想をしているのに比べまして、格差の際立つ低成長が日本においては見込まれているわけでございます。
 こうした景気の状況に対しまして、総理は、四月九日の記者会見の場におきまして、総合経済対策の中身に関して十兆円以上の国、地方の財政負担を盛り込むとの政策判断を示されたところであります。
 これは経済の現状を改善する緊急避難措置として大いに評価され、歓迎されるところでありますが、国民の目線からいたしますと、追加的な減税の実施が第一に望まれるところではないかと思うわけでございます。減税の効果あるいは是非につきましては内外から多くの御意見がありまして、これの正否については今後にゆだねる部分がございますが、総理には勇気を持ってひとつこの政策を進められんことを望むわけでございます。
 そこでお伺いいたしますが、今回の大型経済対策を決断された根拠は何だったのか、あるいはその決断されましたタイミングはいつごろであったのか、一連の経済対策を推進するに当たっての決意とあわせましてお伺いをいたしたいと思います。
 衆議院の委員会におきましては、国民の声を聞き、国際情勢を判断してというようなお話を承っておりますが、もう少し突っ込んだ御判断がいただければありがたいと思います。
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橋本龍太郎#7
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員からお触れをいただきましたけれども、我が国の経済は、現在内外の悪条件が一斉に重なって残念ながらなお極めて深刻な状況にございます。
 昨年の十月から十二月のQEは前期比マイナス〇・二%。平成十年二月の失業率は三・六%、過去最高を記録いたしました。特に、消費性向が昨年の秋以降急速に低下をし、かつてない低水準になりますとともに、企業マインドの悪化がオイルショック以降、景気低迷期以来の大幅なものになりました。これは日銀の短観、主要製造業業況判断といったものにも出ております。家計、企業のマインドが著しく悪化をいたしております。そして、これが実体経済全体にも影響を及ぼしておりまして、景気は一層厳しさを増している状況にございます。
 こうしたかつてないマインドの低下、悪化のもとにおける景気停滞から一日も早く抜け出したい、そして我が国の経済並びに経済運営に対する内外の信頼の回復のために必要かつ十分な規模の経済対策が必要という判断をいたしまして、先日、総事業規模が十六兆円を超える過去最大規模の経済対策を講じるということを決断いたしました。
 ここに至りますまでには、特に今年に入りましてから決算期を控えて貸し渋りが一層厳しくなる、あるいは今小康状態に入りつつあり、これはIMFとの合意の成立ということのプラスが出ているのだと思いますけれども、一時期インドネシア等の非常に厳しい状況、そうした中で町の声、国民の暮らしの状況といったものに自分なりに注意を常に払ってまいりましたが、その中から出てくる景気回復に対する強い御要請あるいは期待、そして国際社会の声を踏まえながら、私なりに考え、我が国の経済運営に最終的な責任を持つ総理大臣として総合経済対策を実行しなければという政治決断をいたしました。これが必ず皆様方に御理解いただけるということを信じております。
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野沢太三#8
○野沢太三君 経済企画庁の方からいろいろと経済指標の数字もいただき、またその判断もいただいておるんですけれども、昨年の十月、十一月ころから急速に経済情勢が悪くなっている。そして、一月になりますと、もうそれが大変いろいろな形で顕在化をしてきたということであろうかと思います。
 そういう中で、予算の編成というのは時間もかかり、国会の審議も要するということでありますので、総理といたしましては、恐らくこのままほっておいてはいけないんじゃないかという御判断があっても、予算が通るまではじっと我慢の子ということであったかと思います。その思いを、今後の対策の実行におきまして、ぜひひとつ勇猛果敢にこれを実行していただきまして、実を上げていただくことを心から念願するわけでございます。
 続きまして、ワシントンにおきまして開かれましたG7の内容についてお伺いをいたしたいと思います。
 松永大蔵大臣におかれましては、けさ八時に成田へ着かれるという強行軍の中で本委員会に駆けつけていただきましたこと、大変私どもも感謝をいたしております。それだけやはりお取り組みに力を入れておられる、こう思っておりますので、ひとつG7におきまして行われました議論についてお伺いをいたしたいと思います。
 我が国の置かれている立場、世界二位の経済大国と言われておりますけれども、とりわけ現在の景気の状況からいたしまして、参加各国が日本の政策、どのようなことを考えているのか、どういう対応をしようとしているのか、議論の的になったと思われるわけでございまして、報道等でもそれがうかがわれるわけでございます。
 そこで、このG7での議論について、大蔵大臣として我が国の経済をどのようにアピール、説明されたのでしょうか。また、それを海外諸国が十分納得、理解してくれたのかどうか。特に、アジアの経済混乱を食いとめる役割を日本に期待するというところが多いわけでございますが、参加各国が、今回の経済政策がそれにこたえられるだけの内容であるかどうか、どのような評価があったとお考えでございましょうか。フランスの大蔵大臣ストロスカーン氏の日本以外の六カ国は制度改正による恒久減税を要求したというような話も伝えられておるわけでございます。
 どのような御注文があったか、大蔵大臣からの御説明をいただきたいと思います。
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松永光#9
○国務大臣(松永光君) お答えいたします。
 国会の方の御了解をいただきまして、十五日開かれましたワシントンのG7の会合に出席をしてまいりました。十五日の朝、成田を出発いたしまして、十五日の午前八時過ぎにワシントンに到着し、そしてG7の会合の始まる前にルービン米財務長官と四十分近くにわたって会談をし、それが終わってすぐG7の会合に臨んだわけであります。
 ルービン長官とお会いしたときも、それからG7の会合でも大体同じ趣旨のことを申し上げてきたわけであります。まず第一は、橋本総理が思い切った決断をして、十六兆円を上回る事業ベースの新しい経済対策を実行することを決断されましたと。それに基づいて我々としては、二十日から始まる週の中でその具体策を取りまとめることにいたしておりますと。
 その主な中身は、九八年中に二兆円の特別減税を追加する。九九年にも二兆円の減税を行う。そしてもう一つは、環境対策あるいは高齢者対策等を中心にした設備等、真に必要な質の高い公共投資の追加を六兆円規模で行う。そういたしますというと、いわゆる真水は十兆円に達するわけでありまして、その他を含めると十六兆円を上回るほどの大型の景気対策を行うというふうなことを説明してまいりました。
 今御指摘の本格減税にすべきじゃないかという話が出たことも事実でありますが、その点につきましては、私が説明申し上げたのは、景気対策としてやる減税でありますので、本格減税のように十二カ月の間で毎月少しずつ減税の効果が届けられるような仕組みの減税よりは、ある時期にどんと減税の効果を届けるということの方が景気対策としては効果が非常に高いということを一つ申し上げました。
 もう一つは、我が国の個人所得税課税の実態を見ますというと、アメリカなどに比べるとはるかに所得税に対する課税は低い。我が国の給与所得者の八〇%は年収七百万以下でありますけれども、むしろその人たちの方が消費性向が高い、その人たちに重点的に所得税・住民税減税の効果を届けることの方が景気対策としてはプラスになるということも申し上げました。
 同時にまた、日本の所得税税制の中では、七百万規模の場合にはアメリカの給与所得者に比べて半分以下ということになっておりますから、したがって相当程度税率はフラット化している。しかし、二千五百万、三千万という高額所得者になりますというと日本の所得税は高い、その点が改正すべき点だということで我が国の税制調査会で議論がなされているところでありますけれども、その階層の人たちは全体からすれば一%か二%にも満たない人たちでありまして、そういう人たちに対する減税をするということは、理論からいえばやるべきことであるけれども、日本の政治情勢からすればなかなか難しい問題でありまして、そういう点はあと一、二年かけて討議をさせていただきたい、こういうふうに申し上げてきました。いずれにせよ、具体的に効果のある減税をやるんですということを申し上げたわけであります。
 そしてさらに、公共投資につきましても、真に必要な公共投資をやりますということも申し上げてきたわけでありますが、大方の理解は得られたというふうに私は感じてまいりました。
 同時にまた、ルービン氏にしてもG7参加の各国の大蔵大臣にしても、その内容を早く確定して早く実行に移してもらいたいという希望が述べられたということが今回のG7会合の概要でございました。
 以上、御報告申し上げる次第でございます。
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野沢太三#10
○野沢太三君 もう一つ大事なポイントは為替の安定の問題でございますが、これに対する各国の協調体制が確認されたかどうかが大事なポイントであります。
 G7での共同声明の内容を見ますと、円の過度な下落を修正することを目的とする日本の適切な行動を支持する、こうはっきりうたい上げておりまして、形ではしっかり確認されたことになっておりますが、アメリカのルービン財務長官の、これは報道のメモだと思いますが、G7では協調介入の議論はなかったというふうな表明もございます。結果として、為替相場がこの声明発表後に二円も円安に振れているということ、あるいは株価も四百円以上安くなるというふうな局面が出ておりますので、この問題については十分な議論あるいは徹底がなされていなかったのかどうかやや気になるところでございます。
 日本の内需主導の拡大、成長によりまして円安を防止するべきであるということをもっとはっきり申し上げた上で各国からの協力を打ち出していただくことが大事だと思います。今後の努力にもかかることかと思いますが、この点につきまして大蔵大臣のお考えを伺いたいと思います。
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松永光#11
○国務大臣(松永光君) その点につきましては、実はG7の始まる前に、先ほど申し上げましたとおりルービン財務長官とお会いしたときに、先般日本の方で行き過ぎた円安を是正するための措置をすることにしたわけでありますが、そのときには、当然のことながら我が方はルービン財務長官の方にもその趣旨を申し上げての措置であったわけでありますが、そのことについてルービン長官の方からは、日本が措置をすることに決めた直後に行き過ぎた円安は妥当でないという趣旨の発言があり、すなわち日本の考え方と理解は共通にするというコメントを出していただいた。
 そのことについて私の方からは、お礼のごあいさつを申し上げますとともに、今後とも行き過ぎた円安というものは実は日本の国際収支の面でも望ましくないことであるので、そういう点についても今後は連絡し合いながら適切な対応をしていきたいというふうに申し上げたわけです。その点については、その私の発言に同意する旨のルービンさんの発言があったわけであります。
 ドイツのワイゲル大蔵大臣に対しても、先般の日本の措置について認識を共通にするという発言をしていただきましたのでそのことについてのごあいさつも申し上げ、今後とも国際経済の安定のために、ある国の通貨が独歩高で上がるということ、あるいはある国の通貨が極端に下がるなどという状況は世界経済にとって望ましくない、したがって為替の安定については日本、アメリカそしてドイツ、お互いに認識を共通にしながら適切な対応をしていこうということの合意はなされたものだというふうに私は理解をして帰ったわけでございます。
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野沢太三#12
○野沢太三君 その点大変御苦労さまでございましたが、いろいろな情報を拝見いたしますと、どうもやはりアメリカと日本との国際経済情勢に対する認識に多少ずれがある、あるいはギャップがあるというようなイメージがあるわけでございます。
 今回、総理におかれましては、我が党の山崎政調会長に訪米の上直接関係者に理解を求めるようにという御指示をいただいたわけでございますが、総理御自身においてお出向きいただき直接お訴えをいただきますればこの点が万全になろうかと思いますが、総理におきましてはいかがなお考えでございましょうか。
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橋本龍太郎#13
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは国会のお許しがいただけるかどうかにかかることではございますけれども、バーミンガムにおきまして来月サミットがございます。このときにはロシアを含めましてG8それぞれそろうわけでありまして、そのときできれば、それぞれの首脳との個別の会談の中において、それぞれの国の関心に対し私なりに説明すべきことは説明し、協力を求めるべきことは協力を求める、力を合わせる部分は力を合わせていく、そうした場を持てることを期待いたしております。
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野沢太三#14
○野沢太三君 アメリカの大統領との友情を含め、来るべきサミットをさらに有意義なものとする意味でも総理の御決断を待つわけでございます。
 もう一つお伺いしたい課題は、日本の立場とアジアの関係でございますが、昨年の秋からアジア経済が大変混乱をいたしまして、通貨の大幅下落という問題が出ております。
 政治情勢の混乱等もあわせて、特にインドネシア等において深刻でございますが、これは現在IMFが主導されまして改善計画が進められ、おおむね小康状態に入ったと言われておりますが、このままの情勢が続きますとアジア経済がかつての高度成長路線に回帰するのはなかなか容易ではないのではないか、かように思うわけでございます。これから相当なそれぞれ各国のまず自主的な努力と、国際的な支援というものが大変大事だと思うわけでございます。
 アジア域内にはまだ不安要因もありまして、韓国の政治経済あるいは北朝鮮の動向、さらには中国元の切り下げリスクなども議論されておるわけでございまして、今のところ好調なアメリカ経済ではございますが、株価の動向についてはやや懸念の向きを示す方もおるわけでございます。また、原油価格等も、一応安定してはおりますけれども湾岸の動向によってはどうなるか、これも予断を許さないわけでございます。
 こういう中で、日本の経済とアジアの情勢との関係でございますが、アジア経済の混乱というのは日本が引き起こしたのではないかという見方も一部にある、あるいは逆にそれがはね返って日本の経済をさらに押し下げるという相互関係も出てきた、こんな見方があるわけでございます。
 そこで、このIMFとの協調体制、これはもう結構でございますけれども、日本として独自な協力体制というものをアジアに対してとれないか。その関与の仕方というものはいろいろあろうかと思いますが、従来のODA方式もございますけれども、アジア経済の再生ということは日本経済の今後の発展のためにも欠かすことのできない環境条件として大事な要素であろうかと思います。従来の枠にとらわれない積極的な対応の仕方について、総理並びに大蔵大臣の御見解を伺いたいと思います。
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橋本龍太郎#15
○国務大臣(橋本龍太郎君) 昨年、タイを初めとして発生いたしましたアジア各国における金融の混乱、これはそれぞれの国によりましていろいろな条件はありましょうけれども、要は過剰な資金流入に対しそれが非生産的な部分に使われたといった問題点があったと私どもは思っております。
 そして、アジア太平洋地域の平和と安定というものは我が国にとって本当に重要な課題ですし、この通貨、経済の変動に対しましては、日本としてはIMFを中心とする国際的な枠組みを基本として関係国中最大の資金支援を約束する。それだけではなく、先般東南アジア経済安定化などの緊急対策を閣議決定するといった積極的な支援をしてまいりました。
 金融支援だけをとりましても、第一線でタイには四十億ドル、第二線準備としてインドネシアに五十億ドル。これは、例えばアメリカはインドネシアに第二線準備三十億ドルを約束しているわけでありまして、日本は圧倒的に多いわけです。そして、韓国に対しましても百億ドルの第二線準備を用意いたしました。IMFが拠出するお金というのもそれぞれの各国の分担率に応じて出ていくわけですから、それ以外にこういうものを用意したということでございます。
 同時に、今回のG7で大蔵大臣レベルでこれを確認していただきましたので私もほっとしておりますけれども、日本はいち早く貿易保険を活用して各国を支える、貿易を支えるということを表明してまいりました。これも大きいし、輸銀の融資等もございますし、構造調整支援のための円借款等もございます。
 そうした中で、特にODAを活用しながら、持続的、安定的発展のための構造改革支援、あるいはインドネシア等を例に引きましても、子供たちあるいはお年寄りといった社会的弱者に対する医療品の供与などの緊急無償援助、そしてそれぞれの国から日本に来ておられる特に私費留学生の方々に対する支援といったことを既に行っております。
 我々は、今後とも積極的貢献を行っていく考えでありますし、特に一たんIMFと合意が成立をいたしました後それが暗礁に乗り上げておりましたインドネシア、おかげさまでIMFとの再合意がきちんと結ばれ、今民間債務についての協議が継続をいたしておりますけれども、それなりに少しずつ安定をしてきている状況を見守っております。
 これからもそうした意味での努力は日本としては積極的に進めてまいりたい、そのように考えております。
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野沢太三#16
○野沢太三君 日本が頼りになる存在であるという状況をずっと確保する意味でも、これからの政府の対応をひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
 そこで、問題を進めます。
 経済政策はいろいろございますが、財政、金融の両輪のうち、金融政策についてお伺いをしたいと思います。日銀副総裁はお見えですね。
 御存じのように、現在、公定歩合は緊急避難的な措置として九五年九月より〇・五%という極めて低い水準に据え置かれております。これは企業、個人の金利負担の軽減ということで景気の下支えをしようということで、これまでの考え方として続けておられるわけでございますが、一方で、低金利が預金者の負担の上で銀行の方に相当大きな利益を生んでいるとか、あるいは企業に対しての資金調達コストの軽減から、本来進められるべき経費削減等、経営体質改善の努力がおくれているんじゃないかという見方もあり、ごく身近なところでは年金生活者の収入に響いてくる、こういった批判もあるわけでございます。
 現下の経済状況から考えまして、この金融政策の変更、金利の上昇に関しては慎重に進められるべきことでございまして、先般の日銀の政策委員会でももっと下げろという御意見もあったと言われておるわけでございます。
 しかしながら、いずれにいたしましても、このような状況がいつまでも続くとは考えられません。特に、金融ビッグバンという中で千二百兆円にも及びます金融資産、このままほっておいたらこれが海外に相当流出するのではないかという懸念もあるわけでございます。やはり何よりもGDPの六割にも達します個人消費が動き出すということが一つの大きな効果でもあるわけでございますので、ここは一つの私案として、現在の超低金利を引き上げる、これをある時期予測をしまして表明したらどうかと。一つの駆け込み需要というものが発生することを期待するわけでございますけれども、これを明言することによりまして相当な需要の創出が図れるのではないかと思うわけでございます。また、先ほど指摘しましたような日本の金融資産の流出を防ぐという効果もあるわけでございます。
 これに関します大蔵大臣と日銀副総裁のお考えを聞かせていただきたいと思います。
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山口泰#17
○参考人(山口泰君) お答え申し上げます。
 金融政策につきまして、金利を上げる場合でも下げる場合でもメリットとそれからデメリットと両方の効果というのが常にあり得るというふうに私ども考えております。
 仮に金利を上げるというようなことを行いますと、ただいま先生から御指摘をいただきましたように、差し当たり家計部門の利子所得がふえるとか、あるいは世上よく言われております財団等の資金の運用についてある種のプラスの効果が生ずるとかいうようなことが考えられるというふうに思います。
 ただ、もう一方でデメリットということを考えてみますと、当然経済の中の債務を、借金を負っている企業なり個人の方々にとりましてはそれだけ負担が多くなるということにならざるを得ないかと存じます。
 結論的に申しますと、私どもは現下の経済情勢のもとではマイナスの効果の方が恐らくまさって出てくるのではないかというふうに判断しているところでございます。
 企業の設備投資は御案内のとおり現在頭を打ちつつありまして、今年度の設備投資計画なども昨年度までに比べますと多少とも弱くなっておりますが、この状態で金利負担がふえるということになりますと、恐らく投資にとってはもう少し厳しい状態になるのではないかと考えられます。また、近年住宅投資が大変活発に行われましたので、住宅ローンの残高もかなりふえておりますけれども、そういう方々にとりましては金利負担もふえるということになってくるわけでございます。
 さらに一つだけつけ加えさせていただきますと、現在のように景気の見通しが非常に厳しいという状況のもとで金利をあえて引き上げますと、恐らく株価でありますとか地価でありますとか、こういう資産価額にとりましては大変大きな下落の圧力がかかってくる可能性があろうかというふうに考えております。
 以上、プラス面、マイナス面両様申し上げましたけれども、両方差し引きいたしますと、私どもは経済全体として金利の引き上げは景気に対してマイナスの影響の方が大きく出てくるのではないかなというふうに考えておりまして、現在の景気停滞の状況のもとでは、やはり金融面から、金利の面から経済活動をしっかりと下支えしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
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松永光#18
○国務大臣(松永光君) お答えいたします。
 最近における低金利の影響で貯蓄に対する利子が少なくなり、その影響を受けている方々がたくさんいらっしゃるということは私も承知いたしております。しかし、ただいま日銀の担当者が申されましたように、低金利によって企業の金利負担が減少し、それを通じて企業活動による景気回復にプラス面がある、そしてまた企業の収益が改善すればそれを通じて雇用者の所得が改善するというプラス面、こういうふうにマイナス面、プラス面が実はあるわけでありまして、それをどうすべきか。
 金利の問題、公定歩合の問題も含めてこれは日本銀行の所管事項でありますので、私の方からあれこれ言うことは差し控えさせていただきますけれども、いずれにせよ日本銀行で内外の経済情勢等を判断されて適切な対応がなされるものと考えておるところでございます。
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野沢太三#19
○野沢太三君 この面でも国際的なレベルでグローバルに考えるということも必要なときがもう来ているのではないかと思いますので、どうかひとつ適切な検討を重ねた上で判断をしていただきたい、かように思うわけでございます。
 日銀に対する期待は非常に大きいわけでございます。今回、新日銀法も施行されまして、独立の判断また独特な存在、こういうことで頑張ってもらいたいわけでございますが、先日の報道によりますと、日銀は職員数を実態より水増しして、男女差をごまかしてその差額を調整給として支給しているというような報道がございましたが、これについて実態はいかがなものか、事実かどうか、副総裁にお尋ねをいたしたい。
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山口泰#20
○参考人(山口泰君) お答えいたします。
 私どもでは、予算の要求、折衝、これは大蔵省の認可をいただいて予算を執行してきているわけでございますけれども、そういう場合に人員を多く報告して予算を認めていただいて、その差額分をいわば水増しして支給しているというようなことはございません。それは事実ではございません。
 ただ、翻って考えてみますと、日本銀行の給与につきましてそのような誤解を受けるということ自体が私どもとしても反省を要するところであるというふうに考えております。私どもといたしましては、これを機会にいたしまして、内部で改めて予算全体について点検をしたいというふうに考えております。その結果につきましてはいずれ何らかの形で公にさせていただきたいと考えております。
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野沢太三#21
○野沢太三君 通貨の番人として何よりも信頼、廉潔、こういうものが大事だと思うわけでございます。当然、この種の問題につきましては、間違いがないということで日銀券というのは価値があるということでございますが、これが過去の問題としても、どうもこのままでは見過ごすわけにはいかないんです。大蔵省の認可を得てということですが、大蔵省はこの問題については御存じですか。
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山口公生#22
○政府委員(山口公生君) 日本銀行の給与につきましては、労使間の交渉を経まして日本銀行において決定されております。法律上は大蔵省がその支給の基準とか内容そのものを認可するという形にはなっておりませんで、総体としての給与総額ということで認可しておりますが、先生今御指摘のような件につきましてはこれまで報告を受けたことはございませんので、まずは早急に事実関係の確認に努めたいというふうに思っております。
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野沢太三#23
○野沢太三君 大蔵省も知らないということですが、会計検査院は当然この日銀の検査をしていると思いますが、検査院はおいでですか。
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深田烝治#24
○説明員(深田烝治君) お答え申し上げます。
 私どもの日本銀行に対する検査につきましては、昨今の金融機関の相次ぐ破綻による金融危機に対しまして公的資金の投入などの措置がとられ、これに対する国民の関心も高いということから、金融システムに関する業務について重点的に検査をしてきているところでございまして、その検査状況につきましては六年度、七年度の検査報告に掲記しているところでございます。
 お尋ねの給与問題につきましては、一般的には給与は支給規程等のルールに従って支給されるものでございますので、検査上これまで重点を置いてこなかったというのが実態でございます。しかし、今回の報道もございますので、今後、実地検査等を通しまして給与の支給が適正になされているかどうか検査をいたしたいと考えているところでございます。
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野沢太三#25
○野沢太三君 給与については労使間でというお話もございますが、国家公務員やあるいは一般の都市銀行等にもないような手当も出ているのではないか、こういう指摘もあるわけでございます。一体そういうものがあるのかないのか。これについては副総裁、いかがでしょうか。
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山口泰#26
○参考人(山口泰君) 公務員の給与制度について私は詳しくは承知しておらないのでございますが、日本銀行における手当の種類というお尋ねでございましたので、その点についてお答えさせていただきます。
 日本銀行の職員につきましては、仕事の種類が幾つかございますけれども、ただ、数にいたしますと比較的限られております。したがいまして、手当というのは幾つかございますけれども、公務員に比べますとその手当の種類は比較的少ないのではないかという印象を持っております。もちろん日本銀行と公務員とでは給与の仕組みが異なるわけでございますが、日本銀行の手当と同様のもの、同じような趣旨のものは通常は公務員の方にもあるようでございまして、日本銀行だけで何か特別な手当を持っているということはございません。
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野沢太三#27
○野沢太三君 いずれにいたしましても、日銀の給与がどうも一般の都市銀行と比べても相当高いレベルにあるんじゃないか、またその支給の仕方が世間のルールから外れているんじゃないかという疑問があるわけです。やはりこれはちゃんと調べまして公表をして、胸を張って独立銀行としての誇りを堅持できるようにひとつしっかり調べていただきたいと思います。
 この問題につきましては、この委員会あるいは関係の委員会において引き続き調べていかなきゃならぬ問題だと思いますので、本日はこの程度にいたしておきますが、どうかひとつしっかりした調査とそのディスクロージャーをよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、減税問題につきまして触れてまいりたいと思います。
 今回の不況はこれまでの不景気と違いまして個人の消費マインドで相当違いがあるんじゃないかと思われる節がございます。年功序列制というものがだんだん崩れてきて、年俸制とか、あるいは企業のリストラで失業がふえるとか、さまざまな課題に加えまして、少子・高齢化という一般的な社会現象から生活防衛ということで消費を控える、あるいはもうとりあえずの物は間に合っているということで物の買い控えが出ている、お金は持っていても買ってもらえない、使ってもらえないという事態があるわけでございます。その意味で、特別減税をしても消費に回らないのではないかという心配があるわけでございまして、そういったことを裏づける指数も一部にはあるわけでございます。
 やはりこれからの大事な問題は、将来に対する不安を除くということ、それから消費構造が成熟化をしておる中でさらに一層質的に高いレベルのライフスタイルを創出するという政策、施策が何よりも大事ではないかと思うわけでございますが、せっかく総理が決めていただいた特別減税というものの意義が必ずしも国民の皆様にまだ浸透していないのではないか。安心して使っていただく、そして大いに活用してもらう、楽しんでいただくということが大事ではないかと思います。
 そこで、特別減税の効果と今後の取り組み等につきまして、総理から直接国民の皆様に訴えていただきたい、かように思うわけですが、いかがでございましょうか。
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橋本龍太郎#28
○国務大臣(橋本龍太郎君) 現在、大変厳しい経済情勢にあるということは先ほど来委員からも答弁をする私からも申し上げてまいりましたが、その中で、所得税及び個人住民税について、今年既に二兆円の特別減税を今実施しているさなかでありますが、さらに今年中に約二兆円の減税を上積みし、来年も二兆円の特別減税を継続したい、そう考えております。
 こうしたことを考え、措置をいたしますこと、それは当然のことながら、活力のある経済社会の構築に向けて本当に必要になる社会資本の整備などのほかの施策と相乗効果を持って消費者の気持ちを高め、景気に効果的に作用することを願っているからでございます。
 同時に、この減税の実施時期につきましては、納税をされる方、源泉徴収義務者及びその市町村の事務負担などの問題も考えなければなりませんけれども、私としてはできるだけ早期にこれを行いたいと今考えております。
 そうした中で、たまたま先日、連合の皆さんと政労会見をいたしましたときに、ある方から何とか特別減税分を分けて渡すことはできないのかという意見が出ました。私どもがサラリーマンでありましたころ、これは一人一人給与袋を受け取っていたわけでありますけれども、今振り込みがふえております。そうすると、振り込まれているのでは実際上実感がないんだ、何とか分けられないかという話が出まして、それは皆さん申しわけないけれども御自分たちの企業にそういうことを頼んでよ、会計処理上大変かもしれないけれども頼んでよと、そんなやりとりで実はその場を終わりました。
 そうした心理的なもの、これをどう皆さんに受けとめていただけるかということは非常に大事な点でありまして、こうした点を含めて、皆さんにこれを消費の拡大に有効に使っていただきたいと本当に願っております。
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野沢太三#29
○野沢太三君 まことにそのとおりだと思いますが、昨年せっかく総理がお決めいただいてこれを実行しようということで平成九年度の補正で措置をした特別減税二兆円につきましても、年末に間に合った部分もありますが、確定申告する部分は年度末になり、そして事業者についてはこの六月にならないとこれが効果を発揮しない。大変なタイムラグがあるわけでございますので、今回の減税につきましては、事務的な困難を伴うことはやむを得ないわけでございますが、できるだけ早くこの夏くらいにはその恩恵に一部浴せられるようによろしく手配をお願いいたしたいと思います。
 そして、引き続いて来年も減税と、こういうことでございますが、これをどう進めるかということも大事な課題でございます。定額控除方式、これは非常にわかりやすいわけでございますので、こういったやり方を来年もやれるのかどうか。この点につきまして、自民党の中では党税調、また政府ではもちろん政府税調がございますし、さまざまな事務的なチェックが要ると思いますけれども、来年度の減税をどのような形で進めるのか。これについて総理並びに大蔵大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
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