木島日出夫の発言 (金融安定化に関する特別委員会)

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○木島議員 ただいま議題となりました、日本共産党提出、金融機能の正常化に関する特別措置法案の趣旨を御説明いたします。
 金融機関の不良債権処理、破綻処理問題の解決に当たって最も重要なことは、金融機関を自己責任・自己負担の原則にしっかりと立たせることであります。乱脈経営の結果、経営危機を引き起こして国民の預金を危うくしたり、貸し渋りや資金回収で企業の動脈を断ち切るなどの今日の銀行業界の姿は、銀行業界の本来の公共的役割を投げ捨てたものであり、その無責任な体質を大もとから正すことが必要です。
 政府・自民党がこの間とってきた三十兆円銀行支援策や長銀処理策などの専ら国民の税金をつぎ込むやり方は、何をやっても最後は国が税金で面倒を見てくれるという銀行業界のモラルハザードを助長するものであり、問題の解決につながるものではありません。銀行業界に自己責任・自己負担の原則を貫かせてこそ銀行業界の中に自己規律が働くのであり、その結果、国民の立場に立った金融システムの安定化と信頼回復を図ることができるのであります。
 本法案は、以上述べましたような考え方の上に立ち、以下の内容で構成されております。
 第一に、本法案の目的に、金融機関の自己責任の原則にのっとり我が国の金融機能の安定及びその正常化を図ることを明記し、金融機関の破綻処理の原則として、その費用は金融機関の負担によるべきこと、預金者を保護すること、金融機関の金融仲介機能を維持すること、破綻処理費用が最小となるようにすることの四点を盛り込んでおります。
 第二に、金融機関の不良債権の実態開示であります。
 現在の貸国債権の分類は、その回収可能性によっており、しかも、赤字経営の中小業者を要注意先債権として分類するものとなっております。これでは、多くの中小業者を不良債権として切り捨てるとともに、不良債権の実態を過大にあらわすものとなります。したがって、不良債権の実態開示に当たっては、処理を急ぐべき不良債権と善良な借り手とを明確に区別すること、すなわち、その融資が投機的なものかどうかを明らかにすることが不可欠であります。
 本法案では、金融機関に対し、資産査定結果とあわせて貸付資金の使途並びに不良債権の引き当て状況を金融監督委員会に報告し、自主開示する義務を負わせるとともに、金融監督委員会の検査の結果、虚偽報告が明らかになった場合、罰則を課すこととしております。
 第三に、金融機関の破綻処理を行う主体として預金保険機構を位置づけております。
 預金保険機構は、金融監督委員会の指導監督のもとに破綻処理業務を行います。預金保険機構は、金融監督委員会による破綻認定等を受けて、当該破綻金融機関の営業譲渡等のあっせんを行うとともに、一定の要件に該当する破綻金融機関について、業務及び財産の管理を行うことができます。また、本法案の目的を達成するために必要な場合、被管理金融機関の業務を引き継ぐ承継銀行を一時的に設立することができることとしております。
 さらに、預金保険機構に対し、被管理金融機関の取締役等に対し報告を求める権限、帳簿等の調査権を付与するとともに、民事上の訴えの提起や刑事告発の義務を課しております。
 第四に、破綻処理費用を銀行業界の負担とするために、金融安定化措置法など、これまで設けられてきた税金投入の法的枠組みはすべて廃止することとしております。預金保険機構の資金は保険料で賄うこととし、資金が不足すれば保険料を引き上げることで破綻処理財源の充実を図ります。
 なお、新設する金融監督委員会については、別途法律で定めることとしております。
 以上、日本共産党提出法案の趣旨を申し上げました。委員各位の御賛同をお願いいたします。

発言情報

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発言者: 木島日出夫

speaker_id: 3656

日付: 1998-10-02

院: 衆議院

会議名: 金融安定化に関する特別委員会