保岡興治の発言 (金融安定化に関する特別委員会)
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○保岡議員 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
金融機関が破綻した場合に対応していくためのものとして、先週衆議院を通過いたしました金融再生関連法案がありますが、現在、市場の圧力にさらされ、しかも、国民生活に最も影響を与えているのは、我々の身近に多数存在する破綻していない金融機関であり、これらの金融機関が不良債権を速やかに処理するとともに、体質強化を行うことによって、金融機能を正常化することが必要であります。したがって、機を失せずに、市場が待ち望んでいるような思い切った対策を打ち出し、我が国の金融システムに対する内外の信認を回復することが現下の緊急の課題となっております。
このような状況を踏まえ、金融システムの早期健全化対策として新たな資本増強の制度を設け、これにより、現下の深刻な状況に迅速かつ有効に対応し、金融システムの再構築と我が国経済の再活性化に資することを目的として本法律案を提出することとした次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、金融再生委員会が我が国の金融機能の早期健全化のために講ずる施策の原則、すなわち、金融機能の障害の未然防止、金融機関等の経営責任及び株主責任の明確化、金融機関等の再編促進による金融システムの効率化、社会経済的な費用の最小化、早期是正措置との効果的連携並びに情報等の適切かつ十分な開示といった六項目の原則を定めております。
第二に、預金保険機構に金融機能早期健全化勘定を設け、二〇〇一年三月末までの時限措置として、資本増強制度を創設することとしております。
具体的には、協定銀行が、預金保険機構から資金の貸し付け等を受けて、金融機関等の普通株式及び優先株式等の引き受けを行うこととしております。この制度においては、存続が極めて困難な金融機関以外を対象とし、金融機能に著しい障害が生じ、信用秩序の維持または企業活動もしくは雇用の状況に甚大な影響を及ぼす等、経済の円滑
な運営に極めて重大な支障が生ずるおそれがある場合に、優先株式等の引き受けを行うことができることとしております。また、著しい過少資本行の場合には、他に手段がなければ、普通株式の引き受けを通じて協定銀行が経営管理を行うことにより早期健全化を図る道も設けております。さらに、破綻金融機関の受け皿となる金融機関及びこれに準ずるものについても、優先株式等の引き受け対象としております。
第三に、株式等の引き受けの承認については、金融再生委員会が、経営の合理化、経営責任一株主責任及び信用供与の円滑化の取り扱いを明確かつ厳格に定め、公表した承認基準により行うこととしております。この承認基準は、金融機関等の自己資本比率に応じたものとして、金融再生委員会が定めることとなります。
なお、承認に当たっては、申請金融機関等に対し経営健全化計画の提出及び履行を求め、これを公表するなどの情報開示を行うこととしております。
第四に、取得した株式等は早期に処分するものとし、特に、普通株式を五〇%超引き受けて子会社化した場合は、原則として一年以内に持ち株比率を五〇%以下に低下させることとしております。
第五に、株主責任の明確化の環境整備として資本の減少を行う場合の商法の特例を措置することとしております。
その他、預金保険機構は、金融機能の早期健全化のための業務のため日本銀行等からの資金の借り入れ等を行うことができるとともに、政府はその借り入れ等に係る債務の保証をすることができることとする等所要の措置を講ずることとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同賜りますようにお願い申し上げる次第でございます。