宮澤喜一の発言 (金融安定化に関する特別委員会)
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○宮澤国務大臣 先般、本会議における岡田委員の御質問は、私が理解いたしておりますところでは、銀行に対してどのような強化策を講ずべきかということについて、政府が今考えていることは、そもそも銀行自身が、本当に厳格に検査をしたときにどのぐちいの自己資本を持っておるのか、政府が思っておるほどそんなに大きくないのではないか、とすれば、本来あり得べき姿は、しっかりそれを検査した上で、一体どのぐらい本当のところの姿は不十分なのか、それに対して、したがってどのぐらいのことを政府として公的資金ですべきか、そういうことを言わずに八%云々という議論は本当は実態に問題があるのではないか、こう言われたと私は理解いたしました。
そのことは、私は、恐らくもう間違いなく、間違いなくは余計ですが、本当であろうと。そうではございますが、しかし、今急にそこを厳しく申しますと、勢い銀行は貸し出しの回収を図ります。これは、図るなと言っても図るわけでございますから、そういう貸し渋りの傾向を助長すると思いますし、また、資産の、殊に有価証券の評価にいたしましても、低価法、時価法、いろいろ厳しくするのが含みを与える意味でいいのだとは思いますけれども、これも直ちに資本の率に反映いたしますから、ここからも貸し渋りの状況に入りやすいということを政策担当者として考えますと、おっしゃっていらっしゃることは、恐らく理念的には一番透徹したお考えであろうと思いますが、にわかにそのとおりいたしにくい事情もございますという意味のことを申し上げたと思います。
それならば、いつになったらそういうことをきちっとやれるときがあるのかといっただいまのお尋ねですが、これは私個人の考えで、だれとも議論いたしておりませんけれども、少なくとも二〇〇一年になりますとペイオフが来なければなりません。そのときには金融機関は、政府あるいは預金保険機構といったようなものに寄っかからずに、お客さんにお約束したことはきちんとやらなければならないはずである、またお客さんもそういうふうに銀行を見るはずでございますから、そのときにはそういう姿になっていてくれないと困ると個人的には思っておるわけでございます。