額賀福志郎の発言 (決算行政監視委員会)

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○額賀国務大臣 おはようございます。
 ただいま委員長から御発言がありましたように、四社事案関連文書の管理実態に関する中間報告をさせていただきたいと思います。
 調達実施本部の元幹部ほかの背任事件に関連をいたしまして、先月、防衛庁が組織的に東洋通信機関連資料を大量に焼却処分をし、証拠隠しを行っているとの報道がなされたことに伴いまして、防衛庁は、四社事案関連文書の管理実態に関する調査委員会を設置し、調達実施本部等関係部局の職員等から聞き取り調査を行うなど、事実関係の解明のため厳正な調査を実施してまいりましたが、これまでの調査結果を取りまとめましたので、中間報告をさせていただきたいと思います。
 九月十二日以来これまでの間、約二百人の職員等から聞き取り調査を行ってまいりましたが、その結果明らかになった事実関係の中には、強制捜査直前に文書類を自宅に持ち帰るなど国民の疑惑を招いたものがあり、防衛庁職員はみずからの問題として襟を正し、徹底した綱紀の粛正を図っていかなければならないというふうに考えております。
 こうした事案の再発を防止するため、今後防衛庁は、調達システムのみならず調本の解体をも視野に入れた組織の抜本的見直しを図るとともに、その実効性を確保するための職員の意識面を含めた出直し的改革を行い、国民の信頼を取り戻すことに全力を注いでまいりたいと考えております。まず、このことを冒頭申し上げさせていただきたいと思います。
 次に、昨年九月以降の経緯をまず御説明をいたします。
 調本は、昨年九月以降、いわゆる原価差異事案につきましての事実関係について調査等を行ってまいりましたが、その際、調本職員が地検の事情聴取内容を記したメモ及び当時の会社関係者等からの聞き取り結果などをもとに、事案の一連の処理経過等がわかるよう整理した事案処理経過表を作成をしたほか、そのもととなった東洋通信機に係る聞き取り結果等を本年夏に至りヒアリングファイルとしてまとめ、事実関係認識のベースとして国会、報道機関等への対応のために使用いたしました。
 また、四社、特に東洋通信機の返還額については、各種検討が行われましたが、本年夏には、それまでの調査を前提に、事案についての防衛庁としての考え方、評価等を取りまとめた「東通事案に対する現時点での評価について」を作成し、地検に提出をいたしました。その後、起訴事実及び当時の一部関係者からの見解の提示により従来の見解の前提は覆ったと考えられるため、この見解は撤回をしたところでございます。
 このような背景のもとに四社事案関連資料の管理状況等について申し上げますと、まず、平成九年九月から十月の時期について、捜査当局から四社事案関連資料の提出を求められる可能性があったことから、調達実施本部の関係課におきまして、原資料を提出しても支障のないように業務遂行上必要な資料を昨年九月から十月の時期に大量にコピーをしております。しかし、この時期に四社事案関連資料を大量に焼却した事実は、現在までの調査では確認はされておりません。
 次に、本年五月についてでございますけれども、例年年度がわりの五月連休前後には保存期限を経過した大量の文書が焼却をされておりまして、本年四月から五月も同様でありました。しかし、四社事案関連資料を大量に焼却した事実は、現在までの調査では確認をいたしておりません。
 本年八月から九月の時期についてでございますけれども、四社事案関連資料を含む各種の資料を自己の執務室外に移転していた事例が相当数確認をされました。移転された四社事案に関連する主な資料は、ヒアリングファイル、事案処理経過表、地検に提出した評価書、想定問答集等でありました。一方、現在までのところ、この時期には、一部のヒアリングファイルを除き、四社事案関連資料の処分を行ったとの聞き取り結果は得られておりません。また、四社事案関連資料の移転、破棄または焼却に関する組織的な指示が行われたとの聞き取り結果は得られておりません。
 なお、具体的事例については、お手元の資料をごらんいただきたいと存じます。
 次に、事案発生当時の原価元帳、伝票類、経費率算定資料について申し上げます。
 四社事案の返還額の算定については、原価元帳や伝票類は基本的に使用しておらず、これらが昨年九月以降調本において処分されたとは考えがたいと存じます。なお、担当課で保有していた経費率算定資料については、昨年十月以降地検に任意提出されたとの聞き取り結果を得ております。
 以上、総括をいたしますと、現時点におきましては、四社事案関連資料を組織的かつ大量に焼却した事実及び焼却するよう指示した事実は確認できておりませんが、本年八月から九月の時期にヒアリングファイル等の四社事案関連資料を自己の執務室外に移転した事例等があったことは事実であります。これらの行為自体が背任事件の証拠隠滅に該当するかどうかは、捜査当局の判断にまつべきところでありますけれども、不適切あるいは非難されてもやむを得ないものも含まれておりました。関係者のみならず防衛庁といたしましても深く反省をしなければならないところであります。
 最後に、再発防止策と国民の信頼回復について申し上げますと、昨年九月以降今日までの防衛庁の動きが、国民の目にわかりにくくかつ不透明なものと映り、結果として国民の信頼を大きく損なう事態を招いたことは厳粛に受けとめなければならないと思っております。
 私といたしましては、二十一世紀に向けまして、国民に信頼をされ、魅力ある防衛庁、自衛隊を確立するため、事件の徹底究明に努めるとともに、組織の現状を真摯に反省し、さらに、今回の一連の事件の背景にまで踏み込んだ改善策を国民に示していきたいと考えております。具体的には、防衛装備品の調達制度をめぐる基本的課題についての抜本的改善、自衛隊員の再就職のあり方に関する検討を鋭意行ってまいりますとともに、調本の組織につきましても、そのあり方の基本に立ち返って、解体をも視野に入れた徹底的な見直しを行う必要があると考えております。これらの諸施策の推進に、みずから先頭に立って、職員の意識面を含めた防衛庁の出直し的な改革を行い、国民の信頼を取り戻すことに全力を注いでまいりたいと思います。
 最後に、国民の皆さん方の御理解を賜りますようお願い申し上げ、また、御審議のほどを何とぞよろしくお願いを申し上げる次第であります。
 以上、終わります。

発言情報

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発言者: 額賀福志郎

speaker_id: 18998

日付: 1998-10-15

院: 衆議院

会議名: 決算行政監視委員会