佐々木憲昭の発言 (本会議)
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○佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表して、野党三党提出の金融機能再生のための緊急措置に関する法律案など四案の基本点について質問いたします。
まず、国民の圧倒的多数が反対する日本長期信用銀行への公的資金投入問題についてであります。
銀行への十三兆円の税金投入を可能にしている現行の金融機能安定化法についてお聞きします。
この法律を審議したときの政府の説明は、債務超過に非常に近づいているケースは対象にならない、吸収合併されるような銀行は対象にならないというものでありました。今から見れば、長銀のようなケースは絶対に公的資金を投入しない、あくまでも健全銀行が対象だというのが、文字どおりの表看板でありました。ところが、でき上がった法律とそれに基づく審査基準なるものは、この説明とは似ても似つかないものとなったのであります。
これまでの審議を通じて明らかになったことは、既に破綻してしまった金融機関、著しく経営が悪化した金融機関以外はどこでも公的資金の投入が可能だというのがこの法律と審査基準なのであります。この法律がある限り、長銀問題のように、政府の勝手な理屈づけでどんな銀行にも税金を投入でき、税金投入が限りなく拡大することになるのであります。
提案者の三党は、さきの国会で、いずれもこの法案に反対の態度をとりました。今回提案の金融再生法案では、附則で同法を廃止することとしています。首尾一貫した態度であり、評価したいと思います。(拍手)
そこで、三党それぞれに質問をいたします。
この法案が成立すれば、これによって十三兆円の銀行への税金投入の根拠がなくなりますね、念のためにお聞きをいたします。したがって、今問題になっている長銀への税金投入は、この法案の立場とは両立しないものと考えてよろしいですね。
政府は、長銀に対して六千億円とも一兆円とも言われる莫大な公的資金を投入しようとしています。しかし、これほど道理も根拠もない計画はありません。
この三月、長銀を健全銀行だとして、政府は一千七百六十六億円もの公的資金を投入しました。長銀が本当に健全な銀行であったとしたなら、さらに力をつけたはずであります。それが、半年もたたないうちに、長銀に公的資金を投入しなければ、長銀が破綻する、金融システムが危うくなる、日本発の金融恐慌を起こしてはならないなどというのでは、三月のあの資本注入は一体何だったのか。政府の説明は、だれが見ても、支離滅裂だと言わなければなりません。
長銀が破綻すると金融システムは危機になるなどという口実は、既にこれまでの論戦によって崩壊しております。長銀は債務超過ではないというのが政府の説明であります。それであるならば、最終的に債務不履行が起こることはあり得ず、システム全体の危機につながることはあり得ません。それをシステム不安になるなどと政府が先頭を切って金融不安をあおるのは、最も悪質な税金投入の口実づくりであります。
我が党は、このような道理も根拠もない税金投入に断固反対するものであります。我が党は、去る八月二十七日、金融機関の不良債権及び破綻処理についての日本共産党の提案を発表しました。その最も基本的な立場は、金融機関の不良債権処理あるいは金融機関の破綻処理にいかなる形であれ国民の血税を使ってはならず、それは金融業界の自己責任、自己負担によってなされるべきであるということであります。
金融機関の不良債権や破綻は、バブルに踊った個々の金融機関と金融業界の責任であって、国民には何の責任もありません。国民の負担で不良債権や銀行の破綻を処理するとなれば、銀行や銀行業界は限りなくそれに依存することになります。金融機関と金融業界の自己責任、自己負担の原則を貫いてこそ、必要な費用を最小限に抑え、金融システムの本当の意味での安定と信頼を回復できると考えるものであります。
提案者にお聞きをいたします。このような金融業界の自己責任、自己負担の原則についてどのようにお考えでしょうか。法案には破綻銀行の公的管理という処理が含まれていますが、これによる公的資金、税金の投入はどのようになるのでしょうか。金融機関の自己責任はどうなるのでしょうか。
法案が金融機関の破綻処理の原則の一つとして挙げている、破綻処理に係る費用が最小限になるようにすることという原則は、法律に則して言えば、どのようなメカニズムで、どのように作用することになっているのでしょうか。
私たちは、銀行業界の自己負担の原則に立って、国が果たすべき役割と銀行業界が果たすべき役割をしっかり区分し、整理することが重要だと考えております。政府の役割は、金融機関への検査、監視、指導に限定されるべきであります。破綻処理に税金を投入するなどは、やってはならないことです。要するに、公的機能を持つ金融機関に対し、口は出すが金は出さないということ、これが政府のあるべき姿だと考えるわけであります。
ところが、これまでの政府の対応は、銀行を厳しくしつけるという肝心なことは何もやらず、他方では、住専問題処理への税金投入、三十兆円の税金投入計画の策定、二十一行への一兆八千億円の税金投入などなど、やってはならないことばかりやって、国民の利益を損ねてきたのであります。提案者は、これまでの政府のこういう対応について、どのような見解を持っておられるでしょうか。
また、この問題での政府のあるべき役割についてどう考えますか。提案されている法案では、政府の果たすべき役割と金融業界の果たすべき責任が、どう区分されているのでしょうか。
以上、法案の基本にかかわる幾つかの問題をお聞きして、私の質問を終わります。(拍手)
〔伊藤英成君登壇〕