小渕恵三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(小渕恵三君) 中谷元議員にお答えいたします。
 まず、国連への思いと今後の我が国の貢献のあり方、我が国の安全保障理事会常任理事国入りの意欲についてお尋ねがございました。
 今回の国連演説でも申し述べましたとおり、冷戦後の国際社会は、二十一世紀に向けて新しい国際秩序をいかに構築するかという観点から、平和と開発への取り組みと、そのための必要な国連の改革を同時に進める必要がありまして、我が国は、そのための国連の努力に率先して参画していく考えであります。
 また、我が国の常任理事国入りの問題につきましては、安保理改革の議論の中で扱われている問題ですが、安保理改革の早期実現に向け、引き続き最大の努力を払っていく考えであります。
 日米首脳会談における経済問題についてお尋ねがありました。
 我が国の経済運営につきまして、私より、第一に、金融システム全体の包括的な安定性を揺るがさないとの決意で、早急に一連の法案の成立と具体的実施を図ること、第二に、景気回復のため、総合経済対策の着実な実施に加えまして、第二次補正予算の編成、恒久的な減税の実施、及び我が国経済の再生のために今後も適切な措置をとっていくことの重要性、第三に、規制緩和、市場開放の努力を続けることを説明いたしました。
 また、世界経済に甚大な影響力を有する日米両国における持続可能な成長と金融の安定のための条件を維持し、あるいはつくっていくことへのコミットメントを強く再確認し、政策協調のための努力を強化していくことに合意をいたしました。
 IMFと通貨危機の再発防止についてお尋ねがありました。
 通貨危機の再発防止に関しては、私はクリントン大統領と国際金融体制を強化することに合意をいたしました。両国の蔵相及び中央銀行総裁に対して、他のG7各国及び主要な新興市場国のカウンターパートと、十月の会合において協力することを要請いたしておるところであります。
 また、危機に陥った国における人道上の必要に対応し、民間及び金融部門の再建のための包括的プログラムを促進する努力を加速するため、国際開発金融機関と並んで協力することとし、我が国は、特にアジアにおいてこのための方策を検討することに合意をいたしました。
 次に、我が国の金融再生をどのように図るかということでございます。
 我が国経済の再生は、アジア、ひいては世界の経済的安定と繁栄にとりまして大きなかぎであると考えており、そのためには、金融システムの全体の包括的安定性を揺るがさないとの決意で臨み、早急に一連の法案の成立と具体的実施を図ることにより、金融の再生を図ってまいります。
 現在の経済情勢の低迷、先行きの不透明には、最終需要の弱さ、不良債権問題、構造的問題という三つの問題があると考えております。政府といたしましては、景気対策につきまして、日本経済を再生するため、まず総合経済対策の実施に全力を挙げることといたしておりますが、あわせて、先ほど申し上げましたように、金融再生に関する法案の早期実現を目指しておるところでございます。
 こうした経済再生の施策等を政治主導のもとでスピーディーに実行することによりまして、一日も早く我が国の経済を回復軌道に乗せるよう努力をいたしてまいりたいと思っております。
 北朝鮮への対応についてお尋ねがありました。
 日米首脳会談におきまして、先般のミサイル発射は、日本のみならず北東アジアの平和と安定にとって、極めて憂慮すべき行為との認識で一致をいたしました。
 KEDOを含む合意された枠組みにつきましては、支持することを確認しつつ、その実施に当たりましては、米国が日本側と密接に協議する旨確認いたしました。我が国は、KEDOへの資金拠出を当面見合わせるとの方針のところ、今後の対応ぶりは、内外の種々の要素を総合的に勘案の上決めていく旨、米国に伝えたところであります。
 日米安保体制についてお尋ねでありました。
 日米首脳会談では、先般の北朝鮮によるミサイル発射は、我が国の安全保障に直接かかわるだけでなく、北東アジアの平和と安定にとり極めて憂慮すべき行為であるとの認識で一致をいたしました。この関連で、我が国及び極東の平和と安全の維持を目的とする日米安保条約上の双方のコミットメントは、確固たるものであることを再確認いたしました。
 次に、我が国に対する攻撃への反撃についてのお尋ねがありました。
 我が国に対して急迫不正の侵害が行われ、その手段として我が国土に対し誘導弾等による攻撃が行われた場合、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、例えば誘導弾等による攻撃を防御するのに、他の手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくのは法理的には自衛の範囲に含まれ可能であると考えていることは、従来国会で明らかにいたしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、我が国として、外交努力に加え、適切な防衛力を保有し、これを効果的に運用し得る態勢を築き、我が国の防衛意思を明示するとともに、日米安保体制を堅持することにより、我が国に対する侵略の未然防止に努めることとしており、この考えには変わりはありません。
 指針の実効性確保についてのお尋ねでありましたが、政府といたしましては、計画についての検討を含む指針のもとでの日米共同の取り組みを、引き続き着実に実施してまいります。また、指針の実効性確保のための法案及び協定を本年四月末に国会に提出いたしましたが、我が国の平和と安全にとって重要なこれらの法案や協定が、早期に国会で審議され、成立または承認されることを期待いたしております。
 政府の日本有事法制の整備についての姿勢と見解についてお尋ねがありました。
 我が国に対する直接侵略が生じた場合には、これに即応して行動し、米国との適切な協力のもと、我が国の防衛力を総合的に運用することによって、極力早期にこれを排除することといたしております。こうした対処を可能とするためには、日ごろから政府としても、御指摘の点も含めまして種々の課題に真剣に取り組み、適切に対処していくことが必要と考えております。
 なお、政府がこれまで行ってきた有事法制研究については、現実に法制化を図ることは高度の政治判断にかかわる問題であり、現在の有事法制研究は立法の準備ではないとの前提が置かれていること等を十分踏まえつつ、さらにその取り扱いについての検討が必要であると考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣額賀福志郎君登壇〕

発言情報

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発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 1998-09-24

院: 衆議院

会議名: 本会議