枝野幸男の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)

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○衆議院議員(枝野幸男君) お答えをさせていただきます。
 御指摘ございましたとおり、今回参議院で御審議をいただいております私どもの提出いたしました法案、これは破綻状態になった金融機関あるいは破綻状態に限りなく近づいたような金融機関、それを放置いたしますと日本の金融システム、そして経済全体に大変大きなマイナスの影響を与える、そうした危機を回避するために万が一の場合にはこういった形で混乱なく金融機関の整理、清算をすることができるというスキームをつくるという部分が基本でございます。
 そうした意味で、今回できるだけ早くこの法案を参議院でも御可決をいただきまして、万が一の場合でも混乱は生じませんという安心感を国民の皆さん、マーケットに持っていただくことがまずは喫緊の最重要の話であるというふうに思っております。
 その上で、日本の金融機関全体の体力が落ちている、不良債権の処理が進んでいないというような指摘が政府からも出ている中で、それに対する対応を早急に進めていくことも私どもに課せられた重要な責務であるというふうに考えております。しかしながら、現在の金融全体の体力をどうやって回復させていくかということの問題につきましては、これまたさまざまな議論のあるところでございます。
 私どもの提案の、野党側の原案提出者の考え方といたしましては、ことしの三月にいわゆる公的資金が一兆八千億使われました。このいわゆる安定化法のスキームは、不良債権の実態を隠し、不良債権の抜本処理を先送りしたままで公的資金を導入したものでございまして、こうした形では結果として、この三月に注入いたしました優先株、劣後債などの価値が大幅に評価損が生じているということからも明らかなように、ある意味ではむだ金と言っても過言ではないような状態にしかならないし、金融の抜本的な改革にはならないというふうに思っております。
 さらに言えば、公的資金を入れなければならないほど経営を悪化させた役員あるいは株主の責任を問わずにお金を使うということは、モラルハザードを助長するだけでありまして、かえって金融全体の抜本的な体力を失わせることになるというふうに考えております。そうした視点から、私どもの法案ではこの安定化法の廃止というものを同時にセットさせていただいております。
 その上で、現在の金融の状況をかんがみるならば何らかの対応が必要でありますが、その場合には、ここまで金融の状況を落ち込ませてしまっている最大の原因であります不良債権、この不良債権の実態を透明にしっかりと明らかにしていくこと、金融機関の現実の実質的な体力をしっかりと透明にしていくこと、その上で、これだけ落ち込んでいるのだから、だから例えば政治、行政の力でそれをバックアップしなければならないという話が初めて出てくるものでありますし、またそういった事実を明らかにすることでこれまでの経営の過ちなどが明らかになり、再生をさせていく方向での経営のあり方の改善、経営者の刷新等ということにつながっていくのだというふうに考えております。
 残念ながらまだ国会に出ておりませんが、与野党間で、与党から提示をされております現在の早期健全化スキームと言われている部分につきましては、この経営実態、経営体力のしっかりとした公開、あるいはそういった状況に追い込んでしまった経営者、株主等の責任の所在などについて明確さが欠けておりまして、こうした中で税金を使わせていただくということはもちろん納税者の見地から到底許容されるものではございませんし、また、そのお金を使ったからといっても、ことしの三月に使われたお金と同じように、金融機関の体力をつけるどころか、むしろその本質的な部分を弱めてしまうというふうに私どもは考えております。
 なお、権利関係調整については北村議員の方からお答えをさせていただきます。

発言情報

speech_id: 114314057X00519981006_006

発言者: 枝野幸男

speaker_id: 10425

日付: 1998-10-06

院: 参議院

会議名: 金融問題及び経済活性化に関する特別委員会