金融問題及び経済活性化に関する特別委員会

1998-10-06 参議院 全265発言

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会議録情報#0
平成十年十月六日(火曜日)
   午前九時三十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月五日
    辞任         補欠選任
     浅尾慶一郎君     柳田  稔君
     角田 義一君     内藤 正光君
 十月六日
    辞任         補欠選任
     柳田  稔君     浅尾慶一郎君
     池田 幹幸君     橋本  敦君
     村沢  牧君     大渕 絹子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         坂野 重信君
    理 事
                石川  弘君
                岩井 國臣君
                岡  利定君
                塩崎 恭久君
                江田 五月君
                齋藤  勁君
                森本 晃司君
                笠井  亮君
                山本 正和君
    委 員
                岩城 光英君
                加納 時男君
                景山俊太郎君
                金田 勝年君
                木村  仁君
                佐々木知子君
                田中 直紀君
                林  芳正君
                日出 英輔君
                平田 耕一君
                松谷蒼一郎君
                三浦 一水君
                溝手 顕正君
                山本 一太君
                浅尾慶一郎君
                小川 敏夫君
                木俣 佳丈君
                小宮山洋子君
                内藤 正光君
                直嶋 正行君
                峰崎 直樹君
                簗瀬  進君
                柳田  稔君
                海野 義孝君
                浜田卓二郎君
                益田 洋介君
                池田 幹幸君
                緒方 靖夫君
                小池  晃君
                橋本  敦君
                大渕 絹子君
                三重野栄子君
                入澤  肇君
                渡辺 秀央君
                佐藤 道夫君
                水野 誠一君
                菅川 健二君
       発  議  者  笠井  亮君
   委員以外の議員
       発  議  者  筆坂 秀世君
   衆議院議員
       発  議  者  保岡 興治君
       発  議  者  杉浦 正健君
       発  議  者  山本 幸三君
       発  議  者  石原 伸晃君
       発  議  者  池田 元久君
       発  議  者  枝野 幸男君
       発  議  者  石井 啓一君
       発  議  者  西川 知雄君
       発  議  者  鈴木 淑夫君
       修正案提出者   保岡 興治君
       修正案提出者   杉浦 正健君
       修正案提出者   山本 幸三君
       修正案提出者   北村 哲男君
       修正案提出者   鈴木 淑夫君
       修正案提出者   津島 雄二君
       修正案提出者   石原 伸晃君
       修正案提出者   池田 元久君
       修正案提出者   枝野 幸男君
       修正案提出者   石井 啓一君
       修正案提出者   西川 知雄君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小渕 恵三君
       法 務 大 臣  中村正三郎君
       大 蔵 大 臣  宮澤 喜一君
       通商産業大臣   与謝野 馨君
       労 働 大 臣  甘利  明君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 野中 広務君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       堺屋 太一君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  柳沢 伯夫君
   政府委員
       総務庁行政監察
       局長       東田 親司君
       経済企画庁調整
       局長       河出 英治君
       経済企画庁総合
       計画局長     中名生 隆君
       経済企画庁調査
       局長       新保 生二君
       国土庁土地局長  生田 長人君
       金融監督庁長官  日野 正晴君
       金融監督庁検査
       部長       五味 廣文君
       金融監督庁監督
       部長       乾  文男君
       法務省民事局長  細川  清君
       外務省経済局長  大島正太郎君
       大蔵大臣官房長  溝口善兵衛君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     武藤 敏郎君
       大蔵省主税局長  尾原 榮夫君
       大蔵省金融企画
       局長       伏屋 和彦君
       国税庁次長    大武健一郎君
       通商産業大臣官
       房審議官     岡本  巖君
       資源エネルギー
       庁長官      稲川 泰弘君
       中小企業庁長官  鴇田 勝彦君
       建設大臣官房総
       務審議官     小川 忠男君
       建設省都市局長  山本 正堯君
       自治省行政局選
       挙部長      牧之内隆久君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 正二君
   参考人
       預金保険機構理
       事長       松田  昇君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○債権管理回収業に関する特別措置法案(衆議院
 提出)
○金融機関等が有する根抵当権により担保される
 債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する
 法律案(衆議院提出)
○競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整
 備に関する法律案(衆議院提出)
○特定競売手続における現況調査及び評価等の特
 例に関する臨時措置法案(衆議院提出)
○金融機能の再生のための緊急措置に関する法律
 案(衆議院提出)
○金融再生委員会設置法案(衆議院提出)
○預金保険法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
○金融再生委員会設置法の施行に伴う関係法律の
 整備に関する法律案く衆議院提出)
○金融機能の正常化に関する特別措置法案(筆坂
 秀世君外一名発議)
○預金保険法の一部を改正する法律案(筆坂秀世
 君外一名発議)
○金融監督委員会設置法案(筆坂秀世君外一名発
 議)
○金融機能の安定化のための緊急措置に関する法
 律を廃止する法律案(筆坂秀世君外一名発議)
    ―――――――――――――
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坂野重信#1
○委員長(坂野重信君) ただいまから金融問題及び経済活性化に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、村沢牧君が委員を辞任され、その補欠として大渕絹子君が選任されました。
    ―――――――――――――
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坂野重信#2
○委員長(坂野重信君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 債権管理回収業に関する特別措置法案外十一案の審査のため、本日の委員会に預金保険機構理事長松田昇君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂野重信#3
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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坂野重信#4
○委員長(坂野重信君) 債権管理回収業に関する特別措置法案、金融機関等が有する根底当権により担保される債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する法律案、競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整備に関する法律案、特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法案、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律案、金融再生委員会設置法案、預金保険法の一部を改正する法律案及び金融再生委員会設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、いずれも衆議院提出、金融機能の正常化に関する特別措置法案、預金保険法の一部を改正する法律案、金融監督委員会設置法案及び金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律を廃止する法律案、いずれも筆坂秀世君外一名発議、以上十二案を一括して議題といたします。
 十二案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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石川弘#5
○石川弘君 自由民主党の石川でございます。
 ただいま提案になりました法案、その周辺の問題について、発議者、総理初め関係大臣に御質問をいたします。
 衆議院の皆さん方は余りお気づきじゃないと思うんですが、特別委員会ということで衆参同じ名前のようにお思いの方がいらっしゃると思うんですが、実はこの特別委員会、衆参で名前が違っております。衆議院は「金融安定化に関する特別委員会」でございます。当委員会は「金融問題及び経済活性化に関する特別委員会」でございます。若干思いが込められているということを御承知願いたいんです。
 「金融問題」と書いたのは、どうやらあのトータルプラン以来、事柄の本質は金融問題なんだけれども、その周辺にある法制上の諸手続なんかも一緒にやらなきゃいかぬ、例えば権利調整問題とか、そういうようなこともあって金融問題という比較的ふわっとした言い方をしている。
 もう一つは、「経済活性化に関する」ということが入っておりますのは、この現状、経済の大変な不況の中で金融問題の解決がこれを解決するための一番大事な問題点であることは皆さんほぼ合意していただけるんだけれども、金融問題の解決にいろんな論議をしたその結果が真に経済の活性化につながらないということになりますと、これは大変事柄として残念なことだと思っているわけです。
 私、別に株の値段で世の中が全部説明できるというほど単純だと思っておりませんが、大変皮肉なことに、衆議院で与野党合意をして関係法案が通過するというようなことが予測された時点、三十日前後のあのころ、実はバブル崩壊後の最安値というのが出てまいっております。次の日の一日はたしか店頭株の方の平均も最安値に、皮肉なことに、きのう一生懸命本会議をやり、いざこの審議に入ろうとしたときに、これまた一万三千円割れという、十三年ぶりというような水準だとか、そういうことが出ていることが非常に実は残念なわけです。
 それと、これはけさのNHKテレビでどうも放映したようですけれども、この法案をどう評価するかという問いに対しまして、修正案が成立することで日本の金融システムの安定化が今後どの程度実現されるかという問いに対して、十分できる、あるいはある程度できるというのを合わせまして三八%、余りできない、全くできないが六〇%というような、どうも私どもが思った以上にこの法案全体の見方自身に非常に厳しい話が来ている中で審議を開始するわけです。
 私は、この法案の内容のよしあしという問題もさることながら、残念ながら私どもが今審査をしております法案は、私どもの今までのいろんな検討の経緯の中で、何か大事な部分を置き忘れてきたとはあえて申しませんが、部分品が外れた状態で実は審議をせざるを得ない。私は、その審議をすること、この非常に短い会期の中で何とか仕上げなきゃならぬということでございますから一つ一つあげつらって言う気持ちはありませんけれども、今から考えてみますと、昨年の春以来、例のトータルプランというようなことを一生懸命勉強しておりましたプロセスではいろんな装置ができてきておったわけですね。
 金融安定化のための二法案の話もありました。いろんな法案もあったんですが、その中で、やはり不良債権を現実問題として、単に帳簿の上に引当金を載せるというんじゃだめなんだ、それをちゃんと処理して動く形にしながらやらなきゃいかぬということから問題は発して、しかし、それを実行していこうとすれば必ずそこにいわば大きな、善良な借り手とよく言っておりましたけれども、そういう金融機関から金を借りている人の立場から見て非常にきつい結果が出てくるんではないかというようなことからあのトータルプランの検討が始まり、その他の周辺の検討も始まったと思っているわけです。
 その結果として、政府提案された法案と、それからその後野党の皆さん方が英知を集めてつくられた法案が合体して審議されて、そして私どもの方に今来ておりますのは、その種の法案とある種のものが欠けているということ、例えば、例の不動産の権利調整の委員会の法律は実はまだ私どもの審議の対象になっておりません。もう一つは、今度の法律の中で、今盛んに言っております早期安定化のための資本の注入のような、よく十三兆というような金額で言いますけれども、そうじゃなくて、仕掛けとしてそういう世に言う破綻前という言い方なのか、それとも、破綻よりまだまだ前の段階でも資本全体が大変乏しくなって、そのことで貸し渋りに回るとか、いろんなことが起こる。そのための部分については、私どもが今いただいている案は、その部分が欠落するという言い方がいいのかどうかわかりませんが、そういう状態で来ている。このことが、先ほど言いましたこの法案に対する国民の皆さん方の期待が大変、ある意味じゃ問題意識があるような回答が出ているんじゃないかと思っています。
 発議者に伺いたいんですが、この欠落部分ということについてどのようにお考えなのか。新聞では何かあしたにも別のが出てくるとかいろいろ書いてありますけれども、その部分についていかがお考えになるのか。
 余り時間がありませんからもう一つついでに言いますと、権利調整部分についての法案が参議院の方に来ていない。逆に言いますと衆議院でも可決されていないという状態についてはどのようにお考えなのか、発議者にお伺いしたいと思います。
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枝野幸男#6
○衆議院議員(枝野幸男君) お答えをさせていただきます。
 御指摘ございましたとおり、今回参議院で御審議をいただいております私どもの提出いたしました法案、これは破綻状態になった金融機関あるいは破綻状態に限りなく近づいたような金融機関、それを放置いたしますと日本の金融システム、そして経済全体に大変大きなマイナスの影響を与える、そうした危機を回避するために万が一の場合にはこういった形で混乱なく金融機関の整理、清算をすることができるというスキームをつくるという部分が基本でございます。
 そうした意味で、今回できるだけ早くこの法案を参議院でも御可決をいただきまして、万が一の場合でも混乱は生じませんという安心感を国民の皆さん、マーケットに持っていただくことがまずは喫緊の最重要の話であるというふうに思っております。
 その上で、日本の金融機関全体の体力が落ちている、不良債権の処理が進んでいないというような指摘が政府からも出ている中で、それに対する対応を早急に進めていくことも私どもに課せられた重要な責務であるというふうに考えております。しかしながら、現在の金融全体の体力をどうやって回復させていくかということの問題につきましては、これまたさまざまな議論のあるところでございます。
 私どもの提案の、野党側の原案提出者の考え方といたしましては、ことしの三月にいわゆる公的資金が一兆八千億使われました。このいわゆる安定化法のスキームは、不良債権の実態を隠し、不良債権の抜本処理を先送りしたままで公的資金を導入したものでございまして、こうした形では結果として、この三月に注入いたしました優先株、劣後債などの価値が大幅に評価損が生じているということからも明らかなように、ある意味ではむだ金と言っても過言ではないような状態にしかならないし、金融の抜本的な改革にはならないというふうに思っております。
 さらに言えば、公的資金を入れなければならないほど経営を悪化させた役員あるいは株主の責任を問わずにお金を使うということは、モラルハザードを助長するだけでありまして、かえって金融全体の抜本的な体力を失わせることになるというふうに考えております。そうした視点から、私どもの法案ではこの安定化法の廃止というものを同時にセットさせていただいております。
 その上で、現在の金融の状況をかんがみるならば何らかの対応が必要でありますが、その場合には、ここまで金融の状況を落ち込ませてしまっている最大の原因であります不良債権、この不良債権の実態を透明にしっかりと明らかにしていくこと、金融機関の現実の実質的な体力をしっかりと透明にしていくこと、その上で、これだけ落ち込んでいるのだから、だから例えば政治、行政の力でそれをバックアップしなければならないという話が初めて出てくるものでありますし、またそういった事実を明らかにすることでこれまでの経営の過ちなどが明らかになり、再生をさせていく方向での経営のあり方の改善、経営者の刷新等ということにつながっていくのだというふうに考えております。
 残念ながらまだ国会に出ておりませんが、与野党間で、与党から提示をされております現在の早期健全化スキームと言われている部分につきましては、この経営実態、経営体力のしっかりとした公開、あるいはそういった状況に追い込んでしまった経営者、株主等の責任の所在などについて明確さが欠けておりまして、こうした中で税金を使わせていただくということはもちろん納税者の見地から到底許容されるものではございませんし、また、そのお金を使ったからといっても、ことしの三月に使われたお金と同じように、金融機関の体力をつけるどころか、むしろその本質的な部分を弱めてしまうというふうに私どもは考えております。
 なお、権利関係調整については北村議員の方からお答えをさせていただきます。
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北村哲男#7
○衆議院議員(北村哲男君) 今回の金融特別委員会に提出された法案は金融六法と言われまして、一つはいわゆる今問題になっている法律、それから先生が御指摘になった不動産の権利に関する法律、それからあとは自民党の方から議員立法として出されたいわゆるサービサー法と競売に関する三法というのがありました。私どもは、その五法のうち、権利関係に関する法律についてははっきり言って反対しております。そのほかについては、サービサー法については抜本修正を加えた上賛成してこちらに来ておると思うんです。
 なぜ権利関係調整に関する法律を反対しているのか、また反対したからといって、衆議院は自民党さんが多数ですから、通そうと思えばこちらに当然来ているんですが、何かどういうわけかお通しになっておらないわけです。
 私どもは、先生の御認識と同じで、現下の不動産処理についてこういう形の調停が必要なことは当然同じ認識でありますけれども、何も新しいものを行政の中につくらなくても、全国にある簡易裁判所そして地方裁判所でその組織を既に持っておって、しかも千人をはるかに超えるスタッフを抱えておる調停制度、そして何十年という実績を持っている裁判所の調停制度をもってすればこれは足りるのではないかというふうに考えておるわけでございます。
 それで、簡単に申しますと、政府案につきましてはあくまで合意に基づいて成立するという調停でありますけれども、合意に基づくのであればこれは今の裁判制度と同じでありまして、これに強力な行政権限でもって仲裁制度あるいは強制仲裁とか、あるいは裁定とかというふうにあればまた別の考えなんですけれども、合意に基づく以上は裁判所の制度と変わらないと思っております。
 また、債務の内容の変更とか担保関係の変更その他の利害関係の調整が必要なものとか、あるいは特定債務者の事業の再建を通じてその債務の弁済可能性を高めるために行うという目的におきましても、このいずれの目的も今の裁判制度で十分機能を果たせるものだと思っております。
 そして、問題なのは、裁判所の調停制度は裁判判決と同じ効力を持っている既判力を持つことができるんですが、この政府案については既判力はない、むしろ弱まっているような感じがあります。
 そういう問題がありまして、裁判所の制度でいいんじゃないかと思うんですが、ただ一つ、この政府案については、調停の結果についてはいわゆる税制上の措置が、すなわち経済的利益の損金算入と債務免除益の累積欠損金との相殺ということを法律上当然に認めておるということがあります。これは確かに裁判所の制度ではだめなんです。
 そういうことが大きな主な目的だと思うんですけれども、私どもは、税の無税償却に関しては恣意的要素が入るのではないか、一方的な、ある特定の企業に対して恣意的にやられるんじゃないかということの可能性があるので、はっきり言って余り賛成しないんです。しかも、この無税償却あるいは累積の問題については、既にことしの六月から適用というか施行をされております大蔵通達の九-四-一という全く同じものがありまして、それを法律化したわけです。そうであれば、裁判所の調停でもそういうものを原則適用することによって可能ではないかというふうに考えております。
 そういうわけで、現下の不動産関係の不良債権処理というのは喫緊の問題であるという認識は先生と全く同じでありますけれども、既にある制度を強化活用することによって足りるというのが私どもの立場でございます。
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石川弘#8
○石川弘君 ただいまの前半分のお話に戻ってお聞きをしたいと思います。
 提案理由説明の中に、一兆八千億という巨額のお金をかけて打った高価な栄養剤は全く効き目がなかった云々というのがあります。多分このことをおっしゃっているんだと思うんです。
 そこで、今の状態をどのようにお考えかということなんですが、実はずっと長いプロセスで、どんな時点でどんな株価でどんな地価でどんな失業率でというのをずっとトレースしてまいりました。一々申し上げますと時間がありませんが、どんどん世に言う悪化の状態が続き、ついに昨日の一万三千円割れというような形の中で、どこか何か銀行が今までそういうことをしたんだから自分で頑張って始末をつけろというような論法、そういうことも一つの事実かもしれません。しかし、そういうことが経済の動きというものをとめようとしている。世に言うある種のデフレスパイラルといったようなところに向かってきている。
 けさの新聞をちょっと見ましたところ、高名な経済学の先生が、もうそういう段階に明らかに来ていて、個別金融機関のいわゆる経営のあり方の問題を超えているんじゃないかというお話が出ています。
 私どもは、そういうふわっとした話の中でみんなをつきまぜてはっきりしないなんというような意味で言っているんではなくて、世の中のいろんな経済運営の中で、特にこの間の日銀短観なんかを見ますと、今まではいい業種、悪い業種とか、あるいは業種の中でもいいもの、悪いものというようなことが言える状態だったんですが、現状はもうのべつ、べたにといいますか業種を問わず、企業の努力を問わずマイナスの数値がどんどん出てきている。こういう事態をどう見るかというところにやっぱり論点があるんではないかと思うんです。
 私は、何か今までずるずる延ばしていたとか、あるいはそういうものを個別経営の中で努力しなかったのが悪いんだという論法を別に否定するつもりはありませんが、そういう個別案件の話の中で、このように日々いわばスパイラル状に悪い方へ向かっているというのをどこかで歯どめをかけませんと、それは恐るべき状態になるんではないか。しかもそれは、御承知のように、私は国際的にどうこう言われたからどうこうしろなんという気はありませんが、経済は今やグローバル化しておりますから、国際的な物の見方がそういう形になりますと、例えば日本に対する投資というものが引き揚げられればそういう条件はますますきつく出てくるわけです。
 そういう全体の姿というものもやはり視野に入れませんと、世に言う、こういう状態になったのは金融機関がもっとしっかりしていないからだというような話だけで済むような状態を超えているんではないかと思いますが、このような考え方についてどうお考えでしょうか。
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枝野幸男#9
○衆議院議員(枝野幸男君) お答えさせていただきます。
 御指摘のような経済の状況の認識そのものについては私ども全く同感であります。大変な状況の中にありまして、この金融のシステムを健全化させて信用を回復させなければいけないという強い思いを持っております。
 ただ、ここで問われなければならないのは、今、日本の金融が、例えば株が大きく下がっている、あるいは一部では、特に国際的なマーケットの中でなかなか資金がとれない、そういった状況で経営がどんどん悪化をしている、そして貸し渋りが進んでいるということを言われているわけでありますが、なぜ株が下がり、あるいは資金がなかなかとれなくなっているのかといえば、それは一言で言えば、金融機関に対する信用が落ちているということにほかなりません。
 なぜ信用が落ちているのかといえば、その経営の実態についてマーケットなどが正確な情報を知り得ない。隠していて、ごまかしていて、実は公表されている数字よりもっともっと例えば不良債権が多いのではないか、もっと経営実態が悪いのではないかというような不信感がどんどん雪だるま式に大きくなっていきまして、したがって、株を持っている人たちもどんどん売りに回るし、あるいはマーケットでそういった金融機関にお金を貸そうという人もなかなか貸し渋る。当然のことながら、その銀行は民間に対しても貸し渋りを生ぜざるを得ない、こういう状況になっているわけであります。
 そういたしますと、そこを改善するために何が一番必要かといえば、当該金融機関の信用を回復させることであります。どうずれば信用が回復するのかといえば、その経営実態をきちんとマーケットに対して公表する、しっかりと査定をした上で公表する。いろいろと御心配をかけていますけれども、不良債権をしっかりと引き当てて、最悪の事態が生じてもこれぐらいの自己資本は残るんですよ、あるいは今株が大変下がっていますからその株の評価損はいろいろありますけれども、それを全部見積もってもこれぐらいなんですよという数字をしっかりとマーケットから信用してもらえる形で公表していくということがまず第一になければ。
 例えば、そういったものをうやむやにした形で税金を使って仮に自己資本比率を名目上さらに高めたとしても、この三月の段階で、国内の十九行と言われている銀行、長銀なども含めて、八%を大幅に超える自己資本比率という名目でございました。本来であれば、八%を超えている名目の自己資本比率があれば、マーケットからもお金もとれますし、株も下がるということは本来あり得ないわけですが、それが真実ではないだろうとみんな思っているから、そこに少しばかりのお金を入れても反応しないというようなマーケットの反応になっているんだと思います。
 したがいまして、国民の皆さんの貴重な税金を仮に使うようなことがあるとすれば、そういった不信感を一掃するということを片方でやった上で、そして、例えば自己資本比率が非常に低くて、本来は立ち直る力を持っているのに一時的にもたなくなるということがあれば、そこで一時的に税金をお借りしてということが初めて生じてくるのでありまして、きちんとした査定そして公表というものは今の状況を立ち直らせるために不可欠の条件であるというふうに思っております。
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石川弘#10
○石川弘君 きのうの本会議、それから今の御議論を聞いておりますと、やっぱり若干私たちの気持ちとずれがあるんじゃないかなと思っているわけです。
 といいますのは、例えば皆さん方の、この間の本会議の中で八%超えの優良行というような御発言がありました。今は八%だって中身がどうなっているかわからぬというようなお話もあるわけで、問題はそのパーセンテージのところが何か絶対な基準のように今論議をされておりますけれども、皆さん方御承知のように原価法、低価法の話でも、あの採用の仕方いかんによってはうんと計算方法が変わる。例えば、今平均株価で百円下がれば二千五百億ぐらいの自己資本が動くことになるわけです。それに関連して言えば、三兆ぐらいの資金枠がこうなるわけです。
 ですから、私の今申し上げたいことは、金融機関の健全性の話をしながらその背後にありますのは、今度のこの議論というのは、貸し渋りとかそういう格好で結果として金を借りて活動をしている、よくいい借り手とか悪い借り手とかというような言い方もありますけれども、そういうことじゃなしに、まさしくそういう資金を使って経済を動かしている皆さん方にそのしわをどうして寄せないようにしていけるか。先ほどの一兆八千億の話のときは、そういうのにきかなかったじゃないかという御趣旨だと思うんです。
 だから、どうやってきかせようかという考え方であれば、それはお話し合いができるように思うんですけれども、こういうやり方じゃもうきかないと言うと、ということは、あの法律の中でそういうシステムを奪ったということは、世の中の目から見てそういう手法を断ったというようにとらえていると思うんです。私は、この手法を断ったということがいろんな意味で経済に大きな影響も与えているし、さっきのNHKの調査が、別にこれだけがあれだとは言いませんけれども、そういうことにもなっている。
 ですから、申し上げたいことは、特にきのうの本会議での御発言の中で、自民党提案で八%以上まで金をやるのがどうこうというようなお話もありました。私は、この話になったときに、個別行の優劣の話に焦点を置くのか、それともこのことによって融資枠を締めつけるとか、結果論としてそういうことが起こることをどうやって回避するかという考え方で議論の展開に相当な差があるように思うんです。私は、皆さん方の御主張はそれなりの御主張をなさっていることを否定してはいませんけれども、そういうことを続けている中で今のような現状に追い込まれたというのが実情じゃなかろうか。特に、平均的な株の下落のようなことを個別金融機関の経営者の才覚の問題だけでは説明できません。ですから、そういうことをよくお考えをいただきたいと思っているわけです。
 これから先は皆さん方も発議者ということでお聞きしたいんだけれども、この問題に関してはまだ発議者というようなお聞きの仕方ができませんけれども、そういう面で私は、先ほど言いました八%超え優良行的な言い方が実はいろんな意味で誤解を招いているんじゃないかと思うので、そういう言い方の中には、何か大して努力もせぬし資本力もちゃんとあるのに公的な資金をつぎ込んでという、そっちの側面が強く出ているんですが、そういうところを通じて現に借りていらっしゃる方が、万一その銀行の信用力が小さくなったらどうやって我が身を守るか。要するに、今のBIS基準だか何だかの中に入り込もうとするかといえば資本を引き揚げる。新しく貸すのを渋るというだけですといいんですけれども、それ以上に既に貸しているものを吸い上げるというような行動に出たら、それこそ縮小型の経済に突入するに違いないんではないかと思っているんです。
 そういうことを書きました同じ新聞記事で、きのうかおととい見ました「銀行は自己改革を急げ」というところ、ここは先生方の御主張と同じだと思います。私は金を出すから合理化しろとかなんとかというんじゃなしに、金融業自身、全産業界の中でリストラその他の点についてもっとやるべきだという声は非常に強いわけです。ですから、そういう意味で、この問題と関係なくというとおかしいですが、リストラなり合理化は進めなきゃいかぬわけですが、そういう銀行の自己改革を急ぎながら、「公的資金投入は早急・大規模に」という見出しがついている。
 こういう種類の見出しの中には、私はこの見出しがこうだからこのとおりでいいという意味で言うんじゃなくて、要するに物の見方にそういう角度を変えないと、この問題は本当に永遠におまえが悪いからおまえが悪いからと、こう回っているうちにこの循環がとまらなくなるということを心配しているんです。
 この問題ばかりやるわけにいきませんけれども、この点についてもう一度お考えを伺いたい。
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枝野幸男#11
○衆議院議員(枝野幸男君) 若干誤解があるのかどうかちょっとよくわからないんですけれども、例えば八%以上の金融機関に公的資金を入れる入れないという議論がございますが、これは八%以上なのかどうかということをどういつだ査定のもとで行うかによって実は根本的に変わってまいります。
 確かに現在のように、例えば第五分類に対する引き当てについて非常に緩い基準、貸し倒れの可能性がもっとあるのに、実は低い貸倒引当金しか積んでいないような状況の中で八%自己資本比率があります。現に、九月末の中間決算での速報値では、大手十九行ほとんどすべて八%を超えております、長銀は別といたしまして。こういった資産査定を前提として物を考えるのがいいのか。
 それとも、実は八%以上名目今大手行ありながら、現実に貸し渋りが進んでいるし、それから融資の回収が進んでいるという実態がございます。これはなぜ進んでいるのかといえば、名目上は八%以上はありますが、実は例えば現在の景気の状況をかんがみて、貸出先が倒産などをして貸したお金が返ってこない可能性が現在引き当てているその数字以上に見込まれるというような可能性があることから、現在は名目上八%以上あっても、貸し渋りあるいは資金の引き揚げというような形に走っているのであります。
 これは本来しっかりとした資産査定をやれば、つまり近い将来の見込みとして回収不能になる可能性というものをきちんと厳格に見積もれば、実は八%を切ってしまうというような実態があるからこそ、BIS基準の八%を超えなければならない金融機関は貸し渋り、資金の回収ということに走っているのであります。
 ここで、そういったあいまいな緩い査定基準で、名目は八%を超えているけれども実態は八%以下なので資金の回収に回っているから、だからその分に資金をつけてあげて貸し渋りをとめるようにしましょうというやり方が本当にいいのか。特に納税者、税金を使わせていただく以上、そういった立場から見てそういったあいまいなやり方が本当にいいのか、それともきちんと査定をしていただく、きちんと査定をしていただいた上で八%を超えていれば、逆にここはBIS基準をクリアしているわけでありますから、資金の回収などに走る必要は本来全くないわけであります。
 しっかりとした査定をした結果として八%を割るような金融機関が非常に多くなってくる、そしてそれを放置することが日本経済に対してあるいは地域経済に対して多大な影響を与えるような場合については、これは関係者の責任というようなことと同時並行しながら、これは一時的に税金を使わせていただくというようなことも十分に考えられると思っております。
 しかし、その前提はやはりしっかりとした査定をして、貸し渋りをしている実態はどういう実態の経営状況を前提にしているのかということを知らなければ、例えば幾らお金を入れたら貸し渋りがとまるのかということ自体、査定がいいかげんの中ではどれぐらいお金を入れたら本当に八%をクリアするのかということはわかりません。したがいまして、査定、そして厳格な引き当てというものが前提にあって、もちろんそれと同時に、それが低くなった場合には税金を一時使わせていただくというスキームをセットで用意する、これはばらばらにしてはいけないというふうに私どもは思っております。
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石川弘#12
○石川弘君 最後におっしゃったばらばらにしてはいけないというのは、この法案とそういうスキームはばらばらにしちやいかぬということなんですか。
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枝野幸男#13
○衆議院議員(枝野幸男君) 私が申し上げましたのは、資産の厳格な査定とそれからいわゆる資本注入というものはばらばらにしてはいけない。この法案とそういった健全化のスキームにつきましては、それはできるだけ一体の方がいいのかもしれません。しかし、最悪の場合にも大混乱は起こしませんというこの法案をまずは動かせるようにしていただくということで、最悪の状態は回避できるという安心感をまず持っていただくということをできるだけ早くやっていただくことが必要だと思っております。
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石川弘#14
○石川弘君 そういうことでみんなが安心するんなら、なぜ六割の方がこれでうまくいかぬなんて答えるかというのは、私はちょっと疑問なんですよ、本当に。
 そういう意味で申し上げるんですが、まず角度を変えて言いますと、要するに査定云々の話は、十九行に対して金融監督庁は厳正な調査を今なさっているわけですね。これも信用できぬと言われれば困りますけれども、表へ出る時期がいっかは別だけれども、そういうことは同時並行的に行われているわけです。
 ですから、私どもは何にもそういうことを調べもせずにどうこう言っているんではなくて、そういう体制を整備しながら、しかも今のように、例えばディスクロージャーの問題も、変なうわさを立てられて本当にこれじゃたまらぬと思うとみずから公表なさる企業もあります。そういうような中で、今申し上げたようなこういうスキームがやっぱり一緒についていかないことには、調査も何にもしなくてつかみ金を渡してどうこうしようなんということは一切申し上げていないわけですから、そういう状態の中でもなおかつこの部分だけを通せば安定をするとお考えですか。この部分、今の部分だけを。私は大変それは心配をしているんです。
 衆議院通ったときと参議院通ったときというのは、これは違って、参議院を通りますと本当にそこで法律として動き出すわけです。科は、参議院を通った時点で完全にそれが安心し切って、これで皆さん安心してくださいと言えるかどうか、この点を伺います。
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池田元久#15
○衆議院議員(池田元久君) 石川委員は、早期健全化スキームの方を専ら重視されておっしゃっておりますが、この金融再生法案は、まさに今のマネーセンターバンクを中心とする影響の大きな破綻あるいは実質破綻に対処できるスキームでございまして、まずこれを通してセーフティーネットを確立することが何としても必要であると私は思います。
 皆様方がつくられたブリッジパンク法案、これは結局のところ国際業務をやっている銀行には適用できないというのが定説になっておりまして、我々がつくった、野党がつくったこの金融再生法案、特に特別公的管理銀行という方式をまず準備することが必要であると私は思いますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
 あと、いろいろ世論調査のこともおっしゃっておりますが、国会は議論の場でございまして、いろいろありました。しかし、一言申し上げるならば、九月の半ばごろに実務者で合意しておりました。しかし、その合意をいつも後退させるような発言等が政府・与党の中から飛び出しまして結局半月ぐらいおくれたというのが、私が実務者としてやってきた感想でございます。
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石川弘#16
○石川弘君 私は、今の法案のことを言っているんじゃないんです。こういうセットにしていないと問題ではないかと申し上げているんです。しかも、今の法案の方は選択肢を広げたんだから、広げたということはいろんな選択の可能性を持っているんだからいいことなんです。それが悪いと言っているんじゃないんですよ。しかし、今まであったそのシステムを法律の上あるいは論理の上から消すということが多くの方々の心配を招いているんじゃないかと申し上げている。しかも、どういうのにしたらいいというところまでまだ私、実は議論していないんです。
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津島雄二#17
○衆議院議員(津島雄二君) 日本の金融システムを再生させ経済の活性化を実現するためには、破綻をした金融機関や支払い困難になった金融機関をどのように処理するかというこの法律、これも大切でございますが、そればかりでなくて、不良債権を抱え、資本不足の状態になっている日本の銀行がその本来の目的を達成できるようにすることは緊急の必要性があると思っておりまして、その点では委員の御指摘、全くそのとおりだと思っております。
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石川弘#18
○石川弘君 いや、同じことばかり言っていたってしょうがないんで、これはやっぱり議論を前進させなきゃいかぬと思うんですよ。
 そこで、今から中身へ入るんですが、.要するに、さっき言った優良な銀行とかというような場合に、私はある大学の先生の書いたものの中で、この問題はまさしく預金をしている方々のこと、それから借りていらっしゃる方々のことを中心に考えて、真ん中にいる銀行のことについては、これは皆さん方おっしゃるように、バブルのプロセスの中でいろんなことがあった、それをどの程度きれいに整理できるかとか、あるいは今後の経営をきちっとできるかということを厳しく論議をしていけばいいんですが、預金の保護のところまではすっと来ますね、これ。
 大体預金は、預金したものがパアになっちゃいかぬといって十七兆の話がばっと来る。そこから先の話になった途端に銀行の問題というのに問題が集中されて、銀行から金を借りている人の話がどうしても第一義的に出てこなかった。しかし、それは問題が起こらぬうちはよかったんですが、あえて数字をさっきから申し上げないと言ったんですが、例えば失業率を見るとか地価の動向を見るとか株価を見るとか、そういうものの中でそういうものがもろに今度は金を借りて経済を動かしている人たちのところに今向かっているんじゃないか。そういう条件の中で、破綻前というのは本当はおかしいんですね、破綻のおそれのあるところと破綻のところが今度はできましたから。その前に、要するに倒れてからどうこうするとか倒れる寸前にどうこうするんじゃなくて、金融機関がそれなりの経済活動を通じてその役割を果たすような仕事の部分について制度ないし考え方が空白になっているというところに私は問題がある。
 それで、諸外国においていろいろ言いますのは、そういうことをある種の常識だと思っている人もいるんだと思うんです。しかし、私は外国が言っているからとは言いませんが、そこについてはこれ以上やっても、大体きのうの本会議のときにそういう感じもしましたけれども、私はやっぱりいろんな考え方が弾力的にあってしかるべきではないかと。私の言っている弾力的は、ごまかしてやあやあやれと言っているんじゃないんです。だからこそ皆さん方も金融再生委員会というようなものをつくって現実の経済実態に合わせた行動をしてもらえる機関をつくろうとおっしゃっているわけですね。何か立法の場で二%だ四%だ八%だみたいな話ばかりしていますと、経済の実態からだんだん離れていって、そのことが経済を現実に運営なさっている人は、国会はいろんなことを言っているけれども非常に形式的なことを言っているというようなことになりかねぬと思っておるものですから今までの議論を申し上げてきたわけです。
 この議論はこの辺で。
 それで、総理、大蔵大臣にもお伺いしたい。
 要するに、今申し上げたことが私の一番の心配なわけです。
 要するに、何はともあれトータルプランをやっている最中にはそういう装置が一応ありまして、今度の改正法案の中で選択肢が逆にふえた。我々は国営ということを余り初めから言いませんでしたけれども、それは中坊さんの例の住専横帯もそうです。初め皆さん方の案の中にも、例えばもっと公的性格の強いものというけれども、中坊さんおっしゃるように、ああいうものはやっぱり動きやすい民間組織がいいといって、今度は全額国の出資だけれども株式会社ですね。だから、そういうこともあって国営という手法じゃなくてブリッジバンク手法みたいな話が出てきたわけです。これが国営の手法と並んでいることは、その二つの選択肢ができたという意味で、対応するいわば武器がふえたわけですね。そういうことはいいことだったわけです。
 しかし、今言ったところが欠けていることについて余り大きい認識の差があると、世に言うように、これまた与野党対決型になって通らないんじゃないかというと、また心配が起こるというような、これがきょうの現実じゃないかと思います。けさの新聞では大分そうでないのも出ておりましたけれども。
 その点について、総理、大蔵大臣はどのようにお考えか、お願いをしたいと思います。
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宮澤喜一#19
○国務大臣(宮澤喜一君) この際、政府としては多弁は慎むべきだと思いますが、提案者のおっしゃいました制度のあるべき姿、それはそのとおりでございましょうけれども、今の我が国の現状、それは世界にも非常な影響を及ぼしておりますので、石川委員の言われましたことは多くの国民が心配をしていらっしゃることだと存じます。
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石川弘#20
○石川弘君 この問題が、実は私は、参議院でこれを審議して、しかも法案を通すときに一番の心配事なわけです。衆議院の通ったとき、それと参議院が通ったときが、単に院として衆参を通したというんじゃなくて、国会の意思として、この部分が欠落した状態にしておくのかどうかということは、私は本当に多くの方々が心配をなさっているんじゃないかということを思っておりますので、そのことについては、まだ提案者と申し上げるわけにいかぬのだけれども、この種のことにもかかわっていらっしゃる皆さん方にも十分お考えをいただきたいと思っております。
 そこで、この問題の中身で、盛んにパーセンテージの問題が出たり、低価法とか原価法とかというのが出ているんですが、それに絡んで私一つ気になっていることを申し上げたいんですが、実は必ずそういう場合に銀行の責任の追及とかいろんなことがついてまいります。そのこと自身を決して否定するものではございませんけれども、どうもこれ、物事を求める側とそれを受ける側では感覚の違いが大変あるわけですね。こういうことをやるんだから厳しくやるぞというのは、求める個としては当然かもしれませんが、そのことが、例えば銀行経営者の立場からすると、そういう難しいことを言われるのならと引っ込まれちゃこれは何にもならないわけですね。
 それは、強制的にやれというようなことをおっしゃる方もあるし、あくまで申請に基づいてと。あくまで申請に基づいてというと、出てこなきゃじっとするというのはどういうことかといえば、資金を引き揚げるみたいな話になってこれは困るわけです。私は、そういう意味で、政策を求める側とその政策を受け取る側が、やはり本当にこれならよかろうということで一致をしないといかぬと思うんです。
 そのためにいろんなことを考えてみておりましたけれども、つい数日前の新聞にもなかなか名案と思われるものがありますね。といいますのは、現状について何か改善しなきゃいかぬことを求めるわけです、リストラであったり経営態度であったり。それを、今それをしていないからおまえ退陣しろというようなやり方もあるのかもしれぬけれども、一定の期間を置いて、むしろ改善目標を定めさせて、それに向かって進めるように誘導するというやり方もあり得るわけです。
 新聞に出ておりましたのは、たしかアメリカのシティパンクか何かの話が出ておりましたけれども、こういう条件が整わないからおまえは首だというやり方じゃなくて、こういう改善計画を使って何年までにそれを達成するように努力するからといって努力をさせて、その結果、よければこれは大変結構なこと、悪ければ責任をとってもらいますというようなことが書いてありました。
 これは私、具体的にどういうようなことがそれになるか。例えば改善計画的なものを提示させて、それに対して執行者側が責任を持って自分の責任でここまでやり遂げるというようなこともその一つだと思います。これは常時トレースをしていませんといけないわけですね。どこかで約束だけつけさせて後は知らぬというのじゃいけませんから、常時それを監視するような体制がどうしても要る。しかし、それは今の金融監督庁検査その他の形によって私はトレースが可能だと思いますが、そういう点についてはぜひひとつお考えおきいただきたい。これは別にお答えは要りません。
 私自身がこういうことだということを申し上げるんじゃなくて、要するに、いろんな責任をとっていただくというような言い方の中に、単に今の時点で過去からの責任を問うという話だけじゃなしに、これからの前向きの行動を誘導するようなこともぜひお考えをいただきたいと思います。
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枝野幸男#21
○衆議院議員(枝野幸男君) 今の御提案についてお答えをさせていただく前に、まず先ほど来、安定化法廃止によって何かすき間ができるような、破綻前処理について何もなくなってしまうかのような御指摘をいただいておりますが、そもそもいわゆる破綻前、不健全な金融機関に対しては早期是正措置という制度がありまして、この早期是正措置で早目に不健全な経営状態を改善させるためにかなり強い指導力を発揮できるような仕組みができております。これを従来まで使ってこなかったということをまず第一に考えなければならない。その早期是正措置もさせないでお金だけつぎ込むということは、銀行救済をしようとしているんだという指摘を受けてもやむを得ないのではないかというふうに思っております。
 それから、今御指摘がありました銀行経営者等の問題でありますが、確かに政策をつくる側とそれを受け取る側との関係、受け取る側の立場も考えながらつくらなければならないという御指摘は一般論としては全く同意見であります。しかし、この場合、受け取る側の立場というのは、金融機関の経営者と同時に納税者の立場というのも同等以上に考えなければならないということを第一に指摘しなければならないというふうに思っております。
 特に、ことしの三月、今回廃止をされます従来の安定化法で一兆八千億の公的資金が使われて、これが株価の低落、長銀に至っては大変な株価の低落によって評価損が大きく出てきている現実がございます。そして、このときにも実は安定化法の中では、例えばリストラをしっかりやらせる等の条件をしっかりつけたはずであります。しかし、現実にそこでつけられた条件の中でも、例えば元頭取が九億円もの退職金を受け取っていた話については何も手つかずであったとか、ようやく今回、長銀などについては、例えば今回の問題が出てきたところで賞与の半額カットなどという話が初めて出てきましたが、実はことしの三月に税金を使ったときにはこういった話は全く出てきておりません。
 こうした従来の経緯というものを納税者の立場から見たときには、税金を求めざるを得ないような状況に経営状態を持っていった金融機関の経営者の責任等については、全くゼロのところからならばいろんな考え方があるかもしれませんが、従来まさに国民の信頼を裏切ってきたという現実、不十分なことしかやらずに税金を使ってきたという現実を前提に考えるならば、ある程度厳しい内容を設けませんと納税者の方の立場からは到底納得できないというふうに考えております。
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石川弘#22
○石川弘君 別に論争を挑んでいるわけじゃありませんから。私は率直に言って、本当に国民が安心できるということを、今の仕掛けといいますか今の装置だけでできるとはなかなか思いにくいんです。ですから、そこについてはそういう思いがあることを申し上げておきます。
 論点を変えまして、実は、こういうことになりますと余計本当に大事だと思う、世に言う委員会制度、これについて二、三お伺いをいたします。
 この金融再生委員会というもの、私は余りこの問題は財政とか金融の分離の話で申し上げるんではなくて、三条委員会というものの今までのいろんな法律的な性格からいいますと、これは皆さん御承知のように、三条委員会というのはどちらかというと政治からも独立するとか、あるいは準司法的機能に近いとか、ある意味じゃ監督官庁からの監督もなるべく受けることを少なくという、そういう機関ですね。だから、かつてたくさんありましたけれども、どんどん整理されまして、残っているのは国家公安委員会だとか、あるいは典型的にはやっぱり公取ですね、公正取引委員会。そういうような機関にぴったりの機構なんです。
 そこで、三条機関としての今度の金融再生委員会、これは担当国務大臣を議長というんですか、長にして五人で帯成されるという構成。このことがどちらかといえば、似ているとすれば国家公安委員会に似ているわけですけれども、国家公安委員会の場合でも、要するに会議をリードしてこっちへ持っていくとか、そういう性格ではないんですね、あれは。やっぱり合議制で一つの結論へ持っていく、その中に一人の国務大臣が入っていらっしゃると。
 そのことについて、私は非常に新しい例になると思う。といいますのは、やりますことの内容が国家公安委員会のような問題ではないわけです。どちらかというとかなり行政的な判断も要するようなこと。
 そこで、あの規定を読んでみますと、金融とかあるいは法務的なこととかいろんなことに経験のある方で選べという、両院の同意を得るというように書いてありますね。大変そういう意味じゃ、率直に言いまして、何か新聞記事によると、じゃどんな人と言われたら、なかなかだれも候補の人の名前を挙げがたかったというような話が出ておりますけれども、グリーンスパンさんのような方がいらっしゃれば非常にありがたいかもしれない。そういう意味では、今までの専門という感覚とはちょっと違うような方、これは国会の、両院の同意を得なきゃいかぬですから、我々自身がどういう人、どういう基準にするかということを議論しなきゃいかぬと思うんです。
 この点については、具体的には、あそこに法文上書いてあることを超えてということまで言いませんが、何かイメージみたいなものがおありになるなら伺ってみたいと思います。
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池田元久#23
○衆議院議員(池田元久君) 金融再生法案の一つの柱がこの金融再生委員会であります。
 私は、初めから言っておるんですが、この金融再生委員会というのは、まず国務大臣を再生委員会の委員長として金融行政に一元的な責任を負う、同時に三条委員会、合議制の委員会でございまして、公正さも同時に確保する、両方の長所を兼ね備えた組織にしなければならないし、建前として、仕組みとしてそうなっているということを言っておりました。
 先生は国家公安委員会のことをおっしゃいましたが、私どもも発案の段階から国家公安委員会的な組織をイメージしておりました。特に、この委員の選任と事務局が大事であると私は思います。事務局については、再生委員会設置法の十四条で設置するとしています。そしてまた、再生委員会としてはほかの関係行政機関に資料の提出とか報告を求めることができるということで、しっかりとした事務局を置いておけば十分機能するものと思われます。
 また、二〇〇〇年一月から金融行政が一元化されます。そうしますと、大蔵省に現在ございます国内金融の企画立案は当然のことながらこの金融再生委員会に統合されまして、全般的な国内金融の企画立案をあわせれば、ますます視野の広い行政を行えるものと思っております。
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石川弘#24
○石川弘君 事務方の話も今からしょうと思っていたんですが、実は公正取引委員会なんかは独自のそういう訓練を経ながら時間をかけてスタッフを備えてきて今の公取ができているんだと私は思っています。これは、ある意味じゃ各省とちょっとニュアンスの違ったことをずっと積み上げてきていると思うんです。
 そこで、私は実はうんと先の話を心配しているんじゃなくて、これから出てくるいろんな問題がこの委員会の議を経てといいますか、この委員会にかけて、例えば公的管理に移行する場合だとかなんとかみんなあるわけです。それには、本当にそれを判断するような事務的なスタッフがきちっとそろいませんと、偉い方ばかりで議論しろといったってこれはできぬわけです。そういうことを、現にある程度力を持っている人たち、今の国家公務員の制度の中にいる人たちとか、あるいは若干外部の方もあるでしょうが、これはよほど早く熟達した人を備えませんと、私は率直に言ってなかなか委員のなり手がないと思うんです。
 それから、国会で同意大事にかけているぐらいですから、同意大事にかけてお任せしたら、その委員会の委員さん方の行動に万全の信頼を置きまして、ああだこうだと余り口出しできないような運用でなければこれはなかなかできない。私は今までこの種のもので同意大事にかけるかけぬということと関係なしに、金融問題に絡んでいろんな方がこの種の角度は違っても委員になられたけれども、大変御苦労なさったと思っています。
 したがって、この点についてはひとつこれは本当によくお考えいただいて、そのプランニングなさったことが本当に生きるような形で、ぜひ委員の問題、それからそれを支えるスタッフの問題を、これは与党とか野党の立場じゃありませんから、つくり上げていかなきゃいかぬと思います。
 その点を申し上げまして、実はもう少しいろんなことをお聞きしょうと思ったんですが、どうも同じところが長過ぎましたけれども、次の塩崎君に関連部分をやっていただきます。
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坂野重信#25
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。塩崎恭久君。
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塩崎恭久#26
○塩崎恭久君 自由民主党の塩崎恭久でございます。石川議員に引き続きまして、関連で御質問させていただきたいと思います。
 先ほども随分お話が出てまいりましたが、私も、昨年の十二月に三十兆円スキームを保岡議員を初め自民党の中でつくり、またトータルプランを四月からずっとやってまいりました。そういう中で、先週号でございましょうか、ロンドン・エコノミストに、ジャパン・ザ・アメージング・アビリティー・ツー・ディスアポイントという表紙になっておりまして、私もこれまでこの金融の問題にかかわってきたものの一人として、世界にそういった失望感を与えているのかなということで大変責任を感じているわけでございます。
 そもそも金融の問題というのは、私は実は日本銀行に勤めておったわけでございますが、よく言われたことは、信用不安というのは大変微妙な問題だから軽々に口の端にのせるべきではないということを教わりました。昭和四十八年に、愛知県で、電車に乗っていた女子高生が豊川信用金庫のことについて発言をしたことが取りつけ騒ぎになったということがございましたけれども、その例を出して、軽々に金融機関の信用問題について語るべきではないというのが常識であったかと思うわけでございます。
 ところが、今回、長銀の問題を中心に個別銀行の話を私ども政治家が、それもテレビにややあおられた感もあるわけでありますが、特別番組を組んでずっとそのことばかりについて破綻だ、やれ破綻じゃないんだ、そういう話をするというのはまさに異常な感じが私はしてまいりました。
 やはり個別行の問題あるいはこういった金融の機敏にわたる問題というのはすぐれて行政の問題であって、今であれば監督庁であり、また破綻に関しては大蔵省、そして一部日本銀行、こういった行政の責任で本来はやるべきことであるにもかかわらず、我々政治家がこういうような形で出てこなければならなかった理由というのも本当は振り返って考えなければいけない、我々政治家としての責任を感じなければいけないのではないのかなというふうに思っているわけでございます。
 今回、野党案の丸のみだということで、私どもなどは自民党の中で大分苦しい立場であるわけでございますが、決してそんなことは私は思っておりませんで、これについてはまた金融企画局長にお尋ねをいたしたいと思いますけれども、その前に総理に、この間宮澤大蔵大臣がワシントンに行かれて、肌身で世界の方々の感じ方というものを受け取ってこられて、総理にもお伝えをいただいておるのだろうと思うのでございます。
 先ほど石川議員からもお話があったように、私はやっぱり局面がすっかり変わってしまった、三月あるいは去年の十二月あるいは北拓の破綻した十一月、そういうところから見ても局面がすっかり変わってしまって、かねてから日本発の金融恐慌は起こさないということを言ってまいりましたけれども、ミスマネジメントをすれば、まさにそういうことすらも起きるかもわからないということを世界は懸念しているわけでございまして、これについての総理の現状の認識につきまして、まずお伺いをいたしたいと思います。
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小渕恵三#27
○国務大臣(小渕恵三君) 日本政府といたしましては、言うまでもありませんが、日本が世界第二の経済的な大きな力を有しておるということでございますので、この日本経済をまず再生させていくということが基本的な課題だ。そのためには、やはり金融面におきまして、世界の目から見ましても大変日本のこの金融機関の不良債権処理というものが遅々として進んでおらないという現状にかんがみまして、極めて厳しい目を向けられたと。そのために今日こうして対処をいたしておるところでございます。
 そういう意味で、先般、大蔵大臣もG7に出席し、またIMFの総会等に出席をいたしまして、現下の状況というものは、日本としての責任は果たしていきますが、同時に昨年の四月以来、アジアの金融・通貨不安に発しまして、その後大きな影響は、やはりロシアにおける状況も大きく変化している。加えまして、今南米その他、特にブラジルは大統領選挙の結果に極めて関心を持つところでありますが、そうした南米自身における金融問題のあり方、あるいはまた御案内のとおりに、ヘッジファンドを通じまして世界の実体経済とまた別の面でいろいろな市場に対する影響その他の問題が起こってまいりまして、今本当に看過し得ないような世界の大きな時期に来たっておるのではないかということでございます。特に、アメリカ経済におきましては、ずっと以前からアメリカ経済がただ一つ大きな成長を遂げておるといった経済の状況も、これまた厳しい環境にあるということでございます。
 我が国としては、我が国の責任を果たすということからいいまして、一日も早く今提案をされております法律案あるいはまた早期健全化スキームを通じまして金融機関を安定させていくということが我が国の政府としては現下なすべき最大の課題である、このように認識をいたしております。
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塩崎恭久#28
○塩崎恭久君 ありがとうございました。
 そこで、金融再生法案、セーフティーネットの仕組みでございますが、これについて、先ほど申し上げたように丸のみではないかという批判も一部あるようでございますけれども、セーフティーネットという意味では、ブリッジパンク、私ども、政府そしてまた自由民主党の中で検討してまいりましたもの、これも生きておりますし、それから金融整理管財人、我々は金融管理人と言っておりましたが、同様の制度もございます。そして、一時国有化ということで、この点につきまして、実は私ども自民党の中で議論したときにも、私は公開買い付けで株は三分の二以上買えるようにしたらどうだという提案をしておりましたし、平場の自民党の中の議論の中でも、普通株を買っていくということについての支持は津島先生を初め多くの方々からいただいたわけでございますが、政府から出す内閣法として、憲法問題にかかわる、つまり株主権の問題で、この株主権をオーバーライドするということが果たしてできるのかどうかというところが最大の問題でございました。
 結局、その問題については、憲法第二十九条の財産権についてなかなか閣法では難しいということであったわけでございますので、我々、管理人があって、それから公的ブリッジパンクになるということにしたわけでありますが、今振り返ってみると、こういった点については、ぎりぎりの選択というのは、議員がやはり立法府の政治生命をかけてやらなければいけないことなんだなということを改めて感じたわけでございます。
 そういう意味では、与党案、野党案、その両方を合体したという形で今回のセーフティーネットはできたんではないかと私は思っております。
 そういう意味で、本来破綻の担当でございます大蔵省の金融企画局長、今回のこの修正案についての現場の評価としてどのように考えておられるのかをお伺いいたしたいと思います。
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伏屋和彦#29
○政府委員(伏屋和彦君) お答えいたします。
 修正の金融再生法案におきましては、与野党で御協議されました結果、今、塩崎先生も言われましたように、金融整理管財人による管理、また、預金等の払い戻しを停止するおそれが生ずると認められる場合も含めました特別公的管理開始決定のほか、先ほど御指摘ありましたように、破綻した金融機関の業務承継、いわゆる公的ブリッジバンク制度及び金融機関等の資産の買い取りに関する緊急措置の制度等もこれは整備されていると承知しております。
 いずれにいたしましても、法案の速やかな成立を待ちまして、金融再生委員会、金融監督庁との連携のもとで金融機能の再生と安定に努めてまいりたいと考えております。
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