北村哲男の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)

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○衆議院議員(北村哲男君) 今回の金融特別委員会に提出された法案は金融六法と言われまして、一つはいわゆる今問題になっている法律、それから先生が御指摘になった不動産の権利に関する法律、それからあとは自民党の方から議員立法として出されたいわゆるサービサー法と競売に関する三法というのがありました。私どもは、その五法のうち、権利関係に関する法律についてははっきり言って反対しております。そのほかについては、サービサー法については抜本修正を加えた上賛成してこちらに来ておると思うんです。
 なぜ権利関係調整に関する法律を反対しているのか、また反対したからといって、衆議院は自民党さんが多数ですから、通そうと思えばこちらに当然来ているんですが、何かどういうわけかお通しになっておらないわけです。
 私どもは、先生の御認識と同じで、現下の不動産処理についてこういう形の調停が必要なことは当然同じ認識でありますけれども、何も新しいものを行政の中につくらなくても、全国にある簡易裁判所そして地方裁判所でその組織を既に持っておって、しかも千人をはるかに超えるスタッフを抱えておる調停制度、そして何十年という実績を持っている裁判所の調停制度をもってすればこれは足りるのではないかというふうに考えておるわけでございます。
 それで、簡単に申しますと、政府案につきましてはあくまで合意に基づいて成立するという調停でありますけれども、合意に基づくのであればこれは今の裁判制度と同じでありまして、これに強力な行政権限でもって仲裁制度あるいは強制仲裁とか、あるいは裁定とかというふうにあればまた別の考えなんですけれども、合意に基づく以上は裁判所の制度と変わらないと思っております。
 また、債務の内容の変更とか担保関係の変更その他の利害関係の調整が必要なものとか、あるいは特定債務者の事業の再建を通じてその債務の弁済可能性を高めるために行うという目的におきましても、このいずれの目的も今の裁判制度で十分機能を果たせるものだと思っております。
 そして、問題なのは、裁判所の調停制度は裁判判決と同じ効力を持っている既判力を持つことができるんですが、この政府案については既判力はない、むしろ弱まっているような感じがあります。
 そういう問題がありまして、裁判所の制度でいいんじゃないかと思うんですが、ただ一つ、この政府案については、調停の結果についてはいわゆる税制上の措置が、すなわち経済的利益の損金算入と債務免除益の累積欠損金との相殺ということを法律上当然に認めておるということがあります。これは確かに裁判所の制度ではだめなんです。
 そういうことが大きな主な目的だと思うんですけれども、私どもは、税の無税償却に関しては恣意的要素が入るのではないか、一方的な、ある特定の企業に対して恣意的にやられるんじゃないかということの可能性があるので、はっきり言って余り賛成しないんです。しかも、この無税償却あるいは累積の問題については、既にことしの六月から適用というか施行をされております大蔵通達の九-四-一という全く同じものがありまして、それを法律化したわけです。そうであれば、裁判所の調停でもそういうものを原則適用することによって可能ではないかというふうに考えております。
 そういうわけで、現下の不動産関係の不良債権処理というのは喫緊の問題であるという認識は先生と全く同じでありますけれども、既にある制度を強化活用することによって足りるというのが私どもの立場でございます。

発言情報

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発言者: 北村哲男

speaker_id: 6372

日付: 1998-10-06

院: 参議院

会議名: 金融問題及び経済活性化に関する特別委員会