枝野幸男の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)
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○衆議院議員(枝野幸男君) お答えさせていただきます。
御指摘のような経済の状況の認識そのものについては私ども全く同感であります。大変な状況の中にありまして、この金融のシステムを健全化させて信用を回復させなければいけないという強い思いを持っております。
ただ、ここで問われなければならないのは、今、日本の金融が、例えば株が大きく下がっている、あるいは一部では、特に国際的なマーケットの中でなかなか資金がとれない、そういった状況で経営がどんどん悪化をしている、そして貸し渋りが進んでいるということを言われているわけでありますが、なぜ株が下がり、あるいは資金がなかなかとれなくなっているのかといえば、それは一言で言えば、金融機関に対する信用が落ちているということにほかなりません。
なぜ信用が落ちているのかといえば、その経営の実態についてマーケットなどが正確な情報を知り得ない。隠していて、ごまかしていて、実は公表されている数字よりもっともっと例えば不良債権が多いのではないか、もっと経営実態が悪いのではないかというような不信感がどんどん雪だるま式に大きくなっていきまして、したがって、株を持っている人たちもどんどん売りに回るし、あるいはマーケットでそういった金融機関にお金を貸そうという人もなかなか貸し渋る。当然のことながら、その銀行は民間に対しても貸し渋りを生ぜざるを得ない、こういう状況になっているわけであります。
そういたしますと、そこを改善するために何が一番必要かといえば、当該金融機関の信用を回復させることであります。どうずれば信用が回復するのかといえば、その経営実態をきちんとマーケットに対して公表する、しっかりと査定をした上で公表する。いろいろと御心配をかけていますけれども、不良債権をしっかりと引き当てて、最悪の事態が生じてもこれぐらいの自己資本は残るんですよ、あるいは今株が大変下がっていますからその株の評価損はいろいろありますけれども、それを全部見積もってもこれぐらいなんですよという数字をしっかりとマーケットから信用してもらえる形で公表していくということがまず第一になければ。
例えば、そういったものをうやむやにした形で税金を使って仮に自己資本比率を名目上さらに高めたとしても、この三月の段階で、国内の十九行と言われている銀行、長銀なども含めて、八%を大幅に超える自己資本比率という名目でございました。本来であれば、八%を超えている名目の自己資本比率があれば、マーケットからもお金もとれますし、株も下がるということは本来あり得ないわけですが、それが真実ではないだろうとみんな思っているから、そこに少しばかりのお金を入れても反応しないというようなマーケットの反応になっているんだと思います。
したがいまして、国民の皆さんの貴重な税金を仮に使うようなことがあるとすれば、そういった不信感を一掃するということを片方でやった上で、そして、例えば自己資本比率が非常に低くて、本来は立ち直る力を持っているのに一時的にもたなくなるということがあれば、そこで一時的に税金をお借りしてということが初めて生じてくるのでありまして、きちんとした査定そして公表というものは今の状況を立ち直らせるために不可欠の条件であるというふうに思っております。