宮澤喜一の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)
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○国務大臣(宮澤喜一君) 今回のG7の会合は、前回もこの委員会で申し上げたかと思いますけれども、実はかなり異常な雰囲気のもとに開かれました。
と申しますのは、もう既にニューヨークでヘッジファンドの破綻がありまして、やがてロシアの後、これはラテンアメリカにも波及をするんではないかということがかなりもう現実の問題として考えられておりましたので、最も異例でありましたのは、アラン・グリーンスパン連銀の議長が、今まで自分は、殊にアメリカの経済人というものはリスクを積極的にとって進んできた、山本委員はその辺の雰囲気をよく御存じですので、リスクテーキングで進んできた、しかし、ロシアの出来事以来リスクアバージョンに変わってしまった。リスクから逃げようとする、俗な言葉で言えば、買っていった態度が売りに転じそうな気配があって、そうすると、これはかって自分の経験したことのないことで、しかもそれがロシアの出来事から今度はラテンアメリカがあるかもしれないという国際的な雰囲気が起こってきそうに思うんで、それは非常に信用収縮を心配しているんだということを、それは先週の土曜日でございますけれども、ごく最近のことでございます。
ですから、彼はそれを公に聞こえてもいいつもりで言っておりますので、そういう意味での警告という意味での心構えをはっきり言ったんだと思うんです。ちょうど一月前にはサンフランシスコで、九月の六日かと思いますが、彼はインフレ警戒の基調からデフレ警戒の基調にということは申したんです。しかし、そのわずかの時間の間にそれだけ情勢が展開してしまって、はっきりそういうことを言って、したがって、国際的な金融収縮を今どうかして防がなければならないんだということを、非常にもうアメリカ自身の問題になっていますから言っておるわけです。
その中で、今御質問のように、問題であるのは日本でございますから、これはもうよくよく知られた事実でございますので、問題は日本がいっこの金融収縮に対して新しい公的資本を投下して打開するかということが従来からの課題であったわけですが、今度そういう背景がございますので、日本の財政のことはほとんどもう言う暇もなく、金融関連のこの二法の帰趨について非常な関心を持って、したがいまして、そのことがああいう声明の中にも盛られております。盛られた文句は、先般、小渕総理大臣がクリントン大統領と会談をされましたあのときと同じ表現でございますけれども、会談そのものはもっともっと実は一種、緊迫しておりました。
そのときは、会談が開かれましたのはその前日に再生法案が衆議院を通ったところでございますけれども、これから一体この法案はどうなるんだろうかということ、そしてこれに盛られた十三兆円というものはどうなるんだろうか。それよりも何よりも、これは第一段階の話であって、実は、一般的にはこれは破綻処理でございますから、破綻前の持続可能な金融機関をどうやって日本政府は助けていくのか、これに全部かかっているという感じでございますから、その破綻前処理の、今で申しますと金融システムの早期健全化というあの部分ですが、これが本当に国会を通るんだろうかということが専らの関心でございました。