明石康の発言 (国際問題に関する調査会)

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○参考人(明石康君) 実は、私が手がけておる問題の一つに、来る十二月に京都の立命館大学で北東アジアにおける信頼醸成と安全保障に関する国際会議が一つあります。これは専門家レベルで非公開の会議をやるわけでありますけれども、世界各国、アジア諸国はもとよりのこと、ロシア、ヨーロッパ、アメリカその他から、信頼醸成に関する世界の専門家——特にヨーロッパでこのプロセスというのは二十年以上かけて成功したわけでありますね。ヨーロッパからアジアが何を学び得るのかというようなことにも力点を置きながら、特に私は、冷たい戦争というのは幸いにして地球的なレベルでは終わっておりますけれども、残っておるのがこの北東アジアであるわけで、これをやっぱり何とかしなくてはいけないということで、いろいろ究明し、専門家の意見を拝聴しておるわけであります。
 アジア地域の地域機構をつくると申しましても、やはりアジアは非常に広いし、また多様であります。一つのやり方は、ASEANのような東南アジアの機構、それからSAARCという南アジアのインド、パキスタンの入っておる機構、それから湾岸地域における湾岸協力機構、こういったようなものを積み上げる形で全アジアの地域的な政治機構ができるとも思われますし、既に存在するASEAN地域フォーラムないしはAPEC、そういったようなものを活用しながらやっていくという道もあると思います。一つ警戒すべきなのは、非常に見た感じがすばらしい、そういうメカニズムづくりに集中するのではなくて、むしろ実体をつくること、交流の積み重ねの上にそういう機構をつくるということが大事だと思います。
 特に問題なのは、東南アジアよりも、御承知のとおり北東アジアでございます。特に北朝鮮をめぐる問題、北朝鮮の孤立というものをどういう形で解決していくのか。私は金大中大統領のもとでの南風政策というのは基本的には正しいと思いますけれども、これまた北によって誤解されている節がございます。
 そういったようなことで、世界各地で行われている地域的な協力のやり方に学びつつも、それに盲従せずに、アジアにおける特有の問題もきちんと把握しながらやっていく必要があると思います。亀井先生の言われたとおり、私は、一方ではやはり日米の関係をきちんと整える、もう一つは隣国アジアとの関係をもっともっと強化するという二面において日本外交がより飛躍的に強化されなければ、二十一世紀における我が国の安全というものは保障されないんじゃないかと考えております。

発言情報

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発言者: 明石康

speaker_id: 32147

日付: 1998-09-25

院: 参議院

会議名: 国際問題に関する調査会