宮下創平の発言 (国民福祉委員会)
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○国務大臣(宮下創平君) 今、委員の御指摘のように、社会保障と経済成長率との関係は極めて密接な関係がございます。現在のような不況の状況で、今マイナス成長ということがございましたが、当分の間なかなか景気が回復できないだろうという状況のもとでは、国民に保険料負担、その他医療費の負担等をお願いしにくいという面がありますし、またそれらが消費支出を減退させる、つまり可処分所得を減らしていくという側面があることも事実でございます。そういう経済状況の変化を私どもも重く受けとめまして、小渕内閣としては経済再生内閣ということでその一点に課題を集中して取り組んでいるというのが実情でございます。
一方、社会保障の分野は、今おっしゃったように、年金問題の改定を本年中に結論を出さなければなりませんし、医療改革につきましても平成十二年に実施できるようにさらに抜本改革をやるということも必要でございますし、御承知のように介護保険も平成十二年の四月から実施に移されることが既に決定を見ております。その他いろいろ、身障者その他の恵まれない方々の福祉の問題等たくさんございます。
その中で、私は、景気との関係で申しますと、社会保障、例えば年金に対する不安感があるから減税をやってもなかなか消費に回らないという意見もございます。それは一つの理由であることは否定できないところでありますが、一方これから二十一世紀に向けて一番の最大の特色は、言うまでもなく少子・高齢化が極めてスピーディーに進行していくという実態でございます。したがって、私どもは、これから年金の問題、医療の問題、介護の問題を考えるには、この前提の上に立って、年金も将来維持できるような制度のシステムを維持していくということが今の若い方々に対する安心、安定感を与える大きなねらいであろうと思うんです。そういう点でひとつお取り組みさせていただきます。
したがって、消費支出の可処分所得を減らすというだけでもって判断すべき問題じゃございませんで、もちろん中長期的な制度の安定を図っていくということが極めて重要でございます。また、高齢化社会を迎えますと医療費等もかさみますから、当然この医療制度、国民皆保険の制度が維持されていくということが極めて重要だと考えておりますし、介護保険も福祉の分野に初めて社会保険方式を取り入れることにいたしたわけですが、これが円滑に実施されて在宅介護を中心にした福祉政策がより一層充実されていく、こういったことが国民の皆さんに二十一世紀に夢を与える一つの大きな要因であろうかと思うんです。
そういう意味で、私もこの重責を仰せつかりましたが、二十一世紀に向けて国民が単なる悲観論だけでなしに、生き生きと高齢化社会を生き抜いていくんだというような感じの持てるシステムづくりに精いっぱい努力をさせていただきたい、このように存じております。