堺屋太一の発言 (財政構造改革に関する特別委員会)

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○堺屋国務大臣 お説のように、まことに、平成に入ってから経済は激動をしております。そして、その大きな原因が、土地の暴落それから株式の暴落、そういった財産価格、資産価格の暴落にあることはお説のとおりだろうと思います。
 その資産価格の暴落を呼んだそれまでの原因、資産価格がどうしてこう急上昇したかということを考えますと、やはり日本の規格大量生産社会というのが成熟いたしまして投資対象が少ない、そういったときに、円高もございまして、貯蓄がどんどんふえた。外資も流入してきたこともございます。そういったことがどっと加わって株式と土地に投資されて、採算に合わないような価格まで上がったわけであります。これを政府は総量規制で急速に抑えたわけでございますが、その過程で大暴落が起こって、実はもうそこで大きな不良資産が発生していたわけです。
 これに対して政府は、お説のように、低金利政策と公共事業を中心とした景気対策でかなりの手当てをいたしました。ところが、一方で信用収縮が物すごい勢いで進んでいたものですから、それはあたかも穴のあいたバケツに水を注いでいるようになりまして、六十七兆円の対策もそれほどの効果を上げなかった。
 ただ、お説のように、平成七年度から八年度にかけて二・八%、三・二%という経済成長をいたしました。これはやはり、そういう公共事業を中心とした財政の下支え効果というのが発揮されたのだろうと思うのです。ただ、全体が大きな下り坂の中で起こったものですから、非常に短期に終わった。これを政府だけではなしに民間のエコノミストもジャーナリストもかなり本格的な立ち直りに続くだろうと誤解した点がございまして、やや早急な引き締め政策に入った。これが現在に響いているところだと思います。
 そういう意味で、六十七兆円の対策というのは日本の経済が非常な勢いで冷え込むのを下支えしたという意味がありましたし、また、平成七年、八年にはこれを引き上げる効果も発揮した。それなりに評価できるのではないかと思いますが、全体としての構造的な問題に取り組まなかったのはやはり失敗だったんじゃないか、そういうふうに思っております。

発言情報

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発言者: 堺屋太一

speaker_id: 30364

日付: 1998-12-02

院: 衆議院

会議名: 財政構造改革に関する特別委員会