小渕恵三の発言 (本会議)

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○国務大臣(小渕恵三君) 渡辺秀央議員にお答え申し上げます。
 冒頭、自由党との合意について、私が折に触れ読み、そのたびに感銘も受けておりますマックス・ウェーバーの言葉を引用され、私の決断を評価された上で、今後の合意の実行について御指摘がございました。
 結論から申し上げれば、小沢党首提案の政策につきましては、党首間で基本的な方向で一致をいたしております。既に、これに基づきまして両党間で真剣な協議を開始いたしておるところでございます。私は、この両党間の協議を踏まえ、誠実にこれらを実行してまいる決意でございます。
 なお、この合意を決断いたしました背景につきまして若干改めて申し述べさせていただきますと、この経済危機を乗り越えて、国家の発展と国民生活の安定を図り、明るい未来を切り開いていくことがこの内閣の最大の使命であり、また、政治に課せられた最大の責任であると常々認識をいたしております。
 こうした政治に課せられた責任を全ういたしてまいりますために、経済再生を初めとする必要な施策を適時適切に実行していくことが不可欠であります。しかるに、さきの臨時国会の最大の課題でありました金融関連法案の審議の経緯といたしましても、私としては、現下の難局を切り開き、責任ある政治を実行していくためには、より安定的な形での政権運営、できればよりかたい形でともに政権に協力し合う形が望ましいと考え、そのための方策につきまして真摯に模索してまいりました。
 こうした問題意識に立ちまして、自由民主党と自由党との間で真剣な話し合いを重ねた結果、私と小沢党首の間で、現在国家的危機のただ中にあるとの時局認識を共通なものとして、国家と国民のため政権をともにし、責任ある政治を行うことで合意いたしたところであります。
 この合意は、小沢党首提案の政策につきまして、基本的方向で一致したものであり、これを受けまして国家国民の期待と信頼にこたえるよう合意いたしたところであり、この合意を受けまして政治がスピーディーかつ効率的に機能するよう、自由党とともに全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
 規制の大幅な撤廃に真剣に取り組むべきであるとの御指摘でありますが、総論賛成各論反対ではなく行政改革をやるべきだという御主張はまことにそのとおりでありまして、政府としては、本年度を初年度とする規制緩和推進三か年計画を着実に実施に移しておるところでございます。また、今月半ば、規制緩和委員会が新たな規制緩和の取り組み課題を見解として取りまとめる予定でありますので、これを受けまして三か年計画を年度内を目途に改定し、一層充実強化していく考えであります。
 次に、議員定数削減につきまして、御主張を交えてお尋ねがございました。
 渡辺議員から具体的な削減率を挙げられました。ただ、この点につきましては、小沢党首との党首間で既に基本的な方向で合意いたしておりまして、したがいまして、これに基づきまして両党間で協議を既に開始をいたしておるところでございまして、この協議を踏まえて真剣に対処いたしてまいりたいと考えております。
 なお、この問題はいわば選挙の土俵づくりと言うべき事柄でありますので、各党各会派におきましても十分御議論を深めていただきたいと思っております。
 自由党は、かねてから経済再建なくして財政健全化なしと御主張されておることは承知をいたしております。したがいまして、経済再建のための景気対策について、私は、政権発足以来思い切った施策を果断に決定し、実行に移してまいったところであります。
 さらに、今般、平成十一年度におきまして、はっきりこれをプラス成長と自信を持って言える需要を創造すること、失業者をふやさない雇用と起業を推進すること、また国際協調を推進することの三点の目標を掲げまして、百万人規模の雇用の創出・安定を目指し、総事業規模にして十七兆円を超え、恒久的な減税まで含めれば二十兆円を大きく上回る規模の緊急経済対策を取りまとめたところであり、一日も早くこれが実行のできますように御支援、御協力をいただきたいと思います。
 経済構造改革についてお尋ねになりましたが、産業の高コスト構造の是正や新規産業の創出を図る経済構造改革は、質の高い雇用機会を広げ、豊かな国民生活の実現を目指し、将来の発展基盤を固めるために取り組まなければならない重要な課題でありますので、平成十二年度までに経済再生を図るとともに、構造改革への取り組みも引き続き進めてまいりたいと思います。
 次に、安全保障問題につきまして、ガイドライン関連法案についてお尋ねがありました。
 周辺事態安全確保法案、自衛隊法改正法案及び日米物品役務相互提供協定改正協定につきましては、本年四月末に閣議決定をし、国会に提出いたしておるところでございます。政府といたしましては、我が国の平和と安全にとって重要なこれらの法案や協定が早期に国会で御審議され、成立または承認されることを期待いたしております。
 国際平和協力法の見直しでございますが、本法につきましては、附則三条に規定する見直しの作業を行い、去る六月、一部改正を行ったところでございます。
 政府といたしましては、国連を中心とする国際平和のための努力に積極的に寄与するために、これからも憲法の理念に基づき、本法のあり方について検討することはあり得るものと考えております。
 次に、沖縄の問題についてでありますが、沖縄の米軍の施設・区域に関する問題については、政府としては、先般の知事選の結果を踏まえながら、米軍施設・区域の整理、統合、縮小に向け、同県の協力と理解のもと、SACO最終報告を踏まえ、今後とも強力に取り組んでまいりたいと思っております。
 次に、危機管理体制の整備についてでありますが、政府といたしましては、御指摘のような事態が発生した場合等におきましては、迅速な安全保障会議の開催を含め、適時適切な対応措置をとることといたしております。また、内閣情報集約センターの整備、内閣危機管理監の設置を初め、危機管理に関する内閣機能の強化に努めておるところであり、今後とも危機管理の重要性にかんがみ、必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
 有事法制につきましてでありますが、有事法制は重要な問題であり、この研究は当然必要なことと認識をいたしております。政府としても、これまでも所要の研究を行ってきたところでありますが、現実に法制化を図ることは高度の政治判断にかかる問題でもありますが、政府としては、国会における御審議、国民の世論の動向等を踏まえて、適切に対処してまいりたいと考えております。
 次に、北朝鮮政策についてお尋ねがありましたが、我が国は、秘密核施設疑惑につきまして、まずは現在進行中の米朝協議を通じ、北朝鮮が核開発について不透明性を払拭することが重要と考えております。また、現在の日朝関係は、御指摘の諸懸案の前進を図る上で極めて困難な状況でありますが、政府としては、あらゆる機会をとらえ、引き続き北朝鮮の真剣な対応を求めていく考えであります。
 朝鮮半島の緊張緩和の問題でございますが、このことは申すまでもなく、極めて重要な問題であります。我が国は、引き続き米朝協議や四者会合等そのための米国及び韓国の努力を支持するとともに、これら両国とも緊密に連携していく考えであります。また、将来的には、我が国やロシアが加わった北東アジアの安全保障及び信頼醸成に関する話し合いの場を設定していくことが検討課題であり、そのような場を通じまして、北東アジア地域全体の信頼醸成を図っていくことが重要であるという点につきましては、渡辺議員御指摘のとおりであり、十二月一日の本院における質疑におきましても、私からそのような趣旨を答弁いたしたところでございます。
 最後に、政治改革に関してお尋ねがありました。
 渡辺議員から、私の所信表明演説に言及された上で、政治倫理の確立、政治改革関連法案の早期成立の必要性について御指摘がありました。また、国会審議における政府委員制度の改革についてのお尋ねもありました。
 私は、かねてよりいわゆる官僚型行政から政治主導型行政への変革を主張いたしてきておるところであり、渡辺議員の御主張は私の考えと重なるものであり、大いに意を強くするものであります。
 最後になりましたが、自由党と相連携して、国家国民のため、この国家的危機にともに対処していくべく、私は全力を挙げる覚悟であることを申し上げて、答弁といたします。(拍手)
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発言情報

speech_id: 114415254X00319981202_020

発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 1998-12-02

院: 参議院

会議名: 本会議