小渕恵三の発言 (本会議)
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○国務大臣(小渕恵三君) 岩本荘太議員にお答え申し上げます。
まず最初に、財政改革法凍結につきまして町の声を御紹介ございまして、お尋ねがありました。
財政改革、財政再建というものはこれこそ政治の最大の課題であり、さればこそ過ぐる国会を通じましてこうした法律を制定させていただいてきたところであります。が、しかし、一方で現下の経済の状況を見まするときに、この状況を一日も早く脱却して日本経済をプラス成長に持っていかなければ、日本のみならず世界経済にも大きな責任を果たし得ない、こういう立場で現在おるわけでありまして、財政改革、財政再建と景気回復を両立させていかなければなりませんが、現下は景気回復に全力を挙げる、こういう立場であるわけでございます。
したがって、財政再建、財政改革を忘れたわけでなく、今回も法律としてはこれを凍結させていただき、いずれ将来におきましては、国、地方の持つ大きな財政赤字につきましてもこれを解消する努力をしていかなければならない、そのためには日本経済を活性化して、国民の皆さんにもその負担に耐え得るような経済状況をつくり上げてまいらなきゃならぬ、こう考えておりますので、ぜひこの点御理解をいただきたいと思う次第でございます。
国家財政の現状については、申すまでもありませんけれども、大変厳しい公債発行額になっておりまして、公債依存度も三八・六%に達することでございまして、この結果、十年度末の国及び地方の長期債務残高は約五百六十兆円に達すると見込まれておることは御存じのとおりであります。
現下の厳しい経済状況にかんがみまして、景気回復に全力を尽くし、財政構造改革法を当分の間凍結することといたしておりますが、少子・高齢化が進む我が国において、将来の社会、世代のことを考えれば、財政構造改革の実現は引き続き重要な課題であることは変わりなく、経済を回復軌道に乗せた段階におきまして、もう一度、二十一世紀初頭における財政、税制の課題につきまして十分検討いたしていかなければならないと考えております。
次に、我が国の財政事情を特に若い人たちに説明すべきであるという御指摘があり、もっともだと存じております。
財政状況につきましては、従来から種々の資料を整え、若い人も含め広く国民の皆様に対して御理解を得られるよう努めております。また、各大学において財政学の講義のほか、全学共通の教養教育などにおきまして、我が国の財政についての教育が行われているところでありますが、今後とも一層理解を深めていただけるよう努力してまいりたいと考えております。
地方分権の進め方についてのお尋ねでありましたが、国と地方の役割分担を踏まえ、国庫補助負担金の整理合理化や事務権限の移譲なども進め、それに応じた地方税財源の充実確保を図ってまいるとともに、地域を担っていく人材の育成確保に積極的に取り組んでまいります。
このため、五月に決定した地方分権推進計画の内容を踏まえた関連法案を次の通常国会に提出するなど、同計画を着実かつ速やかに実施いたしてまいります。
地方分権の受け皿整備についてお尋ねがありました。
政府としては、地方公共団体に対し数値目標を掲げ、住民にこれを公表し、住民の参画のもとで地方行革を推進するなど、情報公開等を通じた行政への住民の参画を進めるよう要請いたしておるところであります。今後とも、地方分権の担い手である地方公共団体の体制整備に積極的に取り組んでまいります。
次に、農業問題につきまして、特に中山間地域対策につきましてもお話がありました。
中山間地域は、国土、自然環境の保全、多様な食糧の生産等に重要な役割を果たしております。その活性化のためには、基幹産業である農林業の振興と生活環境基盤の整備、教育環境の改善や福祉施設の整備等が重要であり、関係省庁一体となりましてこれらの施策の充実と効率的な推進に努めてまいりたいと思います。
次に、二院制の現状のあり方についてのお尋ねがございました。
二院制の一翼を担う参議院が昨年五十周年という大きな節目を迎えておりまして、この間、斎藤議長を初め各党各会派の方々のたゆまざる努力により組織、運営等各般の改革に取り組まれ、着実な成果を上げておることに改めて敬意を表したいと思います。
岩本議員が所属されておられる参議院の会の活動、取り組みについて御紹介もありましたが、特に議員が強く訴えられた、良識の府としての参議院をどう確立するかとの観点から、真摯な取り組みをなされておられることにつきましては感銘を受けたところでございます。
国民からの小渕内閣の評価についてのお尋ねもございました。
私は、政権発足以来、内政、外交に私なりに全身全霊を打ち込んで取り組んでまいったと思っております。なかんずく、経済再生がこの内閣の最大の使命であることを肝に銘じまして、思い切った政策を果断に決定し、実行に移しつつあるところであります。
また、私は、この難局に当たりまして、国民の英知を結集することが大前提と考えており、このため、経済戦略会議での取り組みや、中小企業、社会福祉などさまざまな現場を訪ね、関係の方々との対話を重ねてきたところでございます。このことにつきまして、岩本議員から御理解をいただきましたことは大いに意を強くするところでありますが、また、御指摘のように、厳しい叱正の声もございますことは承知をいたしております。できる限り現場の声を謙虚に受けとめ、政策にこれを十分反映できる努力は続けていかなければならないと考えております。さらに最善を尽くすことをお約束いたしたいと思います。
以上、答弁をさせていただきましたが、残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をお願いいたします。(拍手)
〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕