宮澤喜一の発言 (行政改革に関する特別委員会)

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○宮澤国務大臣 非常な不況の中で、また、こういう行政改革を御議論される立場から、決して財政の現状というものを忘れてはならないという御指摘は、大蔵大臣としても大変有意義な御指摘だと思って承っております。
 先ほど、平成十一年度の税収、国税収入、見積もりで四十七兆円と言われました。そのとおりでございますが、平成二年には税収が六十兆あったわけでございます。したがいまして、十年逆戻りをしておる。それは、減税はあるとは申しましても、経済が正常に成長しておりましたら、こういうことはあり得ないことであったと思います。
 そこで、こういう財政状況というのは当然いつまでも続けていくわけにはいかないと申しますのは、今年度の国の予算の国債依存率が三七・九%という、実は当初でそういう驚くべき依存率でございますので、そういうことをいろいろ考えますと、この経済が正常な成長軌道に乗りましたときには、必ずこの財政改革、それは財政だけではなくて、恐らく税制、あるいは中央と地方の関係等も含むものになると思いますが、をいたしまして、二十一世紀に向かって出発の基礎を築かなければならないのだと思います。
 そのためには、何と申しましても今のような税収の現状、一番の原因は四半期ごとの成長率がマイナスを続けて既に五期でございますので、これを改めなければ、名目成長率がゼロあるいはそれ以下であっては、弾性値を掛けまして税収がプラスになる理由はないわけでございます。ですから、それをまず実現しなければならないと思います。そして、我が国の成長率がまず正常に戻ったというところで、できるだけ早くこれに着手いたさなければなりません。
 と同時に、細田委員がおっしゃいましたように、確かに、減税をして、それは有用なことである、意味のあることですが、法人税はともかくといたしまして、個人の所得税の課税最低限というのは三百八十何万円になっておりますが、せんだってうち、定額減税をいたしましたときの課税最低限は四百九十一万円という、各国とは比較にならない隔絶した高い数字になりまして、その結果、七百万人以上の納税者を失いました。
 今度の税制でその人たちに帰ってきてもらうという問題が当然あるわけですけれども、税制の基本的な改革をいたしますときには、この問題であるとか、あるいは直間比率の問題であるとか、いろいろ考えなければならない問題がありまして、それは必ずやっていかなければ、我が国が二十一世紀に国家として安定した存立ができないという種類の問題だというふうに心得ております。

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1999-05-26

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会