古賀一成の発言 (行政改革に関する特別委員会)

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○古賀(一)委員 一言でという質問を投げかけましたけれども、大変長い御説明をいただきまして、その中でキーワードと思われるのは、上下から対等へという言葉が一言、キャッチフレーズらしい言葉で返ってきたわけであります。これについては、私は、もちろん気持ちはわかりますけれども、ではこの分権一括法が上下関係から対等になっているかということは後ほどいろいろ申し上げますし、実は今これが一つの分権推進法から派生した第一番目の成果だ、次もある、その次もあるということでございますので、きょう、私は、地方分権について問題になっている極めて大きい問題を幾つか申し上げますので、ぜひ今後の立法に、しかも速やかな立法に配慮をお願いしたいと思います。
 さて、今、上下から対等へという話になりましたけれども、私は、今後出てくる法律に関しては大変期待をいたします。しかしながら、今、トップバッターとして出てきましたこの分厚い法律についてもやはり指摘をせざるを得ません。これは、先ほど言いましたけれども、機関委任事務のいわゆる整理法でございまして、もう一つ言葉をかえて言うならば、私は、霞が関のいわば寄せ木細工のような感じがしてなりません。各省庁の手数料関係あるいは機関委任事務関係、もろもろそれに関連する事務の関係がずらずらと並べられまして、これだけの厚さになったわけでありますけれども、これは国民から見たらほとんどわからないと思うんですね。機関委任事務という言葉の概念すらわからない、あるいは名前すら聞いたことがない、そんな人がほとんどなんです。分権分権と法律には書いてあるけれども、機関委任事務が整理された、何のことであるか、私はこういう感じだと思うんですね。
 私は、やはり、今政治が求められてきたのは、地方分権は政治がやってくれる、今、国会でやってくれていると、それはやはり国民にわかる、難しい概念はあったって、一言で言えばこうだ、例えば「財源まで踏み込む真の分権」を目指した法律だとか、あるいは「自主と創意の実態分権」を目指す法律であるとか、少なくともそういうキャッチフレーズが本当は必要なんでありますけれども、実はそれまで言える中身になっていない。余り細工が細かいものですから、東照宮の左甚五郎、あれがつくっているときに、何だおまえ下手くそじゃないか、こんな粗っぽい彫刻をしてと言ったけれども、張ってみると、遠くから見た一般の庶民には、あれは猿だ、あれは魚だとわかる、そういう骨太のデザイン、骨太のシナリオというのは私はないと思うんです。
 小さな寄せ木細工をこれだけ集めて、タイトルには分権推進と書いてあるわけでありますけれども、その名前に値しない法律でありますから、私は、これは法律の名前を変えたらどうかと思うんですね。機関委任事務の概念のし直しに伴う関係法律の整理法及び手数料の整理に関する法律というふうに、ちゃんと名前を変えたらいいと思うんです。分権推進法という名前とこの法律の中身については、大いにそごがある。だから、財源の話あるいは補助金行政の話、いろいろな、後ほど申し上げます計画行政の話、こういうものが全部まとまったときに分権推進集大成法というのを私はつくられればいいと思うんであります。私は、この点、名前とこの法律の実態には大きな差があるということをはっきり申し上げておきたいと思います。
 さて、次の質問に移りたいと思います。
 今度は、地方分権の財源の問題に移らせていただきたいと思います。
 今、地方自治体があるいは地方自治が直面する最大の問題は、財源そのものだと思うんですね、地方財政そのものだと私は思います。これについて、さきにもう質問があったようでありますけれども、全然触れられていない。これは、先ほどの野田大臣のお話によれば、今後出てくる代物である、こういうことだと思うんですが、それにしても、私は、一番地方自治のベースとなる、そして、今地方自治が抱える最大の問題のこの地方財政に関して何ら手当てがないということは、これまた大変なミスマッチの法律ではないかという気がいたします。
 この点について、私は、いわばエンジン抜きの自動車のような感じがしてなりません。今求められているのは、日本経済がおかしい、日本の成熟化社会で高齢化という坂もある、だから地方と国をいわば前輪駆動、後輪駆動に置いて、両方の車輪でこの困難な坂を上っていこう、私は、そういうイメージの今置かれた立場だと思うのですね。だから、私は、日本の新しいパラダイムとして地方分権をやる、それが日本の社会を、あるいは今の立ち至っておる経済を何か一歩でもよくしていく、その仕組みじゃないかと、みんな地方の自治体の方は思っていると思うのですね。
 ところが、この出てきた自動車というものは、地方を四輪駆動の後輪、前輪にするという話は全くございませんで、車体の色というかそういうものを変えました、後部座席をちょっと広くしましたといった程度の設計ではないか、私はかように思うのです。
 私は、そこでまず、地方財政の破綻に対する御認識を、そして今後どうされようとしているのか、自治大臣にこの点、御認識をお伺いいたしたいと思います。

発言情報

speech_id: 114504278X01019990602_008

発言者: 古賀一成

speaker_id: 24335

日付: 1999-06-02

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会