与謝野馨の発言 (商工委員会)

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○与謝野国務大臣 知る権利というのは、我々、通常使っている言葉であることは間違いございません。情報公開法の議論のときも先生よくそれをフォローされていたと思いますので、知る権利に関しましては、現に知る権利という言葉が広く一般に使われている、そういうことは実はございます。それは私は否定しませんし、知る権利という言葉があることはよく知っておりますし、そういう内容も漠然とわからないではないわけでございます。
 ただ、残念なことには、法案をつくりますときには言葉の法律的な概念というものがしっかりしていなければなりませんし、そういう意味では、知る権利というものを法律学的にうまく定義できないという問題が実はございます。
 それは、憲法に実は書いてないということが一つその前提、考え方が難しくなることの原因でございます。憲法に知る権利というような概念が使われているとすれば、それは直ちに引用できるわけですが、知る権利を憲法の問題から論じるときに、知る権利というのを憲法の第何条のどこから引き出していくのかということがなかなか法律学的に難しいという問題があります。
 しかし、憲法に書いてないからといって言葉の定義ができないわけではないのですが、仮に裁判所の判例で知る権利というものの内容が判例的に与えられていたとしたら、恐らくそれは大変使いやすい用語だったと私は思います。ところが残念ながら、最高裁の判例のどこを探しても、実は知る権利という言葉の定義を使った判例を探すことは難しいということでございます。
 しかし、知る権利という言葉をそういうことで法律学的に使うことは難しくても、例えば情報公開法の中での、何人も情報開示を請求できるということを書いてありますことは、まさに先生が指摘されているように、我々一般の会話の中で使っている言葉の内容に命を与えているという話でございまして、知る権利という言葉を使わなかったことによって制度としての欠陥が出てきているということでは多分ないのだろう。
 今回も、情報公開法もございますし、今回のこの法律の中にも情報公開に関することはきちんと規定されているわけでございますから、知る権利という言葉は私どもは使いませんが、国民が十分知り得る立場にこの二つの法律によってなっているということは先生にもお認めをいただきたい、そのように思っております。

発言情報

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発言者: 与謝野馨

speaker_id: 23890

日付: 1999-05-19

院: 衆議院

会議名: 商工委員会