佐々淳行の発言 (日米防衛協力のための指針に関する特別委員会公聴会)

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○佐々公述人 お答え申し上げます。
 きのう二つ追加されたことによって、国内有事法制の必要性ということを当委員会がお考えになったのかな、私はそういう印象を受けておりまして、公述人は質問をしてはいけないと書いてございますけれども、お答えの形で申し上げますと、やはり周辺事態というのが内側に広がってきたという感じがいたします。
 これを既存の法体系でやるとなると、内乱予備とか内乱罪あるいは外患誘致、これのことなのかな。それから、自衛隊法三条の任務で、これを読みますと、我が国の独立と平和を守り、直接間接の侵略に対処し、そして必要に応じ、公共の秩序の維持に当たると書いてあるんですね。その第二項でもって、陸は陸上で、海は海上で、空は空でと、当たり前のことが書いてあるんですけれども、これは読みかえますると、陸は治安出動、海は海上警備行動、空は八十四条の領空侵犯、こういうふうに読めます。
 そういたしますと、やはり周辺事態というのは内側に及んでくる可能性あり、事態想定の第一ですね、我が国に及びそうである、及ぶ、だから防衛出動待機命令、七十七条を下令することもあるのかなと理解されますけれども、もしも攻撃があった場合には五条事態になっちゃうんですね、六条でなくて。周辺事態でなくて、我が国に対する直接の攻撃。例えば、テポドンを撃ってきたらどうするんだという御質問があるわけですけれども、これは当然五条でもって、直ちに七十六条による自衛隊の防衛出動で、八十八条の武力の行使です。武力の行使は武器の使用と全然違います。これは個人の責任じゃなくて、国家主権の行為でございまして、隊員は、敵兵を殺傷しても、刑法適用になりませんから死刑になりません。これは国家の主権行為であって、指揮官の命令でやらなきゃいけなくて、かつ国が責任を負う問題でございます。
 したがって、昨日拡大をされた六つの想定、あの二つは、どうも国内における五条事態の準備、間接侵略と解されるような、破壊工作員、あるいは、この前潜水艦で韓国にやったような武装ゲリラが潜入してきたとき、自衛隊は知らぬ顔していていいのか、こういうことになるわけでありまして、これはやはり、五条事態及び五条事態を補完するところの国内の有事法制というのを、この次の段階、御検討いただかなきゃいかぬのかな。周辺事態を外へ広げていくというんじゃなくて、むしろ内側へ来ているというのが現状なのではないでしょうか。

発言情報

speech_id: 114504964X00119990421_014

発言者: 佐々淳行

speaker_id: 3633

日付: 1999-04-21

院: 衆議院

会議名: 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会公聴会