佐々淳行の発言 (日米防衛協力のための指針に関する特別委員会公聴会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○佐々公述人 お答えいたします。
どうも四十一条のことがしきりに議論されているのでございますが、実は四十二条のこともお考えいただかなければいかぬだろうと思います。
四十二条というのは、国連の侵略国に対する陸海空の武力による制裁と書いてございまして、これに対しては、加盟国は、個別協議でございますけれども、要員を差し出せと書いてございます。
四十二条の要請があったとき、それじゃどうするのか。これは憲法九条とぶつかるからだめだということで、事実上国連脱退に等しいことになるのかどうか。
こういう場合は、日米安保条約に依拠せざるを得ない。これは国連憲章にもそう書いてあるわけで、国連軍が行くまでの間、日米安保条約でも何でも、多国籍、NATOでもよろしい、防衛条約の場合はそれを守って武力の行使をしていい、だけれども国連軍が来たらやめろと書いてございます。
ですから、国連に対しての正式の四十一条、二条の要請があった場合、本来は私は憲法九条の自衛権の問題ではないんではないか、憲法九十八条二項の国際条約遵守義務及び確立された国際法規の遵守義務、これを誠実に行うものとすると書いてあるわけですから。憲法と条約のどちらが優先順位かというと、日本はもう明らかに、法制局その他、憲法優位主義です。対等である、同等であるという意見もございますし、国際条約の方が上だという学説もございます。これを日本の政治がどれを判断するかということ、政策判断の問題になろうかと思います。
いずれにせよ、この法律に関しての御質問でございますれば、国連決議が前提であるということを自民党も合意なさったとすれば、国連決議が否決をされた場合には日本はこの参加はできない、こう解する。その場合、日米関係が決定的に悪くなりますので、その意味で、さっき守れませんときついことを申し上げましたけれども、すぐ守れなくなっちゃうんじゃなくて、日米安保条約解消論がアメリカから出てくるであろう、こういう意味で非常に日米安保体制というのは危殆に瀕するであろうと思います。