玉沢徳一郎の発言 (本会議)

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○玉沢徳一郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま趣旨説明のありましたガイドライン関連法案について質問いたします。
 私は、現在、党において安全保障調査会長の任にあるものでありますが、日米安保体制の新時代を示すこの法案が、本日、国会において本格的に審議されるに当たり、まさに感無量の心境であります。
 顧みますと、日米安保条約改定が議題となりました一九六〇年当時、私は一人の学生でありました。条約改定をめぐって、国論が割れ、激しく反対運動が展開され、国会は連日デモの渦に取り囲まれたのであります。
 当時は、安保改定によって日本が戦争に巻き込まれる、非武装中立の道をとってこそ日本の平和が確立されるという主張が多くをなしておりました。これに対し、私は、東西両陣営の対立の中で、みずからの国を守る手だてを講ずることなしに、日本の平和を守ることができるのか、自由と民主主義を標榜する国々が、協力し合って地域の安全保障の体制を確立することが、より現実的に日本の平和と安全を守ることになるという考え方に立ちまして、多くの学生諸君に呼びかけ、日米安保改定賛成の運動を行ったのであります。
 この運動の中で、志をともにし、頑張り抜いた一人の学生がおりました。若き日の小渕総理、あなたであります。(拍手)
 あれからもうすぐ四十年になろうとしております。厳しい東西冷戦も終結を遂げ、我が国は、幸いにして今日まで、一度たりとも戦争に巻き込まれることなく、平和と繁栄を確保してまいりました。
 総理、私たちの若きあのときの信念と行動は、決して間違っていなかったと考えております。日米安保条約が果たしてきた今日までの役割についての総理の率直な評価を、まずお伺いいたしたいと存じます。
 さて、冷戦終結後の国際情勢は大きく変化いたしました。世界的な規模の武力衝突が起こる可能性は少なくなりましたが、宗教上や民族上の問題等に起因する地域紛争が多発いたしております。これからは、これらの地域紛争の発生を抑え、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散を防ぐことによりまして、世界の平和を確立していくことが要請をされております。
 以下、私は、関連法案に対し、五点について考え方を述べさせていただきまして、関係閣僚より御所見を承りたいと存じます。
 まず第一点は、周辺事態が生起する地域の範囲について、特定の国や地域の名前を挙げて明確に説明すべきであるとの声がありますが、特定の国や地域の名前を挙げて仮定の事態について論じようとすることは、かえって周辺国に要らぬ誤解と不信を招きかねないこととなると存じますが、この点について、外務大臣の御見解をお伺いいたしたいと存じます。
 第二点は、周辺事態に対し、我が国は米軍に後方地域支援を実施することとされております。冷戦終結後に発生する紛争は、地域紛争に限られてくるのが現状であり、これらは限定された戦域において行われるという実情を見ますと、我が国周辺の地域がすべて戦闘地域となることは考えられません。総理大臣及び防衛庁長官が後方地域を合理的に判断し、そこで米軍に対して支援を行うことは当然可能であると考えますが、防衛庁長官の御見解をお伺いいたします。
 第三点は、船舶検査活動に関しまして、世界の平和と安定を乱す国家に対して実効性ある措置をとることは、国際社会の責任ある一員としては当然の責務であります。ただし、こうした措置は、我が国一国のみが実施した場合、かえって対象国との紛争を招きかねません。よって、国際社会と協調して行う必要があり、そのためにも国連安保理決議を趣旨とすることが不可欠と考えますが、外務大臣並びに防衛庁長官の御見解をお伺いいたしたいと存じます。
 第四点は、本法案に関連する新ガイドラインにおいては、我が国に対する武力攻撃に際しての対処行動についても記述しております。特に、弾道ミサイル等への効果的な日米間の防衛態勢を構築し、国民の不安解消に努めることは、緊急の課題であると考えます。そこで、弾道ミサイルによる攻撃に対して、その抑止という観点から現在どのような検討がなされているのか、防衛庁長官にお伺いいたします。
 朝鮮半島では、現在も、南北合わせて百五十万人を超える兵力が対峙し、引き続き緊張が続く中で、核開発疑惑に加え、テポドンの発射や潜水艦侵入事件などが発生するなど、今後の情勢が懸念されます。現在、事態打開のため、米朝間で真剣な協議が続けられておりますが、私は、抑止と対話の両立こそが、問題解決をなし得る最良の道であると信じて疑いません。我が国としては、抑止体制の整備とともに、いかなるときも対話の窓口を開き、平和的解決を図るという基本姿勢を堅持すべきであると考えます。
 ガイドラインにおきましても、日米両国政府は周辺事態が発生することのないよう外交上のあらゆる努力を払うことを明記しておりますが、最後に、総理から、外交努力にかける決意のほどをお聞かせ願いたいと存じます。
 激動と苦難の二十世紀を乗り越えて、二十一世紀が人類にとって平和と幸せの時代として迎えられますよう、本日を機に、これから国会を挙げ、真摯で精力的な審議がなされますようここに熱望いたしまして、私の代表質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕

発言情報

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発言者: 玉沢徳一郎

speaker_id: 24120

日付: 1999-03-12

院: 衆議院

会議名: 本会議