本会議

1999-03-12 衆議院 全48発言

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会議録情報#0
平成十一年三月十二日(金曜日)
    —————————————
 議事日程 第八号
  平成十一年三月十二日
    正午開議
 第一 国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 通信・放送機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 日程第一 国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 通信・放送機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 ものづくり基盤技術振興基本法案(参議院提出)
 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する協定の締結について承認を求めるの件(第百四十二回国会、内閣提出)、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案(第百四十二回国会、内閣提出)及び自衛隊法の一部を改正する法律案(第百四十二回国会、内閣提出)の趣旨説明及び質疑

    午後零時二分開議
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伊藤宗一郎#1
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
     ————◇—————
 日程第一 国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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伊藤宗一郎#2
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。文教委員長小川元君。
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 国立学校設置法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
    〔小川元君登壇〕
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小川元#3
○小川元君 ただいま議題となりました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、国立大学における教育研究体制の整備を図るため、第一に、新潟大学及び鳥取大学に併設されている三年制の医療技術短期大学部を廃止して、それぞれの大学の医学部に統合するとともに、新潟大学医療技術短期大学部は平成十五年度に、鳥取大学医療技術短期大学部は平成十四年度に、それぞれ、在学生の卒業をもって廃止するものであります。
 第二に、昭和四十八年度以後に設置された国立医科大学等に係る平成十一年度の職員の定員を定めるものであります。
 本案は、三月四日本委員会に付託され、翌五日有馬文部大臣から提案理由の説明を聴取し、昨日質疑を行い、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    —————————————
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伊藤宗一郎#4
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#5
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ————◇—————
 日程第二 特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 通信・放送機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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伊藤宗一郎#6
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第二、特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案、日程第三、通信・放送機構法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。逓信委員長中沢健次君。
    —————————————
 特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
 通信・放送機構法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
    〔中沢健次君登壇〕
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中沢健次#7
○中沢健次君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案は、高度情報通信社会の構築に資するため、警察通信の安全を確保するための機能を有する電気通信システム、及び水火災等の災害の状況を把握し、これらの災害による被害を予測するための機能を有する電気通信システムを、特定公共電気通信システムに追加しようとするものであります。
 次に、通信・放送機構法の一部を改正する法律案は、通信・放送機構が行ういわゆる衛星管制業務の経営の自立化を図るため、当該業務の出資資格者から政府を除くこと等とするものであります。
 両法律案は、去る三月九日本委員会に付託され、同月十日野田郵政大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十一日質疑を行い、採決の結果、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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伊藤宗一郎#8
○議長(伊藤宗一郎君) 両案を一括して採決いたします。
 両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#9
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ————◇—————
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岸田文雄#10
○岸田文雄君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 参議院提出、ものづくり基盤技術振興基本法案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
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伊藤宗一郎#11
○議長(伊藤宗一郎君) 岸田文雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#12
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
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 ものづくり基盤技術振興基本法案(参議院提出)
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伊藤宗一郎#13
○議長(伊藤宗一郎君) ものづくり基盤技術振興基本法案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。商工委員長古賀正浩君。
    —————————————
 ものづくり基盤技術振興基本法案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔古賀正浩君登壇〕
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古賀正浩#14
○古賀正浩君 ただいま議題となりましたものづくり基盤技術振興基本法案につきまして、商工委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、国民経済に極めて重要な役割を果たすものづくり基盤技術について、その振興のための施策を総合的かつ計画的に推進しようとするものでありまして、施策の基本理念及び実施すべき基本的施策等について定めるものであります。
 本案は、参議院提出に係るもので、去る三月十日当委員会に付託され、本日参議院経済・産業委員長から提案理由の説明を聴取した後、直ちに採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたしました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告いたします。拍手
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伊藤宗一郎#15
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#16
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ————◇—————
 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する協定の締結について承認を求めるの件(第百四十二回国会、内閣提出)、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案(第百四十二回国会、内閣提出)及び自衛隊法の一部を改正する法律案(第百四十二回国会、内閣提出)の趣旨説明
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伊藤宗一郎#17
○議長(伊藤宗一郎君) この際、第百四十二回国会、内閣提出、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する協定の締結について承認を求めるの件、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案及び自衛隊法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を順次求めます。外務大臣高村正彦君。
    〔国務大臣高村正彦君登壇〕
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高村正彦#18
○国務大臣(高村正彦君) 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する協定につきまして、その趣旨を説明申し上げます。
 政府は、新たな日米防衛協力のための指針の実効性の確保のため、周辺事態、すなわち我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態が生じた際に活動する自衛隊と米軍との間の物品または役務の相互の提供を行い得るようにするため、平成八年に締結した現行協定を改正する協定を締結することにつき、アメリカ合衆国政府との間で交渉を行いました。その結果、平成十年四月二十八日に、東京でこの協定に署名を行った次第であります。
 この協定は、日米共同訓練、国際連合平和維持活動または人道的な国際救援活動に必要な物品または役務の提供について現行協定が定める自衛隊と米軍との間の相互主義の原則に基づく枠組みを、周辺事態に際しても適用し得るようにするものであります。この協定により、自衛隊は、周辺事態において、関連の法律に従って米軍に対し物品または役務を提供し、当該法律によって認められた自衛隊の活動に関し米軍から物品または役務を受領することができることとなります。
 この協定により、周辺事態に際して活動する自衛隊と米軍との間の物品または役務の相互の提供の基本的条件が定められ、我が国の平和及び安全の維持に寄与することとなると考えます。
 右を御勘案の上、この協定の締結について御承認を得られますよう、格別の御配慮を得たい次第でございます。拍手
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伊藤宗一郎#19
○議長(伊藤宗一郎君) 国務大臣野呂田芳成君。
    〔国務大臣野呂田芳成君登壇〕
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野呂田芳成#20
○国務大臣(野呂田芳成君) まず、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
 この法律案は、我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態、すなわち周辺事態に際しまして、当該事態に対応して我が国が実施する措置、その実施の手続その他の必要な事項を定めることを内容としております。
 平成九年九月に日米安全保障協議委員会で了承され、安全保障会議の了承を経て、閣議報告されました新たな日米防衛協力のための指針は、より効果的かつ信頼性のある日米防衛協力のための堅固な基礎を構築することを目的としており、同指針の実効性を確保することは、我が国の平和と安全を確保するための態勢の充実を図る上で重要であります。
 このような観点から、平成九年九月二十九日の閣議決定において、指針の実効性を確保し、もって我が国の平和と安全を確保するための態勢の充実を図るため、法的側面を含め、政府全体として検討の上、必要な措置を適切に講ずることとされ、これを受けて、政府全体として鋭意検討してきたところであります。
 本法律案は、こうした検討の成果を踏まえ、我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して我が国が実施する措置等を定め、もって我が国の平和及び安全の確保に資することを目的として提案するものであります。
 以上が、この法律案の提案理由であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、政府が、周辺事態に際して、適切かつ迅速に対応措置を実施し、我が国の平和及び安全の確保に努めること、対応措置の実施は武力による威嚇または武力の行使に当たるものであってはならないこと、及び関係行政機関の長は相互に協力すること等の対応の基本原則を定めております。
 第二に、周辺事態に際して、一定の後方地域支援、後方地域捜索救助活動及び船舶検査活動を実施することが必要な場合には、閣議の決定により基本計画を定めることとしております。
 第三に、自衛隊による後方地域支援としての物品及び役務の提供、後方地域捜索救助活動及び船舶検査活動の実施等を定めております。
 第四に、関係行政機関の長は、法令及び基本計画に従い、対応措置を実施することとしております。
 第五に、関係行政機関の長は、地方公共団体の長その他の国以外の者に対し必要な協力を求めまたは依頼することができること、及びその協力により損失を受けた場合には、政府はその損失に関し必要な財政上の措置を講ずることとしております。
 第六に、内閣総理大臣は、基本計画の決定または変更があったときは、その内容を遅滞なく国会に報告しなければならないこととしております。
 第七に、後方地域捜索救助活動または船舶検査活動を行っている者の生命等を防護するために、必要最小限度の武器の使用ができることとしております。
 以上が、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案の趣旨でございます。
 次に、自衛隊法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
 外国における緊急事態に際して防衛庁長官が行う在外邦人等の輸送について、平成八年来政府部内で進めてきた緊急事態対応策の検討結果を踏まえ、在外邦人の輸送体制の強化を図るため、また、新たな日米防衛協力のための指針において、周辺事態における日米間の協力の一つとして、非戦闘員を退避させるための活動が挙げられたことを受け、その実効性を確保するため、在外邦人等の輸送手段に船舶等を加えるとともに、輸送の職務に従事する自衛官が、隊員及び輸送対象である邦人等の生命等の防護のための必要最小限の武器使用ができることとする必要があります。
 以上が、この法律案の提案理由であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、在外邦人等の輸送手段の追加でございます。
 現行法においては、輸送手段は、まず、自衛隊法第百条の五第二項の規定により保有する航空機、すなわち政府専用機等であり、空港施設の状況等により、その他の輸送の用に主として供するための航空機も使用できることとされておりますが、これに加え、輸送の対象となる邦人の数等の事情に応じて、在外邦人等の輸送に適する船舶及び当該船舶に搭載された回転翼航空機を用いることができることとするものであります。
 第二に、武器の使用に関する規定の新設でございます。
 緊急事態が生じている外国において輸送の職務に従事する自衛官が、自己もしくは自己とともに当該職務に従事する隊員または保護のもとに入った当該輸送の対象である邦人等の生命等の防護のためやむを得ない場合に武器を使用することができることとするものであります。
 以上が、自衛隊法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。拍手
     ————◇—————
 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する協定の締結について承認を求めるの件(第百四十二回国会、内閣提出)、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案(第百四十二回国会、内閣提出)及び自衛隊法の一部を改正する法律案(第百四十二回国会、内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
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伊藤宗一郎#21
○議長(伊藤宗一郎君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。玉沢徳一郎君。
    〔玉沢徳一郎君登壇〕
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玉沢徳一郎#22
○玉沢徳一郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま趣旨説明のありましたガイドライン関連法案について質問いたします。
 私は、現在、党において安全保障調査会長の任にあるものでありますが、日米安保体制の新時代を示すこの法案が、本日、国会において本格的に審議されるに当たり、まさに感無量の心境であります。
 顧みますと、日米安保条約改定が議題となりました一九六〇年当時、私は一人の学生でありました。条約改定をめぐって、国論が割れ、激しく反対運動が展開され、国会は連日デモの渦に取り囲まれたのであります。
 当時は、安保改定によって日本が戦争に巻き込まれる、非武装中立の道をとってこそ日本の平和が確立されるという主張が多くをなしておりました。これに対し、私は、東西両陣営の対立の中で、みずからの国を守る手だてを講ずることなしに、日本の平和を守ることができるのか、自由と民主主義を標榜する国々が、協力し合って地域の安全保障の体制を確立することが、より現実的に日本の平和と安全を守ることになるという考え方に立ちまして、多くの学生諸君に呼びかけ、日米安保改定賛成の運動を行ったのであります。
 この運動の中で、志をともにし、頑張り抜いた一人の学生がおりました。若き日の小渕総理、あなたであります。拍手
 あれからもうすぐ四十年になろうとしております。厳しい東西冷戦も終結を遂げ、我が国は、幸いにして今日まで、一度たりとも戦争に巻き込まれることなく、平和と繁栄を確保してまいりました。
 総理、私たちの若きあのときの信念と行動は、決して間違っていなかったと考えております。日米安保条約が果たしてきた今日までの役割についての総理の率直な評価を、まずお伺いいたしたいと存じます。
 さて、冷戦終結後の国際情勢は大きく変化いたしました。世界的な規模の武力衝突が起こる可能性は少なくなりましたが、宗教上や民族上の問題等に起因する地域紛争が多発いたしております。これからは、これらの地域紛争の発生を抑え、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散を防ぐことによりまして、世界の平和を確立していくことが要請をされております。
 以下、私は、関連法案に対し、五点について考え方を述べさせていただきまして、関係閣僚より御所見を承りたいと存じます。
 まず第一点は、周辺事態が生起する地域の範囲について、特定の国や地域の名前を挙げて明確に説明すべきであるとの声がありますが、特定の国や地域の名前を挙げて仮定の事態について論じようとすることは、かえって周辺国に要らぬ誤解と不信を招きかねないこととなると存じますが、この点について、外務大臣の御見解をお伺いいたしたいと存じます。
 第二点は、周辺事態に対し、我が国は米軍に後方地域支援を実施することとされております。冷戦終結後に発生する紛争は、地域紛争に限られてくるのが現状であり、これらは限定された戦域において行われるという実情を見ますと、我が国周辺の地域がすべて戦闘地域となることは考えられません。総理大臣及び防衛庁長官が後方地域を合理的に判断し、そこで米軍に対して支援を行うことは当然可能であると考えますが、防衛庁長官の御見解をお伺いいたします。
 第三点は、船舶検査活動に関しまして、世界の平和と安定を乱す国家に対して実効性ある措置をとることは、国際社会の責任ある一員としては当然の責務であります。ただし、こうした措置は、我が国一国のみが実施した場合、かえって対象国との紛争を招きかねません。よって、国際社会と協調して行う必要があり、そのためにも国連安保理決議を趣旨とすることが不可欠と考えますが、外務大臣並びに防衛庁長官の御見解をお伺いいたしたいと存じます。
 第四点は、本法案に関連する新ガイドラインにおいては、我が国に対する武力攻撃に際しての対処行動についても記述しております。特に、弾道ミサイル等への効果的な日米間の防衛態勢を構築し、国民の不安解消に努めることは、緊急の課題であると考えます。そこで、弾道ミサイルによる攻撃に対して、その抑止という観点から現在どのような検討がなされているのか、防衛庁長官にお伺いいたします。
 朝鮮半島では、現在も、南北合わせて百五十万人を超える兵力が対峙し、引き続き緊張が続く中で、核開発疑惑に加え、テポドンの発射や潜水艦侵入事件などが発生するなど、今後の情勢が懸念されます。現在、事態打開のため、米朝間で真剣な協議が続けられておりますが、私は、抑止と対話の両立こそが、問題解決をなし得る最良の道であると信じて疑いません。我が国としては、抑止体制の整備とともに、いかなるときも対話の窓口を開き、平和的解決を図るという基本姿勢を堅持すべきであると考えます。
 ガイドラインにおきましても、日米両国政府は周辺事態が発生することのないよう外交上のあらゆる努力を払うことを明記しておりますが、最後に、総理から、外交努力にかける決意のほどをお聞かせ願いたいと存じます。
 激動と苦難の二十世紀を乗り越えて、二十一世紀が人類にとって平和と幸せの時代として迎えられますよう、本日を機に、これから国会を挙げ、真摯で精力的な審議がなされますようここに熱望いたしまして、私の代表質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。拍手
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕
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小渕恵三#23
○内閣総理大臣(小渕恵三君) 玉沢徳一郎議員にお答え申し上げます。
 日米安保条約の役割についてお尋ねがありました。
 日米同盟関係の中核であります日米安保条約は、過去四十年間、我が国に平和と繁栄をもたらしただけではなく、アジア太平洋における安定と発展のための基本的な枠組みとして、有効に機能してきたと評価いたしております。このような日米安保条約の役割は国民の大多数により支持されていると考えておりまして、政府といたしましては、今後とも、日米安保体制の堅持を安全保障政策の重要な柱の一つとして維持していく考えであります。
 我が国の外交努力について、最後にお尋ねがありました。
 我が国を取り巻く国際情勢には、依然として不安定性、不確実性が存在しております。政府といたしましては、日米安保体制の堅持及び適切な防衛力の整備とともに、域内の信頼醸成のための安保対話や、防衛交流の進展等を通じた我が国を取り巻く安保環境の安定化が重要であると考えております。そのためにも、玉沢議員が指摘をされたとおり、種々の外交努力を行うべきであり、このような努力を今後とも継続してまいるかたい決意で臨みたいと思います。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁いたさせます。拍手
    〔国務大臣高村正彦君登壇〕
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高村正彦#24
○国務大臣(高村正彦君) 周辺事態についてのお尋ねでありますが、周辺事態とは、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態であって、ある事態が周辺事態に該当するか否かは、その事態の規模、態様等を総合的に勘案して判断するものであり、その生起する地域をあらかじめ地理的に特定することはできません。したがって、ある特定の地域における事態につき、あらかじめこれが周辺事態に当たるか否かを判断することは不可能であります。この点については、これまでも繰り返し説明し、明らかにしているとおりでございます。
 船舶検査活動についてのお尋ねでありますが、周辺事態において、経済制裁の実効性を確保するための船舶検査が必要となることも想定され、その際には、国連安保理決議という根拠があることが有益であることから、国連安保理決議の存在が前提となっているわけでございます。
 政府といたしましては、現在、国会に提出されている周辺事態安全確保法案等が、国会での審議を経て、早期に成立または承認されることを強く期待しております。拍手
    〔国務大臣野呂田芳成君登壇〕
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野呂田芳成#25
○国務大臣(野呂田芳成君) 後方地域支援についてのお尋ねでありますが、周辺事態安全確保法案に基づく後方地域支援は、後方地域において実施されることとなるわけでありますが、御指摘のとおり、防衛庁長官は、軍事的な常識を踏まえつつ、自衛隊、外務省及び米軍の情報等を総合的に分析することによって、その実施区域を合理的に判断し、内閣総理大臣がこれを承認することとなります。したがって、周辺事態に際して、十分に実効性のある支援を行っていくことは可能であると考えております。
 船舶検査活動についてのお尋ねでありますが、周辺事態安全確保法案に規定される船舶検査活動は、周辺事態に際して、国連安保理決議に基づく経済制裁の実効性の確保への寄与が、我が国の平和と安全の確保にも資するとの観点から実施するものであります。
 政府としては、かかる活動を我が国が行う場合には、安保理決議という根拠があることが有益であると考えており、国連安保理決議に基づく船舶検査活動を含めた形で、現在、国会に提出されている周辺事態安全確保法案が国会で審議され、早期に成立することを強く期待しております。
 弾道ミサイル攻撃に対する検討についてのお尋ねでありますが、弾道ミサイル防衛、BMDについては、我が国防衛政策上の重要な課題であり、政府として平成十一年度から、海上配備型上層システム、NTWDでありますが、を対象とした日米共同技術研究に着手することを決定し、平成十一年度予算において、その経費として約九億六千万を計上したところであります。拍手
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伊藤宗一郎#26
○議長(伊藤宗一郎君) 畑英次郎君。
    〔畑英次郎君登壇〕
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畑英次郎#27
○畑英次郎君 私は、民主党を代表して、ただいま趣旨説明のありましたガイドライン関連三法案について、小渕総理に質問をいたします。
 我々民主党は、憲法及び日米安保条約の枠内でガイドラインを主体的に運用することは、我が国の安全保障上極めて有意義であり、そのための法整備が必要であるという基本認識に立っております。しかしながら、政府提出のガイドライン関連法案は重大な欠陥を持っていると言わざるを得ません。また、法案の詳細や運用、その前提となる安全保障戦略については、政府はこれまでまともな答弁を行ってまいっておりません。
 以下、政府の外交安全保障政策と法案の重大な問題点を指摘し、総理の明確な答弁を要求いたします。
 政府の周辺事態安全確保法案は、周辺事態を、我が国周辺の地域における我が国の平和と安全に重大な影響を与える事態と定義しております。しかし、これだけでは周辺事態が無限に広がり、米軍を支援する自衛隊の活動範囲も、米軍とともに世界じゅうに広がる懸念さえあります。
 本法案の根拠を一九九六年四月の日米共同宣言に求めるとすれば、日米防衛協力がアジア太平洋地域全域に広がることさえ意味しかねません。我々は、周辺事態は、日米安保条約が想定する範囲内で起こった、日本の平和と安全に重大な影響を与える事態であるべきと考えております。
 また、ガイドラインには、公海上における対米後方支援など、日米安保条約を無理して広義に解釈しても、届かない措置が含まれております。要するに、日本が新ガイドラインによって、何をどこまで米軍に協力できると考えるのかが非常にあいまいであります。
 さらに、冷戦後の日本の外交戦略を国民にも世界にも提示していないために、このままでは日本はずるずると米軍の歯車になってしまいかねないという懸念が静かに広がっていることも指摘しておかなければなりません。
 こうした不安を解消するため、総理から、一つ、冷戦後の日本の外交安保戦略は日米安保堅持プラスアルファのものを持っているかどうか。一つ、我が国領土への大規模直接侵攻の脅威が大幅に低下した中で、なぜ今ガイドラインなのか。一つ、ガイドラインと一九六〇年に締結された日米安保条約との関係はどうなっているのかという、三つの重要な国民の問いかけに率直にお答えをお願い申し上げます。
 また、条約上の義務とそれ以外のものとは明確に区別しておくことが重要であり、ガイドラインに、日米安保条約及びその関連取り決めに直接的根拠を置かないものがあるなら、それを明確に示すことを総理に求めます。
 なお、周辺事態安全確保法案は、米軍が全く活動していない場合に、自衛隊が単独で後方地域捜索救助活動や船舶検査活動を行える余地を残しております。このことは、本法案が日米安保の目的の枠内にさえおさまっていないことを示すものであります。総理の見解をお示しください。
 次に、基本計画に対する国会の関与のあり方について質問いたします。
 政府提出法案は、周辺事態に必要となる措置を規定する基本計画を閣議決定事項とし、国会には報告で足りるといたしております。その理由として、政府は、周辺事態において我が国が行う措置は武力行使を伴うものではなく、国民の権利義務に直接関係がないと説明してまいりました。
 しかし、本法案が前提としているいわゆる前方と後方の区分も明確なものではありませんし、日米間で合意したガイドラインの英文も、直訳すれば、周辺事態が日本に対する武力攻撃に発展することがあり得ることを日米両国政府が認識しているとも述べておるところであります。さらに、法案第九条の規定する自治体、民間の協力については、防衛庁長官から、協力するのが常識だという旨の答弁も行われており、周辺事態が国民の権利義務に重大な影響を与えることは、明々白々の事態であります。
 もしも政府が周辺事態は大した事態ではないと国民を安心させたいと考えているのならば、それは大変無責任、危険な態度であります。むしろ、周辺事態の性格の重大さを国民に十分説明し、それでも日本の安全のために必要な場合に限って米軍への協力を行い、国民にも協力を呼びかけることこそが、責任ある政治家の態度とお考えになりませんか。
 我々は、こうした周辺事態の性格の重大さに加え、シビリアンコントロールの強化、徹底を図ることや、自衛官の立場にとっても、国民的合意が明確に示された上で行動する方が士気が上がることも考慮し、基本計画を国会承認事項とすることを強く求めます。拍手
 国会承認に当たっては、事後承認は緊急を要する場合に限定し、あくまで事前承認を原則とすべきであります。また、一度決定された基本計画を、その後の事態の進展に応じて整合性を図るためにも、内閣だけでなく、国会が一定の期間経過後に基本計画の内容を事実上見直すことのできる仕組みを取り入れるべきと考えます。政府は、国会承認は迅速な決定になじまないと懸念しているようでありますが、日本有事の際の防衛出動を定めた自衛隊法第七十六条も国会承認を条件としており、その批判は当たりません。
 総理、まず、周辺事態と武力行使の関係及び周辺事態と国民生活とのかかわり合いについて御自身の見解を明らかにした上で、我々の求める国会承認についての御見解をお示しください。
 次に、後方地域支援と武力行使の関係について質問します。
 後方地域支援は、戦闘行為が行われていない後方地域でそれ自体が武力行使に該当しないものを行うものであるから、憲法上認められているという従来の政府の説明は、憲法違反でないことしかやらないから憲法違反にはなりませんと言っているようなものであって、意味を持ちません。例えば、幾ら日本側が戦闘行為の行われない地域だと主張したところで、ミサイルが一発飛んでくれば、そこは戦闘区域になってしまいます。
 本法案の想定する自衛隊等の活動区域が相当期間にわたって後方であり続けるという保証は非常に難しいのではありませんか。また、武装兵士や武器弾薬の輸送が米軍の戦闘行為と一体化していないと考えることについても、国民皆様にはぴんときませんし、なかなか理解のしがたいところであります。
 以上の点について、総理の明快な説明を求めます。
 また、周辺事態法や自衛隊法第九十五条によって規定されている周辺事態における武器使用が武力行使または武力による威嚇とならない理由の説明を求めます。
 この点に関し、従来の政府統一見解は、自己保存のためのいわば自然権的権利というべき最小限の武器使用は武力行使には当たらないとしております。一方で、周辺事態や邦人救出の際に想定される武器使用には、部隊としての重火器の使用も含まれており、従来の統一見解で説明することには無理があるばかりか、いわゆる応戦に当たるおそれさえ指摘ができます。従来の統一見解変更の可能性も含め、明快な答弁を要求いたします。
 周辺事態法第九条は、自治体や民間の協力を規定しておりますが、国民は周辺事態において依頼される協力内容について、具体的なイメージを持てないまま、漠然とした不安にとらわれております。周辺事態において政府が自治体、民間に協力依頼し得る項目を例示し、あわせて、米軍への便宜供与が自治体住民の利害と相反する場合に、どのように対処するかという基本的考え方や、当該協力によって自治体、民間に損失が生じた際の補償に関する原則をより具体的に、的確にお示しください。
 以上、私が指摘いたしました問題点はごく一部にすぎません。冒頭でも述べましたが、我々は、日本自身の平和と安全を守るために、我が国の主体性に基づいて日米防衛協力の実効性を高めることの意義なり重要性は、その認識において、人後に落ちるものではありません。しかしながら、国民の十分な理解、納得のいかないままの日米協力は、ガラスのようにもろいものであり、砂上の楼閣の姿と言わざるを得ません。
 そうした事態を招かないためにも、我々は、ガイドライン関連法案について、広範にわたり徹底的な、慎重な審議を強く求めて、私の質問を終わります。拍手
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕
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小渕恵三#28
○内閣総理大臣(小渕恵三君) 畑英次郎議員にお答え申し上げます。
 まず、我が国の外交安保戦略についてお尋ねがありました。
 我が国は、日米安保体制の堅持とともに、域内の信頼醸成のための安保対話や、域内協力の進展等を通じた我が国を取り巻く安保環境の安定化が極めて重要と考えております。かかる観点から、ASEAN地域フォーラム等の多国間の枠組みや、域内各国との二国間の安保対話、防衛交流に積極的に取り組んでおりまして、今後とも、このような努力を継続する考えであります。
 新たな日米防衛協力のための指針の作成理由についてお尋ねがありました。
 冷戦終結後、国際情勢は大きく変化したものの、依然として不安定、不確実な要因が存在しており、周辺事態に際する対応を含め、より効果的な日米防衛協力関係を構築することが一層重要となっております。こうした認識のもと、新指針を作成し、そのもとでの取り組みに努めておるところでございます。
 新たな日米防衛協力のための指針と日米安保条約の関係について、お尋ねがありました。
 新指針は、安保条約に基づく日米安保体制のより円滑かつ効果的な運用を確保するために策定されたものであります。また、新指針におきまして明確に述べられているとおり、新指針及びそのもとで行われる取り組みは、日米安保条約及びその関連取り決めに基づく権利及び義務並びに日米同盟関係の基本的な枠組みは変更されないとの基本的な前提に従うものであります。
 新たな日米防衛協力のための指針のもとでの日米協力についてでありますが、日米協力の中では、我が国に対する武力攻撃への共同対処行動や施設・区域の提供のように、安保条約及びその関連取り決めに直接の根拠を有するものと、周辺事態における捜索救助活動や船舶検査活動等に際しての協力のように、直接の根拠規定のないものが含まれますが、こうした協力が安保条約の目的の枠内で行われることは、従来から御説明しておるとおりであります。また、このような対米協力を行い得るようにするための必要な法整備として、指針関連法案を国会にお諮りしておるところであります。
 周辺事態安全確保法案に基づく自衛隊の活動と安保条約の関係についてお尋ねがありました。
 周辺事態は、法案第一条に、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態と一義的に定義されております。御指摘の自衛隊の主体的な活動も、かかる周辺事態への対応措置であるという意味で、安保条約の目的の枠内と言えます。このことからも、同法案が安保条約の目的の枠内であることは明らかであります。
 周辺事態における対応措置についてお尋ねですが、周辺事態とは、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態であり、この点は法案にも明記しておるところであります。
 また、米国に対する後方地域支援は、憲法の範囲内において、強制力を伴わない態様で、我が国の平和と安全を確保するために行われるものであり、国以外の者に対する協力の要請もかかる観点から行うものでございます。
 政府といたしましては、周辺事態への対応措置の重要性等につきましてこれまで説明してまいっておりますが、今後とも、この趣旨について御理解いただけるよう努力してまいりたいと考えております。
 基本計画についてお尋ねがありました。
 計画の見直しにつきましては、法案におきまして、基本計画の変更に係る規定が置かれております。また、基本計画の策定、変更に係る国会の関与につきましては、武力の行使を含まないこと、強制力を伴わないという点で国民の権利義務に直接関係するものではないこと等の周辺事態への対応措置の基本的性格を勘案いたしますれば、必ずしも国会の承認を得なければならないものではなく、国会に遅滞なく御報告し、議論の対象としていただくことが妥当と考えます。
 後方地域支援についてのお尋ねがありました。
 周辺事態安全確保法案に基づき実施することを想定いたしております後方地域支援は、武器弾薬等の輸送を含め、それ自体は武力の行使に該当せず、また後方地域において行われる行為であり、米軍の武力行使との一体化の問題が生ずることも想定されません。
 また、当該活動が後方地域において実施されることにつきましては、防衛庁長官が、軍事的な常識を踏まえつつ、各種の情報を総合的に分析し、合理的に判断することによって、これを確保することができると考えております。なお、これらの活動の実施に際し、万一不測の事態が発生した場合には、実施区域の変更、活動の中断等の対応をとることとされております。
 周辺事態の際の武器使用に係るお尋ねでありました。
 周辺事態安全確保法案や自衛隊法改正案に規定する武器使用は、職務に従事する自衛官等の生命または身体を防護するための必要最小限度のものでありまして、いわば自己保存のための自然権的権利というべきものでありまして、また自衛隊法第九十五条の武器使用は、我が国の防衛力を構成する重要な物的手段である自衛隊の武器等を破壊、奪取しようとする行為からこれを防護するため、武器等の警護に当たる自衛官に認められた極めて受動的かつ限定的な必要最小限度の行為であり、いずれも憲法の禁ずる武力の行使または武力による威嚇には当たらないと考えます。このことから、従来の政府見解を変更する必要はないと考えます。
 最後に、国以外の者の協力についてお答えいたします。
 協力の内容につきましては、事態ごとに異なるものでありまして、あらかじめ具体的に確定される性格のものではありませんが、港湾、空港施設の使用や物資の輸送等に関する協力が例として想定されます。協力項目例につきましては、今後も引き続き地方公共団体の要望を踏まえつつ、説明を行っていきたいと考えております。また、これらの協力は、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える周辺事態に際してのものであることから、できる限りの協力を期待しておりますが、強制するものではありません。
 また、協力の求めまたは依頼を受けた者が損失を受けた場合には、法案におきまして必要な財政上の措置を講ずることといたしております。
 以上、御答弁といたします。拍手
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伊藤宗一郎#29
○議長(伊藤宗一郎君) 遠藤乙彦君。
    〔遠藤乙彦君登壇〕
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