中川智子の発言 (本会議)

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○中川智子君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、政府が提案している平成十一年度補正予算案に対し、反対の立場から討論を行います。(拍手)
 小渕内閣が誕生して以来、自自連立政権から自自公政権へと、まさに数の力で、国民の意思を無視した政権運営を強行する政府を、私は、国民を代表して厳しく弾劾するものであります。
 私たちは、戦争へと国民を駆り立てた暗黒の半世紀を反省し、内外に対して、平和国家、民主主義国家として日本国憲法を宣言いたしました。その実現のために努力してきたこの歴史を、わずか一年余りですべて否定しようとしています。このような小渕政権の暴挙を私たちは決して許さないという強い決意を、まず表明しておきたいと思います。
 さて、今回提案されている緊急雇用対策に伴う補正予算は、四・六%を超える未曾有の失業率と雇用不安に対し、計上された五千億円が有効な対策とはとても言えるものではありません。預金をしても利子はスズメの涙、老後の不安もそのまんま、教育にかかるお金は相変わらず生活費を圧迫しています。
 また、今日の構造的不況の元凶とも言える金融資本を税金で助け、その金融資本が貸し渋りで中小企業を切り捨てる現状に、有効なリーダーシップを発揮してこなかった小渕内閣にこそ責任があります。したがって、この補正予算は、雇用不安の発生を事前に予防する施策を最優先せず、単なるばらまきの予算であると言わざるを得ません。
 私どもは、こうした民間での雇用不安を予防する意味で、政府が率先して雇用をつくり出すことを求めてまいりました。
 具体的には、教育の分野での三十人以下学級の実現、福祉の分野での、ホームヘルパーや介護福祉士の増員を初めとする福祉関連施設への思い切った人的配置の実現、また、不安が高まる環境への対策として、自然保護や野生動物保護のための専門家の育成など、雇用不安が高まっているときだからこそ、絶好のチャンスとしてとらえ、先導的雇用創出を全力で行うべきだと主張してまいりました。
 小渕内閣には、二十一世紀をリードし、難局を克服するための創造的な精神が極めて欠けていると言わざるを得ません。二十一世紀の主人公となる二十代の若者たちが、働きたくても働く場所がないといって失望に暮れている日々を考えるとき、この国に果たして希望という言葉はあるのかと思わざるを得ません。
 次に、補正予算の四〇%が少子化対策として組まれていますが、駅前に保育所を整備するなど小手先の対策では、子供を産み育てようという若い人たちがふえるとは思えません。保育所待機児童の解消のみならず、乳幼児、病児、障害児などの保育を必要とするすべての子供を受け入れるための方策を講ずるべきだと考えます。また、高騰する保育料の補てんや幼保一元化など、この際、社会的保育の基盤整備に抜本的なメスを入れ、計画的な予算を組むべきであります。
 この社会に住むすべての人々が安心して子供を産み育てる環境をつくり出す責任は、政府にあります。国民の声を無視した危ない自自公合作政治は、少子化に拍車をかけるものであると指摘せざるを得ません。(拍手)
 最後に、新聞やテレビの報道は、企業のすさまじいリストラの実態を次々と報じています。来る日も来る日もハローワークに通い詰め、何とかして職を得たい、何とかして働きたい、この四百万人を超える人々の願いに政治はきっちりとこたえなくてはならない、そのように思います。
 勤勉を誇りとして、廃墟の中から額に汗をして高度経済成長を実現し、今日の社会を築き上げたのは、政治家ではなく、一人一人の国民です。その一人一人の国民の行く末に立ちはだかる問題を取り除き、信頼を得る政治、それが今私たちに求められています。今回のこの補正予算は、まさに今一番困っている人々にきっちりと光を当てて、希望を生み出していくものでなければなりません。
 社会民主党・市民連合は、政府原案がその希望を実現していく施策とは認められないという立場から、承認しかねるものであります。
 なお、民主党提案予算組み替え動議に対しては、見解を異にするものであり、平成十一年度政府補正予算とともに反対であることを言明し、私の反対の討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 中川智子

speaker_id: 12477

日付: 1999-07-15

院: 衆議院

会議名: 本会議