春名直章の発言 (予算委員会)
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○春名委員 私は、日本共産党を代表して、平成十一年度予算三案につき、政府がこれを撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、提案理由及び概要を御説明いたします。
まず、撤回、編成替えを求める理由についてであります。
日本経済は、消費不況の激化と財政危機という二重の危機に直面しています。長期間にわたる個人消費の落ち込みは、生産の足を引っ張り、所得、雇用も減少させています。中小企業の倒産件数は戦後二番目、完全失業者は戦後最悪の水準に達しました。今や日本経済は、消費の落ち込みと経済縮小の悪循環に落ち込んでいるのであります。
一方、国と地方の長期債務残高は、このままでは九九年度末に六百兆円、GDPの一二〇%という莫大な規模となります。九五年十二月に財政制度審議会が「近い将来において破裂することが予想される大きな時限爆弾を抱えた状態」と警告を発したときから、さらに二百兆円近く増加するのであります。
九九年度予算には、こうした二重の危機の打開に向けた方策が求められています。ところが、小渕内閣の予算案は、消費不況打開でも財政危機打開でも、全く逆の方向を向いたものとなっているのであります。
第一に、国民の大多数に減税という名の増税を押しつけ、ただでさえ落ち込んでいる国民の所得を奪って、消費不況を一段と激化させようとしています。
第二に、財政構造改革法の凍結を言うが、社会保障の改悪はそのまま強行し、大企業のリストラは野放しで、雇用情勢を悪化させるなど、新たな寒風を吹きつけようとしています。これでは国民の将来不安はさらに増幅し、消費を萎縮させるだけであります。
第三に、ゼネコン型公共事業については規制を取り払って大幅に増額するなど、財政の浪費を一層拡大しようとしています。財政危機を野放しにする無責任な態度に終始し、日本の財政を取り返しのつかない事態に追い込もうとしているのであります。
今求められていることは、財政の浪費的な支出を徹底的に切り詰めてむだ遣いの思い切った削減を図ること、そして、消費不況打開のために本当に必要とされる対策に対して政府が思い切った財政出動を行うことであります。この二点は二重の危機を克服するために避けることのできない鉄則であり、この見地に立つならば、小渕内閣の予算案は直ちに撤回して、抜本的に組み替えるべきであります。
次に、組み替えの概要について述べます。
第一は、消費税減税を中心に、減税政策の抜本的な転換を図ることです。
消費税率を直ちに三%に引き下げ、基礎控除など人的控除を各十万円引き上げる所得減税を実施し、この二つを組み合わせた七兆円規模の庶民減税を行います。高額所得者減税、大企業減税は中止すべきです。
第二は、公共投資の思い切った削減など、財政のむだと浪費の削減に踏み出すことであります。
財政危機をもたらした最大の原因が破天荒な公共投資にあったことは明瞭であります。ゼネコン型公共投資を半減する長期目標を定め、国民生活密着型に転換する、九九年度予算はその第一歩を踏み出すものでなければなりません。
また、大銀行の体力増強、不良債権の買い取りなど、むだな銀行支援は直ちに中止すべきです。
第三は、暮らしを守る分野に財政を集中的に出動させることであります。社会保障制度などへの財政負担を拡充するとともに、福祉充実とは全く逆行する消費税の福祉目的化条項は、予算総則から削除すべきであります。
以上が動議の概要であります。委員各位の御賛同を期待して、趣旨弁明といたします。(拍手)