与謝野馨の発言 (予算委員会第六分科会)
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○与謝野国務大臣 工場等制限法というのは、やや時代の変化に対応し切れていない法律だと私はかねがね思っております。
我々の子供のころの京浜工業地帯の絵とか写真というのは、煙突がいっぱい並んでいまして、煙がもくもく出て、つち音高くすべての工場が動いている、立派な工業地帯だという話だったのですが、昭和三十四年にこの法律ができたときには、まだ公害という概念はなかったと思うのです。専ら、やかましい工場がやたらとあるのは困るとか、人口がそれで集中するのは困るとかということで、今の公害とか環境問題の原点とか、原始的な考え方として工場制限法ができたのだろうと私は思います。
しかしながら、先生がおっしゃいますように、産業自体のあり方が変わって、煙が出るというような工場というのはなかなか、今見つける方が大変なわけです。
ですから、この問題は、幾つかの観点から考える必要があります。
通産省も、工場を地方に分散させようという考え方をとっていた時期もあります。また、今でも、いろいろな工場、生産拠点が全国にバランスよく配置されるというのは大事なことだと思っておりますが、工場制限法を工場を地方分散させるための一つの手だてに使うというのは、私は好ましくないと思っております。
ですから、むしろ、工場をつくり設備投資をする人が非常にオプティマムな設備投資の条件というのを見つける自由を、こういう法律で制限するということは好ましくないと思っていますし、また、持っている土地をその土地の価値なりに換金しなければならないというようなケースは、そのことに対する自由もやはり保障しなければいけないと思っております。
いずれにしても、国土庁もこの問題は熱心でございますので、国土庁がちゃんとしっかりやってくれると思いますが、我々としても、この問題については意見を申し述べていくつもりでございます。