与謝野馨の発言 (経済・産業委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(与謝野馨君) 〇・五と一%の違いということでございますが、経済予測というのは、すべての人々の意思決定と行動の総合として経済現象というものは成り立っているわけでございます。また、諸外国の動向も一つの要素でございます。
 戦後発達しました経済学の中で、計量モデルを使って経済の予測をしようという手法が各国でとられました。我が国でもそのような試みが行われ、通産省は通産省の経済モデルを持って将来の予測に当たっております。したがいまして、経済のモデル自体がいろいろな研究所等が使っているモデルと完全に一致しているかといえばそういうことはなくて、それぞれの若干違うモデルを使っているということがございます。そこでまず一つの違いが発生いたします。
 それと同時に、モデル計算を行いますときにいろいろなパラメーターをそのモデルの中に入れます。これは非常に客観的なパラメーターもありますが、将来の予測にかかわるようないろいろな数字も入れなければならない。例えば今、堺屋さんが触れられました円レートということは将来にわたる話でございますから、その段階では一つの予想が入ってきてしまうわけでございます。そういうことでモデル計算をいたしますので、その結果は、ある種の前提と幅を持った結果しか出てこないということになります。
 パラメーター自体がいろいろな変数であるわけですので、そういうものを総合してやりますが、堺屋さんは勘とおっしゃいましたが、勘よりはもう少し科学的なものだろうと私は思っております。すぐれた勘を持った方が予測されますのは結構だと思いますけれども、我々普通の者は計量モデルを頼りに経済予測をしているわけでございます。これは、例えば選挙の世論調査でもプラス、マイナス何議席という誤差の範囲が表示されておりますように、こういうモデル計算をいたしますとどうしてもいろいろな考え方によって上下の差は出てまいります。
 しかし、今回経済企画庁といろいろお話をした中で、やはり小渕内閣が経済再生内閣であると宣言した以上、断固プラスの方向に経済成長率が動くんだという意思表示をする、そういう考え方が基礎にございます。また、それはほっておいてそうなるということではなくて、やはりプラスの方向に経済を動かすという意思と施策が必要なわけでございます。
 そういう意味で、堺屋さんは〇・五と言い、我々は一と申し上げましたが、しょせんそれはいろいろな考え方の違い、またモデルの違い、パラメーターの投入の違いから出てくる誤差というのが正確な言葉でございまして、そういう中でいろいろ議論をいたしましたが、〇・五と一というのは厳密な数学的な意味では誤差の範囲だろうと。
 ただ、前川先生おっしゃるように、それは全体のGDPの中の二兆円を超える部分だよというふうな御指摘は当然私はわかるわけでございまして、私どもとしては、プラスの方向に経済を持っていく、そういう強い意思表示をしたかったということが前提にあったということをぜひ御理解いただきたいと思っております。

発言情報

speech_id: 114514062X00219990309_018

発言者: 与謝野馨

speaker_id: 23890

日付: 1999-03-09

院: 参議院

会議名: 経済・産業委員会