与謝野馨の発言 (経済・産業委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(与謝野馨君) 平成十一年度の通商産業省関係予算等について御説明申し上げます。
 現下の我が国経済は、戦後初めて二年連続のマイナス成長が見込まれ、失業率についても依然として高い水準にあるなど極めて厳しい状況にあります。
 政府は、現在の困難な状況を打破し、我が国経済の再生を図るため、昨年十一月に緊急経済対策を取りまとめるなど、目下さまざまな措置を講じているところであります。私といたしましても、景気の回復や経済の再生といった当面の重要課題に加え、二十一世紀の新たな我が国経済の発展基盤を形成する観点から、経済構造改革などの中長期的課題にも力強く取り組み、一段と活力と魅力にあふれた我が国経済社会の実現に努力してまいる所存であります。
 このような認識のもと、通商産業省としては、平成十一年度において、以下の五つの重点項目に沿って全力を挙げて政策の遂行に取り組む所存であります。
 第一の柱は、産業再生に向けた政策手段の総動員であります。
 政府は、先般新事業の創出による良質な雇用の確保と生産性向上のための投資拡大に重点を置いた産業再生計画を策定いたしました。
 当省としては、本計画の着実な実施を図るため、個人等による新規開業及びベンチャービジネスの成長支援、新規・成長十五分野における市場整備等の加速的な推進、産業のフロンティアを開く創造的技術開発の促進、経済社会のあらゆる分野における情報通信技術の本格的展開などによる高度情報通信社会の実現、経済の動脈たる物流システムの高度化などの施策を強力に実施いたします。
 第二に、中小企業の基盤強化・新事業展開に向けた支援であります。
 我が国経済の活力の源泉たる中小企業が、金融システムの不安定化、低迷する景気等の厳しい状況を克服し、二十一世紀の発展に向けた基盤づくりを進める環境を整備すべく、貸し渋り対策を強力に推進するとともに、新規開業、雇用創出を図ってまいります。また、新商品開発など中小企業の経営革新に対する支援や対応のおくれが懸念されるコンピューター西暦二〇〇〇年問題への中小企業の対応促進などの施策を強力に推進してまいります。
 第三の柱は、生活の質の向上への支援であります。
 先般取りまとめられた生活空間倍増戦略プランの着実な推進を図る観点から、住宅における情報化、省エネルギーやリサイクルのための技術開発や普及促進を図ってまいります。
 また、地域における人、物、情報が交流・集積する場所である中心市街地の活性化を図るため、中心市街地における施設の整備や各種プロジェクトの推進等、ハード・ソフト両面からの支援を充実し、活力に満ちた豊かな商業空間の実現を目指します。
 第四の柱は、二十一世紀の国際経済を支える基盤構築への貢献であります。
 アジア経済と我が国経済の回復の好循環を形成するため、経済的困難に直面しているアジア諸国に対し、金融対策、人材育成・技術支援、インフラ整備、制度整備等の各面における経済再生支援策を早急に講じてまいります。また、諸外国との適切な協力を図りつつ、多国間の国際経済ルールの形成、維持等に積極的に関与してまいります。
 第五の柱は、環境・エネルギー制約への挑戦であります。
 近年、広がりを見せている地球温暖化問題、廃棄物・リサイクル問題など、通常の事業活動や日常生活に深くかかわる環境問題、資源・エネルギー問題を克服するため、地球温暖化対策推進大綱の着実な実施、各分野におけるリサイクルシステムの構築、技術開発の推進、PRTR制度の導入による化学物質管理の促進等、新たな経済発展の原動力ともなる循環型経済システムの構築に努めてまいります。
 また、エネルギーセキュリティー、環境保全という政策課題に対応するため、原子力開発・利用や新エネルギー導入の促進、省エネルギーの推進等の重要課題に積極的に取り組むとともに、二十一世紀に向けた新たなエネルギー供給システムの構築や戦略的な国際エネルギー政策を推進してまいります。
 以上申し上げました平成十一年度通商産業政策を実施していくため、一般会計では総額九千百七十二億円を計上しております。また、特別会計については、石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計七千億円、電源開発促進対策特別会計四千七百十六億円を初め、五つの特別会計にそれぞれ所要の予算額を計上しているところであります。
 さらに、財政投融資計画につきましても、貸し渋り対策を初めとして所要の措置を講じております。
 平成十一年度通商産業省関係予算及び財政投融資計画の詳細につきましては、お手元に資料をお配りしてありますので、委員各位のお許しをいただき、説明を省略させていただきたいと存じます。
 何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 114514062X00319990315_003

発言者: 与謝野馨

speaker_id: 23890

日付: 1999-03-15

院: 参議院

会議名: 経済・産業委員会