堺屋太一の発言 (経済・産業委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(堺屋太一君) 委員御説のように、政府の公共投資というのは大体全体の七%台でございます。住宅も四・五とか四%台でございます。したがって、長打を期待できるようなバッターではございません。それに比べまして消費は六〇%でございますから、ここで一発長打というように期待したいところでございますが、今のところ消費のもとであります可処分所得がそれほど増加するとは思えません。
 したがって、消費者のマインドが改善をして耐久消費財等に需要の転換が起こる、あるいは新しい耐久消費財が出てくる、そういうようなことを期待しないと大きな伸びはできないんじゃないか、そういうような議論もございます。
 ただ、耐久消費財の買いかえ時期が来ておりまして、住宅に続いてそういう周辺刺激がございますれば、今コンピューター、軽自動車等々、新しい企画、新しい商品などの支出がございますので、かなり、ある程度期待できるのではないかと思います。
 問題は輸出と設備投資なのでございますが、この設備投資は衰えたりといえども一五、六%のシェアを持っておりまして、政府の公共事業の倍ぐらいのシェアを持っておりますから、これがやはり長打を出してくれなきゃ困るんですが、その前に、設備投資がふえるためには企業が設備投資をするともうかるという判断が必要です。そのためには、労働生産性が向上し、資本効率が上がる、いわゆるROEが上がらなければなりません。
 ところが、大赤字が予想されます金融機関を除きましても、この三月期の日本の企業のROEは二%少々だと言われております。それに比べて、アメリカ、ドイツ、イギリスあたりでは十数%、時には二〇%に近づくような利益率なんです。そうなるためには、やはり人員の整理や事業の選択も含めた大胆な手術が必要になってまいります。その間の苦痛、これぞ本当の夜明けの前の暗さだという感じがいたしまして、恐らく来年度の前半ぐらいはかなり厳しい事態があるんじゃないか。
 その間、政府の公共事業や減税を含めた消費需要、こういったものがずっと下支えをして次に伝えてくれる。同時に、各省の政策が功を発揮いたしまして、新しい産業分野、例えば介護でございますとか、あるいは住宅建設でございますとか、あるいは家事のアウトソーシングの新しい産業でございますとか、環境の発展とか、そういうところの新しい投資が出てきてくれなければ、従来型の産業構造で設備投資が拡大するというのはかなり時間のかかる問題だと思っております。
 政府といたしましても、経済戦略会議の提案、あるいはこれから進めます経済審議会等でそういった点を十分に考慮して解決していきたい、積極的にそういう設備投資を呼び出していきたいと考えている次第でございます。

発言情報

speech_id: 114514062X00319990315_014

発言者: 堺屋太一

speaker_id: 30364

日付: 1999-03-15

院: 参議院

会議名: 経済・産業委員会