簗瀬進の発言 (経済・産業委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○簗瀬進君 今、大臣のお話の中でも、雇用の大切さ、そしてそれを十分に守っていきたい、こういうふうな決意は感じ取れました。ただ、その決意があるのであるならば、もう一つ踏み込んだ規定の内容をなぜつくっていただけなかったのか、これを大変残念に思う。
 確かに、この産業活力再生特別措置法の各条項を見ますと、まず第一番目の第一条のところですか、そこに、「雇用の安定等に配慮しつつ」、それから三条あるいは十八条というふうなところで、それぞれこの部分について配慮するというふうな規定が置かれた。しかし、それらはすべて努力義務といいますか期待をするというふうな言葉であります。
 確かに、我が国は計画経済の国ではないと言えますけれども、それであっても、例えば労働政策はこれは社会的な立法であるということで、かなり強行規定を置きながらこの労働の関係を守ってきた、こういうふうな伝統があるわけであります。そういう伝統の中で、私は、努力義務をちゃんとした義務規定に改めてほしい、こういうふうな立法論的な提言は昨日の本会議でさせていただきましたので、この点については答弁を求めません。ただ、解釈の中でこの点を最大限に配慮することができるのではなかろうか。
 例えば、三条三項の四号というものがあります。「事業再構築に伴う労務に関する事項」、事業再構築計画に必ずこの労務に関する事項を記載しなければならない、このようになっているわけでありますけれども、この労務に関する事項の内容として、計画前、計画後の雇用数、それも部門ごとの雇用数、これを明らかにするというふうな形で御指導いただくことはできないか。
 あるいは三条の六項六号というものがあります。「従業員の地位を不当に害するものでないこと。」というのが三条の六項六号にあるわけでありますけれども、この「従業員の地位を不当に害するものでない」という文言の解釈あるいは運用ということについて、例えば雇用や労働条件に影響が出るときは必ず労働組合ないし従業員の代表者と協議を行うように指導をする、このような配慮が必要なのではないか。あるいは事実上従業員の雇用維持、労働条件について労使合意が成立していることをこの六号の内容として読み込めないのかということをお尋ねしたい。
 さらにもう一つ、十八条一項というものがございます。ちょっと十八条を開いてみます。この十八条一項の文言の中に、「その雇用する労働者の理解と協力を得るとともに、当該労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」、ここら辺が書き込む限度だと通産省の方はお思いになっているかもしれませんけれども、この一項の「労働者の理解と協力を得る」との解釈、運用ということで、労使協議及び労使の合意を成立させる方向で対処する、こういうふうに解釈あるいは運用を指導するということはできないのか、こういうふうに考えるわけであります。これをしっかりとやっていただければ本当の意味で、確かに文言的には努力規定ということで非常に不十分である、しかし従業員あるいは労働者の皆さんの本当の安心といいますかセーフティーネットをしっかりとこの法案が持つことになるのではないのかなと思うわけでありますけれども、この解釈、運用の可能性についていかがでございましょうか。

発言情報

speech_id: 114514062X01919990803_025

発言者: 簗瀬進

speaker_id: 23746

日付: 1999-08-03

院: 参議院

会議名: 経済・産業委員会