佐藤昭郎の発言 (決算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○佐藤昭郎君 大臣から答えていただきましたけれども、この事後評価は大事だということで力を入れていただいている。そしてまた、先ほど申しましたけれども、OECFの方でもやはりなさっている。私もこれは大事だと、そのことについては大変評価するわけでございます。
 経済協力の評価報告書、これは外務省、そしてJICA、またOECFも含まれて出しておられるものをさっと読ませていただいたわけでございます。
 ただ、このときに私は感じたんですけれども、現在、外務省さんが、例えば一九九七年度百五十四プロジェクト、JICAさんが百十四プロジェクト、OECFさんが三十プロジェクト、計二百九十八といいますか、三百近いプロジェクトについて逐一事後評価をされている。外務省さんの方は半数近くが現地の大使館がなさっているということを伺ったわけでございますが、これを読んでいまして、外務省さんがなさる事後評価とJICAがなさる事後評価、役割分担といいますか、外務省がやはりもう少し基本的なところをしっかり評価していただく重要性があるんじゃないか、こんなふうに思うわけでございます。
 少し具体的に申し上げますと、御案内のようにODA大綱というのがございます。これは平成四年六月三十日に閣議決定されたわけでございますが、ODAをするときの四原則、これに合致しているかどうか、これが一つの基準であるということで今我が国のODAは行われているわけでございます。四原則を申し上げますと、一つは環境と開発の両立、二番目が軍事的用途及び国際紛争助長への使用回避、三番目が軍事支出、大量破壊兵器・ミサイルの開発・製造、武器の輸出入等の動向に十分注意を払うこと、四が民主化の促進、こういう基準があるわけでございますが、これを、ずっとなさってこられたODAにおいてこの状況がどうであったかをしっかり検証するというのは、僕はやはり外務省でなければできないだろうと思うわけでございます。
 この点で、いろんな国があるわけでございますが、きょうはたまたま防衛庁長官もおいででございますので、防衛庁と関係の深い、軍事的な点で申しますと中国というのがございます。これは、過去二十年間で我が国が二兆円近いODAをやってきて、最近では二年間で三千九百億ですか、一年間に約二千億というODAを行っているところでございます。
 防衛白書を読ませていただいたんですけれども、中国の軍事力、防衛白書でも触れておられますけれども、中国の国防費というのは、八九年以来十一年連続で対前年比一〇%以上、そして九八年度は一五%の伸びである、しかも国防支出の内容がどうもまだ中に入っていないのが相当部分あるのではないかという記述がされております。さらに、我が国固有の領土であります尖閣諸島、あるいは日本の排他的経済水域での中国の海洋調査船のたび重なる出動等、いろいろな問題を抱えておるということはこの防衛白書でもうたわれておるわけでございます。
 それから、これはけさの読売新聞にたまたま載っていたんですけれども、建国五十周年を記念して読売新聞とギャラップが日中でそれぞれの国民の意識を世論調査しております。お読みになったかもしれませんけれども。
 ここで衝撃的だったのは、やっぱりそうだったのかなと思ったわけですが、この二十年間で二兆円を超す日本のODA、中国ではこれを知らないという方が七五%、四分の三なんですね。これは日本のODAの状況を中国政府が国民に知らせていないという点もあるかと思うんですけれども、まさにこれは政府の中国政府に対する申し入れ条項になろうかと思うわけでございます。こういう中国のことを一つとりました。
 それからもう一つ、ODA四原則で国益という点を少し、四原則から少し外れるわけでございますが、大きな意味での国益という点で申しますと、例えばさまざまな国際機関における選挙というのがございます。今度ユネスコの事務局長に松浦氏が立候補されて、選挙が十月十八日になされるということでございますけれども、これ以外にも国際的な日本のプレゼンテーションを高めるいろんな活動が外交政策としても大事になるわけでございます。
 ここと照らして、日本のODAというのはどうあるべきだというところを、個別のプロジェクトについてのいろいろな評価あるいは国別評価あたりよりむしろ外務省さんが少し積極的に関与していき、またODAの白書等でその状況をしっかり認識されて、それらの国々に対してメッセージを送る必要があるかと思うんですけれども、このODAの事後評価についての現在のあり方、そして外務省とJICAの役割分担、そこら辺について伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 114514103X00419990930_010

発言者: 佐藤昭郎

speaker_id: 18173

日付: 1999-09-30

院: 参議院

会議名: 決算委員会