佐藤昭郎の発言 (決算委員会)

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○佐藤昭郎君 私もそれぞれの機関の御努力はこれは高く評価するものであって、これまで国会でもいろんなことをやらなきゃいかぬと申し上げてきた。自民党の、我が党の協力委員会の提言でも、しっかりやれ、半分以上やれというような提言も書いたので、少し私の個人的な意見になるかもしれないんですけれども。
 ただ問題は、非常に限られた人員、予算の中で今ODAというのはやっていかなきゃいけない。冒頭、大臣の方からODAの理念を伺ったんですけれども、ODAの現場では、このODAというのは、日本は軍事的な力がない、したがって外交の道具としてはODAがある意味では唯一のツールだという話がありますが、相手国の援助国に行ってみますと、ODAというのはある意味では戦場です。いろんなドナーカントリーが来て、あるいは国際機関が来て、いいプロジェクト、いい地域、いい実施機関といかに結びついて、自分たちのODAがいかに評価を上げるかというような戦場で、すさまじい、ある意味では援助合戦といいますか、いわゆる生々しい現場であるのも間違いないところなんです。
 ですから、限られた予算の中でそこを勝ち抜いていく、日本のODAというのは一兆五千億になって、日本にとってこれが非常に大事な状況の中で、ODAというのをどうやって展開していったらいいかというときに、その人員、コストを有効に使っていかなきゃいけない。事後評価についても、先ほど申しました三百近くのプロジェクトを今までのとおりに外務省さんが現地に行っていろんなことをなさる、本国から行ってなさっていく、それからJICAもなさるというのを少しやはり改革していく時期に来ているんじゃないかと思うんです。二国間援助というのはどれが効率的だったかというのは非常に難しいと思うんです。
 私もこの評価報告書をずっと読ませていただいたんですけれども、毎年これは指摘されておられるんですけれども、問題点だったところを九十項目指摘されたものを分類されたものがあるんです。
 大きいのは、「外部阻害要因」、いろんな地震とか金融危機とか、そういうどうにもならなかった原因でうまくいかなかった、それが一四%。四二%は「先方政府、実施機関の体制等により生じた問題点」。これは外務省さんや援助機関が一生懸命なさっても、向こう側に原因があったという問題。それから最後が、四四%が「機材の維持・管理体制により生じた問題点」とあるんですけれども、この機材の維持・管理体制なんかを見ましても、結局は、例えば有償資金協力ですと相手国のコントラクターが多いわけですが、そういうコントラクターの機材調達のおくれにより事業がおくれたというような感じで、個別プロジェクトに生じた問題点というのはまさに、これがすべてうまくいったところは、じゃODAは要らないということなんですね。ですから、非効率的であったと指摘された問題点が多いからといって、そのODAプロジェクトというのは失敗だったとは限らない。本当の広い意味での分析が必要になってくる。
 そういう状況の中での事後評価ということを特にバイラテラルの援助の場合は認識しながら、限界もしっかり国民に伝えていく必要があると思うんです。結局、最終的には相手国政府、実施機関の責任においてなされるのがODAなんですということをやっぱり言わないと、何か事後評価をしっかりやって、第三者を入れてやっていけば援助というのはうまくいくというふうに思うのは若干傲慢ではないか、こんなふうに思うわけです。
 私の事後評価のあり方の意見としては、もう少し現地の大使館、現場に権限をゆだねて、それでもいいんじゃないか。今、外務省さんは、半分近くのプロジェクトについては現地の大使館に評価をゆだねておられますけれども、私はそこをしっかりやっていけば事後評価というのは大体いいんじゃないかなと。それで、本省にやっていただきたいのは、それを統括する現地の指揮官たる大使の勤務評定といいますか、評価をしっかりやっていただくことがある意味ではプロジェクトがうまくいくことになるんじゃないかと、私の個人的な意見でございます。
 それから、何といいましてもこの事後評価というのは終わってしまったものを評価するわけですから、大事なのはやっぱり計画と実施中のプロジェクトですね。どうやってこれからやっていくか、ここら辺に重点を置いていく、これは大事だと思いますので、そこら辺の評価のあり方についてもひとつよろしく検討いただきたいと思うんです。
 さて、今のに関連しまして、計画それから実施していく将来の方向についての取り組みといいますと、国別の援助方針、援助計画というのをどう組み立てていくかというのが大事になってくるかと思うんです。
 今度のいろんな特殊法人の組織再編等で、JICAの方もカントリーアプローチとセクターアプローチとうまく組み合わさったような組織再編をなさったわけでございますが、そしてJICAの方でも国別の援助方針、援助計画というのを組み立てられていくというのがいただいた資料の中に書かれておりました。これはODAで非常に大事なポイントですね。
 これは力を入れていかなきゃいけないというのはいろんな提言でも言われておりますけれども、ここら辺、外務省さん、まさに外交政策のコアだと思うんです。そことJICAさんがなさる援助計画、国別援助基本方針あたりの役割分担というのはどういうふうに考えておられますか。

発言情報

speech_id: 114514103X00419990930_016

発言者: 佐藤昭郎

speaker_id: 18173

日付: 1999-09-30

院: 参議院

会議名: 決算委員会