南野知惠子の発言 (国旗及び国歌に関する特別委員会)

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○南野知惠子君 ありがとうございました。
 私は、昭和三十八年、当時の最先端の助産婦教育を受けるためにイギリスに留学してまいりました。当時、出発に際して友達からは、どうして敵国に行くのなどということを問われたこともございました。
 私が留学しておりました病院には、日本人は私一人しかおりませんでした。そのころは、終戦から約二十年近くが経過していたとはいえ、我が国に対し好ましくない感情をお持ちの方が少なくないという時代ではございました。しかしながら、私は日本人であるということを理由に差別を受けたことはございません。ただし、人と出会いますときに、ロンドンにはわずかな日本人しかおられませんでしたので、いつも、あなたはチャイニーズかと聞かれたことはございます。
 当時、留学先の病院には世界の各国から人種や文化が異なる留学生仲間が集まってきておりましたが、みんなお互いの国を尊重し、みんなが自分の国を誇りとしておりました。そのとき私は、人間として一番重要なものは何かということを知ることができたように思います。それは、自分が属する国家に誇りを持つことであり、またそれが、ひいては自分にも誇りを感じさせるものにつながっていっているということでございます。思い返してみますと、当時、みんなが自分の国について語るときは胸を張り目を輝かせていたことを思い出します。また、その人の話を聞く者も真剣に耳を傾けておりました。言ってみれば、こういうことは当たり前のことだと思っております。
 私は、国際社会の一員として必要なものは何かということを理解していたつもりではございましたけれども、そのとき、その認識を新たなものとして感じた次第でございます。この経験が、今ここに立っております国会議員としての立場でもそのもとになっているのは間違いないと、自分自身、心の中で誓っております。
 ここで私が申し上げたいことは、終戦時において我が日本について抱いていたもの、そしてイギリスにおいて知ったこと、これが現在の我が国にあるのかなという思いでございます。自分の国を誇りと思えない人が他国を敬うことができるはずもないと思っております。戦後の我が国は、この、自分の国に誇りを持つ、自信を持つ、また日本人としての自信と誇りを持つということについて、このような国民的気風をはぐくむことについて欠けるところがあったのではないかなと感じているところでございます。
 この点につきまして、官房長官、文部大臣、お考えをお伺いしたいと思っております。

発言情報

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発言者: 南野知惠子

speaker_id: 14231

日付: 1999-07-30

院: 参議院

会議名: 国旗及び国歌に関する特別委員会