大森政輔の発言 (国旗及び国歌に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(大森政輔君) まず、国歌は君が代とするということがいつから事実たる慣習から慣習法に転化したのかということに関連したお尋ねでございますけれども、私ども、過去の答弁を分析してみまして、昭和五十四年四月十日の真田元内閣法制局長官の答弁、そして六十三年三月十五日の当時の味村長官の答弁は、必ずしも君が代に関していまだ事実たる慣習の段階にとどまっているということを述べたものではないんじゃなかろうかと解しているわけでございます。
真田元長官の答弁に関しますと、国民的習律という言葉を使っておるわけでございますが、この中には慣習法的な性格を有するものと有しないものと両方の意味合いが含まれていると。したがって、当時、真田元長官としては、規範的意味合いを否定した意味で答弁したわけじゃないんじゃないか。
また、味村元長官の答弁中には、確かに「事実たる慣習が存在する」と、このように「事実たる慣習」という言葉を使っているわけでございますけれども、その際も、その後に引き続いて「君が代が国歌であるということは国民的確信になっている」という言葉をも述べておりまして、この味村答弁も、必ずしも規範的意味を有することを否定しているものではないんじゃなかろうかというふうに現在私どもは考えているわけでございます。
したがって、四十九年の調査、そして今の答弁、そのあたりで慣習が慣習法に昇格したというような経過と理解することは正確じゃないんじゃなかろうかなと現在は考えているわけでございます。
これは前置きでございますが、そして、いかなる調査によって慣習法を認定したのかということに関しましては、お尋ねの昭和四十九年十二月当時には、既に商標法第四条第一項第一号あるいは自衛隊法百二条第一項等では「国旗」という語が用いられております。また、学習指導要領中にも「国旗」という言葉が含まれております。
そして、このような法律中あるいは法的性格を有する大臣告示に関するもののほか、昭和五十年三月の三木総理の答弁がございまして、政府は以来一貫して、これらの法令中における国旗とは日章旗とされ、国歌は君が代とされるという規範が成立している旨の答弁をしているところでございまして、先ほど申しましたように、この前後で事実たる慣習が慣習法に昇格したというようなことはないんではなかろうかと。この前後、相前後、慣習法として一貫して成立していたのではなかろうかというふうに考えている次第でございます。