宮澤喜一の発言 (財政・金融委員会)

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○国務大臣(宮澤喜一君) 日本開発銀行、今回、日本政策投資銀行になりますけれども、日本開発銀行は戦後間もなく設立されまして、御記憶のように、我が国の戦後の復興につきまして、殊に産業の再建につきましてその中心的な役割を担いました。当時、我が国が基本的に産業国家となるための中央の部分につきましては、日本開発銀行がその融資、育成等々に大変な役割を果たしました。
 だんだん時代が変遷いたしてまいりますに従って日本開発銀行の役割も少しずつ変わってまいってきておりましたが、比較的我が国の経済が安定をいたしてまいりました一九八〇年から八五年あたりになりますと、民間の経済活動、金融機関の活動が活発でございましたから、日本開発銀行は民業を圧迫しないでほしいといったような批判すらあった時代がございます。
 しかし、その後、我が国の経済情勢、金融情勢が一変いたしまして、民間金融機関の活動が極めて大きな影響を受けて不活発になるに従いまして、また日本開発銀行にいろいろな役割を期待する向きが多いということになってまいりました。
 それがこのたびの改正をお願いいたしますまでの状況でございますが、このたびこのような改正をお願いいたしまして、経済社会の活力の向上及び持続的な発展、あるいは豊かな国民生活の実現、地域経済の自立的発展、この最後の部分は一緒になります北東公庫のやっておりました役割について主として言っておるわけですが、しかし開発銀行そのものも設立の当初から地域開発という使命は持っておりましたので、その両方がダブって、この最後の地域経済の自立的発展ということになってまいったと思います。
 そういう状況の中で、例えば我が国の企業がこのようなリストラを必要とする時代に、民間金融機関が十分にそれに対して支援ができないということから、社債の処理等々、いろいろな意味で日本開発銀行にまた一役買ってもらわなきゃならないという問題も出てまいりました。
 一言で申しますと、二十一世紀を迎えるに当たって、民間の経済活動が中心である我が国ではありますけれども、それに加えて補完的な意味でと申しますか、民間のいわゆる採算に乗りにくい種類の需要については日本開発銀行にひとつその機能を発揮してもらわなければならないと。民間の手の届かないところについて仕事をしてもらうという意味では、これは戦後一貫してそうでございますけれども、それが何であるかについては時代の変遷とともに変わってまいりまして、今としては、二十一世紀における我が国の経済社会で、民間企業活動、金融活動の及ばないところについて役割を果たしてもらいたい、こういうことが日本政策投資銀行に期待されているところではないかと考えております。

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1999-06-03

院: 参議院

会議名: 財政・金融委員会