大森政輔の発言 (日米防衛協力のための指針に関する特別委員会)
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○政府委員(大森政輔君) お尋ねの件につきましては、結論から申し上げますと、後段で言及をされたような意味であろうということでございますが、敷衍して申し上げますと、周辺事態と申しますのは、我が国の平和と安全に重要な影響を及ぼす事態ではございますけれども、いまだ我が国に対する現実の武力攻撃が開始されている事態ではない。したがいまして、自衛権を発動できる要件を満たしているわけではございません。
この法案に基づき実施することを予定している後方地域支援等の活動、これは先ほど防衛庁長官からも答弁がございましたように、それ自体は武力の行使に該当しないと。また、その活動が米軍の武力の行使との一体化を生ずるものではないというふうに繰り返し説明したところでございまして、この法案が予定している行動と申しますのは、自衛権の発動としての活動でないということは明らかでございます。
他方、我が国は、先ほど申し上げましたように、平和的生存権を確認する前文とか、あるいは生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利を最大限に尊重すべきことを規定する憲法十三条の規定等の趣旨からいたしまして、我が国の平和と安全を維持し、その存立を全うして、これらの責務を果たすことができるように憲法の定める範囲内で必要な措置をとり得る、これは主権国家固有の権能の行使として当然のことでございます。
これは狭い意味の自衛権の問題にとどまらない問題でございまして、周辺事態において法が予定します後方地域支援活動等は、以上に述べました考え方に従いまして、国のとるべき政策の選択として、我が国の平和と安全を確保する観点から、日米安保条約の目的達成に寄与する米軍に対して、憲法九条が禁止する武力の行使等に当たらない限界内で主権国家固有の権能に基づく行動として行うものであるということが説明できようかと思います。