有馬朗人の発言 (文教・科学委員会)
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○国務大臣(有馬朗人君) まず、国立大学の役割というのは、今、先生御指摘のとおりのことでございます。
一つは、例えば二十一世紀にどういう方向に向かっていくべきかというふうなことを検討した際に、計画的な人材養成の実施と、それを政策目標として実現していくというようなことが一つの大きな役割だと思います。
それからもう一つは、これも先生ちょっとおっしゃっておられましたけれども、少し敷衍いたしますと、社会的需要が余り高くない、しかし重要な学問分野というのはあるわけです。私の近いところでありますと考古学なんというのはそういうものです。こういうものはやはり絶対に国立大学として大いに活躍していかなければならないと思っています。それから、社会の変化、学術研究が非常に急速に進展していくときに、大いに先導的、実験的な教育研究を実施していくという点でも国立大学の役割は大きいと思います。
それからもう一つは、学生が経済状況に左右されることなく、自分の関心、適性に応じて高等教育を受ける機会を確保するということは、私はやっぱり大切だと思うんです。ドイツとかフランスのように、高等教育、大学での教育に対して授業料などを払わないというのはまた一つの方針でございますけれども、それにしても、授業料というものがかなり適正なものであるということによって、私のごとき貧乏人でも高等教育を受けられたということはやはり国立大学のよさだと思います。
それから、私が常々言っておりますことは、国立大学はもっと積極的に地域社会と協力をした方がいいということを言っているわけです。国立大学でありますと、全国区という言葉がいいかどうかわかりませんが、自分は全国を見回さなければいけないという義務感がありまして、なかなか地方に直接密着するというようなことが難しい面がございます。それでも、各地域特有の課題に応じた教育研究と、それを解決していくという努力をする、そういうことが必要だろうかと思っています。
一方、全国的に均衡のとれた大学配置によって教育の機会均等を確保していく、こういう点でやはり国立大学は大いに努力しなければならない。特に大学院というふうなところでの教育研究は極めて重要でございまして、財政的にも大変な面がございますので、これはやはり国立でやっていくべきだと思っております。
文部省といたしましては、今回の法律案を含めまして国立大学の改革を推進することによって、国立大学が一つの組織体として教育研究の質を高め、そして期待されている機能をより適切に果たしていくことが必要であると考えております。